1999年11月8日(第2・4月曜日発行)

News Source of Educational Audiology

聴能情報誌 みみだより 第3巻 第377号 通巻462号


編集・発行人:みみだより会、立入 哉 〒790−0833 愛媛県松山市祝谷5丁目2−25 FAX:089-946-5211
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【目次】第377号

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  International Forum 2000の予告
  第4回 International Forum 2000 開催のお知らせ

期日・場所: 2000年2月11日(金・祝)大阪近郊
2000年2月13日(日)東京都内で計画中です。

現在, 1:子どもの人工内耳装用に関する講演
2:Educational Audiologyに関する講演の2講演・2講師を交渉中です。

【目次】



聴覚障害,新生児に検査

 8月28日の朝日新聞の記事については,9月21日に全日本ろうあ連盟が質問状を出すなど,その後の余波があった。連盟の質問状は主に普通学校に通うことが「善」であるという思想は障害者や障害児学校を劣った存在とする差別的な思想につながるというような主張に基づき,朝日新聞社と厚生省に対して出されている。確かにこの文面では「ろう学校に通う」という価値観が読みとれない。今後,記事に紹介してあるAABRの浸透に伴い同様の説明の仕方がなされる心配がある。教育関係者もぜひ,こうした表現に敏感であって欲しいと思う。
 11月1日付の「日本聴力障害新聞」によると,朝日新聞からは10月2日に「反省し,ご指摘を真摯に受け止めます」と,厚生省からは10月26日付で「誤解を生む記事につながったことは遺憾」といった回答があったという。

【目次】



情報提供
  椅子や机の足にテニスボール

 「椅子の脚にテニスボール」の運動が全国的に広がりを見せています。6ページ掲載の新聞記事もその一例です。この運動の起源などについては下記の関連記事をご覧下さい。
  関連記事  みみだより360号8ページ、364号8ページ、327号8ページ



全国公立学校難聴・言語障害教育研究協議会で
ボールの配布を仲介開始

 効果顕著:テニスボール利用の教室環境
 テニスボールを机や椅子の脚に取り付けることにより、教室内の音の環境が著しく変化し、在籍する難聴児童の補聴環境が改善される。この度、日本プロテニス協会の呼びかけにイトーヨーカ堂も呼応。年間で約3万個プラス相当数のテニスボールが供給される見通し。テニスボールを利用するこの試み。単発的には今までも各地で実施されていたようだが、難聴学級としては九州地区での取り組みがここのところ活発化している。熊本市の親の会による、テニスボール利用の試みが、日本プロテニス協会の目にとまり、同協会では、平成11年度の事業計画に、同協会会員の経営するテニススクールで使用したボールを必要とする学校へ無償配布することを盛り込んだ。さらに同協会の呼びかけに呼応し、イトーヨーカ堂も年間3万個のテニスボールを無償配布してくれるとの運びになった。
 全難言協事務局では、プロテニス協会担当の方と共同でテニスボールの供給についての受付事務を実施いたします。ボールの配布は下記の流れで行いますのでご利用ください。

テニスボールの申し込み先:
    全難言協事務局: 世田谷区立駒沢小学校(申込はFAXまたはE-Mailのみ)
FAX:03-3424-1445,E-Mail:nangen@cd.mbn.or.jp
   学校名、住所、電話番号、fax番号、代表者名を記入の上、必要テニスボールの個数をお知らせください(なお、児童一人あたり椅子机の脚の数×8個のボールが必要になります。40人学級だと320個です)。



全難言協事務局による調査(参考)
テニスボール利用による通常教室内の音響的環境の改善
     −難聴児のきこえの環境を中心に−

測定方法 騒音計による、A特性、ピーク計測。
測定場所は難聴児の席とした(前から二番目の窓側、33人学級)
場面設定:音圧(dB(A))
 
 測定場面/測定条件  ボールあり  ボールなし
 挨拶時(全員起立)
 授業中(静かにしているとき)
 授業中(グループになるとき)
 起立時(個別に測定した場合)
 着席時(個別に測定した場合)
 椅子・机の移動(個別に測定した場合)
73.0
67.0
68.0
55.0
63.0
72.5
90.2
77.0
90.0
79.0
81.0
84.6
測定環境:建築40年を経た鉄筋校舎。3F。木床。(世田谷区立駒沢小学校6年教室)

テニスボール装着直後の感想
難聴児の感想
○音が響かなくなった(うるさくなくなった)
○まだ慣れないので本当によいのかわからない。

健聴児の感想
○椅子を出しやすくなった。
○やかましくない
○椅子、机ともに動かし易い。
○見栄えについてはまだ違和感があるもしくは気にしないという意見に分かれる。

担任教師の感想
○机の足下が黄色になるので違和感があるかとも思ったが、逆に教室が明るくなった。
○指導の最中にも、違和感はほとんどない。
○椅子及び机のがたがた音がほとんどないため授業がし易い。
○移動の際、床からの振動がこない。

駒沢小学校における試験的装着1ヶ月後の感想
○テニスボールを遊び道具にし、児童が遊んでしまうといった様子は見られない。
○児童の評判も良く、机の移動が楽になったとのこと。
○教室の音=児童の声+先生の声+いすのがたがた音であったが、装着後は、
 教室の音=児童の声+先生の声になった。
○難聴児童の環境調整だけでなくすべての子供に対してメリットがあるのではないか。

http://plaza18.mbn.or.jp/~nangen/d3/ball990905.htmから全難言協の許可を得て抜粋転載。

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ミニニュース

★ヘレン・ケラーの生涯を描いた舞台「奇跡の人」
  上演日:2000年2月28日〜3月26日
  会 場:東京・シアターコクーン

★同和火災創業100周年記念事業の一環として
  国際医療福祉大学への奨学金制度を制定
  http://www.dowafire.co.jp/publicity/news2.html

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関連新刊図書紹介

★発達障害の臨床 中根晃著 金剛出版 4200円 4-7724-0630-1

★知的障害と「教育」「福祉」 浅井浩著 田研出版 2300円 4-924339-74-1

★乳児の発達のみかたのエッセンス
 研修医のための最小限かつ簡単な乳児の発達のみかた
 吉岡博著 診断と治療社 1400円 4-7878-1117-7

★医療福祉の分野と実践
 竹内孝仁・平田豪成編集 中央法規出版 2500円 4-8058-1588-4

★わたしが見た医良改革 障害者家族からの出発
 いわたちせいごう著 アイレーベル 1500円 4-7974-1171-6

★てんかんテキスト 理解と対処のための100問100答
 清野昌一・八木和一共著 南江堂 3200円 4-524-21619-7

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字幕付き映画
  「ハッピーバースデー 命かがやく瞬間」

上映日: 12月25日(土)10:30〜(開場 10:00)
場 所: 京都教育文化センター北館2F(京都市左京区聖護院川原町4−13)
京阪電鉄丸太町駅下車徒歩3分

照会先:関西映像(株) 大阪府高石市羽衣4-2-15 TEL:0722-66-2566 FAX:0722-61-2892
 映画の詳細については,「みみだより」375号6ページを参照。
 この映画は日本語字幕付き映画です。字幕はルルベ文字システムが担当しています。
 映画に関する詳細は,映画を制作したゴーゴービジュアル企画のWebサイトに掲載されています。URLは、http://www.gws.ne.jp/e-yamato/vsm/visual/hapy.html

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映画紹介
  「アイ・ラヴ・ユー」 伝えたい 愛のひびき

 オーディションを行い,ろう者である「忍足亜希子」が主演した映画。今年1月頃からマスコミなどでも取り上げられているので,ご存知だとは思う。この映画が完成し,各地で上映されるようになった。地方での上映は日程や劇場が限定されているので,インターネットなどで情報を集めないと見逃すことになる。そこで,現在,編集部でつかんでいる各地の上映会情報を併せて紹介します。

アイ・ラブ・ユー
ストーリー 
 ここは静岡県豊田町の郊外。
 ろう者の水越朝子(31)は、聴者の消防士の夫・隆一(33)と、おませな小学三年生の娘・愛と三人で、平凡ながら幸せな日々を送っていた。
 ある日、思いがけないことが起こった。愛が、学校でいじめられているというのである。いじめっ子は、朝子と愛が手話で話しているのを見たらしく、「お前のかあちゃん、変な奴!」と、愛をからかっていたのである。
 朝子は自分が原因でいじめられていることを知ってショックを受ける。愛の悩みを、どのようにしてやわらげられるだろうか。隆一とも、真剣に話をした。朝子は元来、前向きに生きる明るい性格だったので、自分が一生懸命生きていく姿を見せることで、愛も強い子に育っていくのではないかと期待した。そのため昔、ろう学校時代の演劇部で一緒だった友人の勝子がいるろう者劇団に入ることを決意した。だが、次々と問題がおきていく。・・・楽しいことも苦しいことも・・・。さて、結末は? 




愛知県半田市 『アイ・ラブ・ユー』をみる会

日 時: 12月19日(日)2回上映(午前・午後)
 午前の部  9:40〜12:00(受付 9:10〜)
 午後の部 13:30〜15:50(受付13:00〜)
場 所: 半田市福祉会館 雁宿ホール(愛知県半田市)
定 員: 各部とも1300名
入場料: (前売券=申込期間:11月1日〜11月30日)
一般・大学生 障害・シルバー・高校生・中学生  小学生
¥1200  ¥1000 ¥800 
託児用意します。(小学3年以下対応)
照会先: 江里口澄子 e-mail:sumire72@mb.infoweb.ne.jp FAX:0562-84-6417

前売券購入申込書(申込期間:11月1日〜11月30日)
   
お名前:
FAX番号:               e-mail:
住所:〒
  一般・大学生 障害・シルバー・高校生・中学生  小学生
午前の部 (    )枚       (    )枚 (    )枚
午後の部 (    )枚       (    )枚 (    )枚
託児希望( なし ・ あり )→ 名前(              ),年齢(    )歳

【目次】



岡崎聾学校同窓会 母校創立100周年記念企画
映画「アイ・ラヴ・ユー」上映と
     「女優 忍足亜希子・監督 米内山明宏氏トークショー」

日 時: 2000年2月6日(日) 午前の部= 9:30開場:午後の部=13:30開場
会 場: 岡崎勤労福祉会館(岡崎市上地3-12-1:JR岡崎駅からタクシー 所要時間7分)
参加費: 前売券 一般 3,000円  高校生以下 1,500円  当日券各500円増
申 込:  前売券希望者は希望の午前の部・午後の部を記入の上、代金と返信用の80円切手を添えて現金書留で下記までお申し込み下さい。現金書留到着確認後、チケットを送付します。午前・午後のどちらか満員の場合、振り替える場合があります。
■前売券販売開始 12月4日予定
照会先: 前売券係 藤田千恵子(〒446−0007 安城市東栄町2−1−21 FAX:0566-98-1544)
※小さいお子さまのご同伴はご遠慮ください。
※会場満員で当日の入場をお断りする場合がありますので予め御了承ください。
■愛知県立岡崎聾学校は2003年に創立100周年を迎えます。
■主催 愛知県立岡崎聾学校同窓会 創立100周年記念事業準備委員会

【目次】



映画「アイ・ラヴ・ユー」上映情報
 上映地  上映日程  上映場所  照会先 TEL:FAX 
 茨城県
 東京都

 神奈川県
 静岡県





 岐阜県

 愛知県

 三重県
 京都府
 大阪府






 岡山県

 広島県
 愛媛県
 福岡県
 12月中旬から
 11月 6日〜3週間予定
 12月11日〜4週間予定
 11月 6日〜2週間予定
 11月27日〜12月10日
 12月11日〜12月17日
 12月 4日〜12月17日
 12月 4日〜12月17日
 12月18日
 1月 8日
 12月19日
 12月23日
 12月 8日
 1月 8日〜 1月18日
 11月21日
 12月 4日〜12月15日
 11月13日〜3週間予定
 12月 4日〜12月17日
 12月 4日
 1月13日〜 1月14日
 1月15日
 1月22日
 2月20日
 12月 4日〜12月10日
 12月 9日
 1月29日〜 2月11日
 2月上旬から
 1月22日〜 2月11日
 テアトル西友
 銀座シネパトス
 BOX東中野
 横浜・西口名画座
 浜松東映
 浜松東映
 静岡東映パラス
 沼津東映シネマ2
 焼津市文化センター
 大井川町文化会館
 岐阜市文化センター
 多治見市文化会館
 鯱城ホール
 名演小劇場
 津リージョンプラザ
 祗園会館
 アポロシネマ8(天王寺)
 梅田東映パラス2
 八尾プリズムホール
 吹田メインシアター
 ドーンセンター
 富田林すばるホール
 泉大津テクスピアホール
 岡山松竹
 くらしき芸文館
 サロンシネマ
 未定
 シネサロン・パヴェリア
 0292-26-3156 0292-26-3130 
 03-5689-2920 03-3811-5914
 03-5389-6780 03-5389-6779
 045-311-0102 045-252-0827
 053-453-0450 053-453-0450
 053-453-0450 053-453-0450
 053-453-0450 053-453-0450
 053-453-0450 053-453-0450
 053-453-0450 053-453-0450
 053-453-0450 053-453-0450
 058-263-3334 058-266-6627
 058-263-3334 058-266-6627
 052-930-1357 052-937-2415
 052-930-1357 052-937-2415
 0592-28-1810 0592-26-7086
 075-256-1707 075-255-1905
 06-6719-2233 06-6719-2007
 06-6719-2233 06-6719-2007
 06-6719-2233 06-6719-2007
 06-6719-2233 06-6719-2007
 06-6719-2233 06-6719-2007
 06-6719-2233 06-6719-2007
 06-6719-2233 06-6719-2007
 078-331-6100 078-331-6158
 078-331-6100 078-331-6158
 082-293-1119 082-293-2229
 089-956-0284 089-958-3940
 092-712-5297 092-714-4164


 その他の地区の上映に関する照会先  地区名:興行主:TEL:FAX
   北海道  プリズム
   青森県  青森県映画センター
   岩手県  シネマとうほく
   宮城県  シネマとうほく
   秋田県  秋田県映画センター
   山形県  山形県映画センター
   福島県  福島フォーラム
   茨城県  茨城映画センター
   栃木県  シネマ・サポート
   群馬県  群馬共同映画社
   埼玉県  埼玉映画文化協会
   千葉県  (有)インディーズ
   東京都  全国映画センター事務局
   神奈川県 全国映画センター事務局
   山梨県  全国映画センター事務局
   長野県  長野映研
   新潟県  長野映研
   富山県  上映普及本部
   石川県  上映普及本部
   福井県  上映普及本部
   岐阜県  岐阜教育映画センター
   静岡県  サールナートホール
   愛知県  あいち教育映画
   三重県  三重県映画センター
   滋賀県  滋賀県映画センター
   京都府  京都映画センター
   大阪府  大阪映画センター
   兵庫県  兵庫県映画センター
   和歌山県 筑映興行
   奈良県  奈良県映画センター
   岡山県  兵庫県映画センター
   広島県  広島映画センター
   鳥取県  鳥取県映画センター
   島根県  山陰映画センター
   山口県  山口県映画センター
   徳島県  徳島映画センター
   香川県  香川映画センター
   愛媛県  えひめ映画センター
   高知県  四国文映社
   福岡県  九州シネマアルチ
   佐賀県  九州シネマアルチ
   長崎県  長崎県映画センター
   熊本県  熊本映画センター
   大分県  大分シネフォーラム
   宮崎県  宮崎映画センター
   鹿児島県 鹿児島映画センター
   沖縄県  沖縄県映画センター
  011-532-3021 011-532-3031
  0177-73-4543 0177-73-4544
  022-225-0986 022-268-5264
  022-225-0986 022-268-5264
  0188-62-9978 0188-62-9978
  0236-41-0343 0236-41-6628
  0245-33-1515 0245-33-1919
  0292-26-3156 0292-26-3130
  028-655-1608 028-655-1608
  0272-52-2261 0272-52-2260
  048-822-7428 048-824-3263
  03-3549-0615 03-3549-0617
  03-3818-6690 03-3811-5914
  03-3818-6690 03-3811-5914
  03-3818-6690 03-3811-5914
  0262-32-1226 0262-32-8387
  0262-32-1226 0262-32-8387
  03-5689-2920 03-3811-5914
  03-5689-2920 03-3811-5914
  03-5689-2920 03-3811-5914
  058-263-3334 058-266-6627
  054-273-7450 054-250-0280
  052-930-1357 052-937-2415
  0592-28-1810 0592-26-7086
  0775-33-1897 0775-34-8544
  075-256-1707 075-255-1905
  06-6719-2233 06-6719-2007
  078-331-6100 078-331-6158
  073-433-0444 073-433-3875
  0742-23-1147 0742-23-1158
  078-331-6100 078-331-6158
  082-293-1119 082-293-2229
  0857-22-9050 0857-22-9050
  0852-25-5713 0852-24-1916
  0832-67-0543 0832-67-9514
  0886-31-5847 0886-31-5848
  0878-35-2077 0878-35-0006
  0899-56-0284 0899-58-3940
  0888-22-7486 0888-22-7488
  092-712-5297 092-714-4164
  092-712-5297 092-714-4164
  0958-24-2974 0958-24-2958
  096-381-1214 096-381-1293
  0975-36-0626 0975-33-6068
  0985-25-0809 0985-27-0889
  0992-23-0435 0992-23-0431
  098-855-0092 098-855-4215

【目次】



機器紹介
  新しいFM補聴援助システム (一部 発売予定)

FM補聴器システムの新発売(一部 発売開始予定)が続いている。
キーワードは, 1:教育福祉用FM帯を使用した受信システム
2:FM受信ブーツによる普通の耳かけ形補聴器のFM化である。

1:教育福祉用FM帯を使用した受信システム
 ホナックの日本総代理店である理研産業は,ホナック社の Microvox FM受信機の輸入販売を始めた。Microvox FM受信機自体の製造は新しい訳ではなく,実は以前から製造されていた商品である。しかし,日本の電波法との摺り合わせが難しいために日本での発売が控えられてきた経緯がある。今回の発売も Microvox FM受信機にセットとなっていた Microvox TX2 FMマイクは日本では発売されない。そこで,使用にあたっては 松下製のナローバンド用FMマイクの購入が必要となる。
 対応する周波数は 75.225,75.300,75.325,75.425,75.475MHzの5周波数。
 なお,MicrovoxFMシステムはナローバンドを使用しているので,ワイドバンド対応の Extend-Ear用のTX7などのFMマイクは使用できないので注意が必要。
 MicrovoxFMシステムは補聴器と接続して使用することを前提に設計されており,インピーダンスの適合などが非常にうまくいくという利点がある。
 このため,
 ・オーディオシュー(DAI)を使用する場合は付属品 PMF−1を,
 ・タイループ(ネックループ)を使用する場合は付属品 COM−1を購入する。
 といったインピーダンス適合用に付属品を選び,購入する必要がある。

Microvox FM受信器
価格表
 @受信機本体   99,000円
 A発振モジュール   16,000円
 これに使用形態に応じて下記より選択
 Bオーディオシューの場合
  PMF−1   16,000円
  専用コード   2,000円
  オーディオシュー本体   2,500円
 Cタイループの場合
  COM−1   16,000円
  専用コード   2,300円
  タイループ本体   9,100円


2:FM受信ブーツによる普通の耳かけ形補聴器のFM化
 「みみだより」でも何度も紹介した「これからのFM補聴器のあり方」とも言えるFMの利用法。今まではFM補聴器という限られた器種の中から器種を選ぶ必要があり,例えば「WDRCのFM補聴器」などは存在しないために,補聴器の様々なアンプやデジタルなどの多機能さをFMでは味わいにくいという問題があった。それならば,自分の気に入った補聴器をFM補聴器化してしまおうという考えが,FM受信ブーツによるFM化である。これは通常の補聴器の外部入力端子を利用し,オーディオシューのような形のFM受信機をカチッと付けることで使用する。
 このようなFM受信機はホナック社が自社補聴器用のFMアダプタ[マイクロリンク]を最も早く市販開始し,欧米では既に広く使用されている。その後,AVR社がユニトロン社とが設立した UNICOM社が,ユニトロン社製US80PPL用にRX80というFM受信ブーツを開発し,次にアメリカのホニックイヤ社が「テレピンシステム」というユーロプラグを持つ補聴器に広く対応できるFM受信ブーツを発売し,ホナック社も来春には同様のFM受信ブーツ[MLx]の発売を予告している。
 しかし,このような最新のFM受信ブーツは受信側の問題ではなく,発信側のFMマイクが出すFM電波の周波数が日本の電波法の問題となり,国内での広い使用ができずに今に至っている。この辺の経緯は「みみだより」バックナンバーを読んで欲しい。

    参照: 「マイクロリンク」=「みみだより」348号9ページなど多数
「RX80」=「みみだより」305号7ページ,334号17ページ
「テレピンシステム」=「みみだより」361号4ページ

スターキー社は Starcom FM SYSTEMを発表,限定販売
Starcom FM SYSTEM
 このような動きの中,スターキー社は自社A13HDP用のFM受信ブーツをAVR社との提携で発売した。しかし発売開始後すぐにAVR社がスターキー社との提携を切ったため,初回ロット後の生産・発売はない。A13HDPはPR48電池使用の高出力耳かけ形補聴器である。小型のFMを考えているような場合は在庫がなくなる前に検討しておきたい。使用周波数はD帯・E帯のワイドバンドを使用しておりExtend-Earと互換性がある。 FMマイクはAVR社のTX7を使用することになる。
 FM受信用ブーツ 定価 75,000円。
 A13HDPは1台 108,000円
 照会先:スターキージャパン
 TEL:045-942-7226 FAX:045-942-7158

理研産業は MicroLinkの発売を予定
MicloLink
 「みみだより」でも何度も紹介したFM受信ブーツによるFM化。この発想を最初に製品化したのはホナック社の自社補聴器用のFMアダプタ[マイクロリンク]である。先に報じたように,このマイクロリンクが日本で広く使われないのは日本の電波法にその根元がある。マイクロリンクはアメリカ連邦コミュニケ−ション委員会(FCC)が 1996年に認可した 216-217MHz帯を使用している。この周波数帯は今や国際基準のように世界的に使われるようになったが,日本ではこの周波数帯が既にテレビ放送で使用されており,十分な電波出力を確保できない。このため,日本でのマイクロリンクの使用は 微弱電波 対応ということになり,電波到達距離は3mと使用環境が限定されてしまうことになった。D帯・E帯のように74MHz帯を使用している場合に比べ,使用周波数帯を上げるとアンテナの長さを短くできるという利点がある。一方,周波数を高くすると電力を消費するという問題点が生じる。小型化と電池容量から見た実用性といった点でマイクロリンクはバランスが取れている製品でもある。
 電波到達距離が短いので学校,特に体育館やグランドでの使用には向かないが,普通の教室の前の方の座席であるとか,家庭内で使用する程度,大人であれば少人数の会議といった場面では使用が可能であろう。とにかく,今,ホナックの補聴器を使用している人や,ピコフォルテ・ノボフォルテなどの高出力小型耳かけ形補聴器を使用している乳児が補助的にFMを使うといった使用法も考えられる。

製品案内
 マイクロリンクはホナック製の補聴器の器種によって異なる型のFM受信ブーツが用意されている。まずはホナック製の補聴器の器種名を確認すること。器種名に応じたブーツを購入する。FMマイクは前述のように専用の周波数帯を使用することになるので,専用のFMハンディマイクTX3を購入する。
 価格はFM受信ブーツが 85,000円。
 FMマイクTX3が,121,000円である。
 ホナックの各補聴器とFM受信ブーツ[マイクロリンク]との組み合わせは下記の通り。なお,スイッチと受信ブーツとの関係,例えば[O−T−M]といったスイッチの際に[M]位置で補聴器マイクとFMとの混合にし,[T]位置では通常ではFMのみの動作にするような特別な設定や,古い機種の一部に電池ドアの交換が必要な場合もあるというので,自分の器種によって販売店と相談することでより良い使用状態にすることも可能である。また,ML7を除いて受信周波数が固定されているが,ML7は受信周波数を変更することができる。
  ML3S  スーパーフロント シリーズ
  ML4S  オーディネット,バリオネット,クラシカ シリーズ
  ML5S  ピコフォルテ,ピコ シリーズ
  ML6  ピコネット,ソノフォルテ シリーズ
 ピックス,ピックスマーク2の13電池(PR48)使用機種
  ML7  ノボフォルテ,パワーズーム シリーズ

スイス ホナック本社は MicroLink MLx の発売を予定
 このようにFMのシステムは進化しつつあるが,その先には補聴器のメーカーを問わず,オーディオプラグのみを問う[オープン プラットフォーム FM受信ブーツ]の開発に行き着く。これはユーロプラグ対応のDAI(ダイレクト オーディオインプット:外部入力端子)に差し込んで使用するもので,既にホニックイヤ社が先駆けて販売を開始している。 スイスのホナック本社では WIDEX社のデジタル補聴器であるセンソシリーズにあうFM受信ブーツを供給する締約を結んだ。今後,様々なこうした連携が深まることで,FMの利用範囲が広がるだろうと思う。それだけに,また例の電波法事情というか,216−217MHz帯が微弱電波でしか使用できないと言う事情が口惜しい。
MicloLink MLx

ホナック・オーストラリアのHP  http://www.phonak.com.au
国内代理店:理研産業のHP  http://www.rikensangyo.co.jp/seihin/seihin.htm

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通信講座紹介
  字幕付きビデオが受けられる通信講座

 「進研ゼミ」は,株式会社ベネッセコーポレーションが運営する有料の通信講座である。この「進研ゼミ」では,小学1〜3年生向け教材では来年の1月号から,小学4〜6年生向け教材は今年の4月から,聴覚障害児向けの教材を作成し,希望者に配布を行っている。ビデオ教材は字幕付きビデオに替え,CDやカセットには内容がイメージできるイラスト付きの資料をつけて届けているという。この字幕付きビデオを見る機会に恵まれたが,「可能な限りセリフや様子を文字化し,要約は行わない」「学年配当漢字に留意した,ひらがなや漢字の使い分けをする」「セリフと解説のナレーションとは文字の縁取りの色を変えて区別する」など,非常に良い字幕になっている。映像に加えて文字情報がでるということ,教材の確かさも相まって,聴覚障害児にとって,確実にわかる手段になっていると思えた。家庭での自習教材としても推薦できる。
「進研ゼミ」字幕ビデオ  CDやカセットに添えられる資料には,CDに録音されている内容(セリフ)が文字化されており,ストーリーに関するイラストが加えられ,聞きながら,文字を通して自分の聞こえを補うことができるような配慮がなされている。
 もちろん,字幕付きビデオなどの教材を受けても,通信講座の受講料に上乗せなどの変更はない。NHK教育テレビの番組には字幕付きが少なくて,お困りのことも多いだろう。ぜひ,こうしたバリアフリーへの努力を他社も学んで欲しいとも思った。

受講料や申込方法などの照会は,http://www.benesse.co.jp/zemi/KOKUNAI/home.html
(株)ベネッセコーポレーション TEL:0070-800-77-7777
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