2000年6月26日(第2・4月曜日発行)

News Source of Educational Audiology

聴能情報誌  みみだより  第3巻  第392号  通巻477号


編集・発行人:みみだより会、立入 哉 〒790−0833 愛媛県松山市祝谷5丁目2−25 FAX:089-946-5211
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立入 哉 :h-tachi@ma4.justnet.ne.jp


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【目次】第392号


夏の研修会開催情報・・・「学び」と「出会い」の夏へGO!
  補聴と聴覚活用を語るサマーフォーラム2000 in八王子  7月22日(土)
  第4回聴覚障害教育夏期講習会  7月24日(月)〜25日(火)
  筑波技術短期大学公開講座「補聴器のフィッティング」  8月3日(木)〜5日(土)
  中四国地区難聴教育研修会 〜聴能学基礎セミナー〜  8月5日(土)・6日(日)
  近畿教育オーディオロジー研究協議会講演会・講習会  8月18日(金)・19日(土)
  愛媛大学公開講座「聴能学セミナー」  8月25日(金)〜27日(日)
  聴覚障害児のきこえの理解とことばの指導  8月22日(火)
  「教育オーディオロジー実習」講習会  9月15日(金)〜17日(日)


フィッティング・フォーラム開催予告

日 時: 10月21日(土:全日聾研終了後)
会 場: 福島県郡山市内
テーマ: 聴覚障害乳幼児の早期発見と早期補聴・早期教育
    −「いかに早く」:その後の補聴器フィッティングを含めて −

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情報提供
  椅子や机の足にテニスボール

 「椅子の脚にテニスボール」の運動が全国的に広がりを見せています。3ページ掲載の新聞記事(インターネット版には掲載しておりません)もその一例です。この運動の起源などについては下記の関連記事をご覧下さい。
 関連記事 みみだより377号360号364327号など



   NPO法人によるテニスボール配布開始

 教室内の環境改善の取り組みの一つとして、テニスボールを机や椅子の脚の下に付ける取り組みを全難言協事務局が窓口として行ってきました。今までは,全難言協と日本プロテニス協会が連携して,この事業を行ってきましたが,今後はスポーツ用品のリサイクル推進活動をしている特定非営利活動法人グローバル・スポーツ・アライアンス(GSA)が全難言協事務局とともに、この活動を支援していくことになりました。

【テニスボール供給・申し込み窓口】
 特定非営利活動法人 グローバル・スポーツ・アライアンス(GSA)
 テニスボール担当:吉永様
 〒107-0052 東京都港区赤坂2-11-15-5F
 TEL:03-5575-6777 FAX:03-5575-0888 URL=http://www.gsa.or.jp

【お申し込み方法】
 学校名、住所、電話番号、FAX番号、代表者氏名、必要テニスボールの個数を明記の上、FAX(03-5575-0888)または、e-mail(e-mail:recycle@gsa.or.jp)にてお申し込み下さい。(なお、児童一人あたり椅子机の脚の数×8個のボールが必要になります。40人学級だと320個です)。

 なお,テニスボールの配布に関しては,@ボールの受け取りにかかる費用は、基本的にGSAが負担する。Aテニスボールの加工作業・取り付けは,申込校責任で行うこととなります。もちろん,ボール代そのものは無料です。

【目次】



アメリカにおける聴力検査に関する第7回調査結果報告
Seventh Survey of Audiometric Practices in the United States
F. N. Martin et.al. JAAA. 9:95〜104、1998

1.目的:
1)資格を持ったオーディオロジストに最も共通に実施されている聴力検査法は何か。
2)1994年の調査と比べ、どんな変化があったか。

2.方法
 AAA会員名簿からランダムに500人のオーディオロジストを選び、10頁98項目の質問を郵送し、無記名で回答を求めた。

3.結果
 回答は218(44%)回収できた。回答者のうち85%はASHAによる免許と州による免許の両方を所持しており,11%はいずれか一方、4%が両方とも所持していなかった。週に15時間以上の仕事をしているか、教育者あるいは管理者かつ時々臨床で働いている者による回答を集計した。職場は、33%が個人医師のオフィス、病院26%、オーディオロジストとして個人開業17%、大学の言語聴覚クリニック6%、個人の言語聴覚クリニック5%、学校(公私)7%、その他6%であり,職場は42州にわたっている。

1)純音聴力検査
 オージオメータの較正:75%電気音響的測定による較正、21%正常耳によるチェック、4%は行っていない。24%が挿入式イヤホンを使用していた。
 気導実施率 100%(250〜8000Hz), 骨導実施率 73%(250Hz実施率 60%、500〜4000Hz実施率 100%)。骨導は92%は乳突圧抵によっていた。骨導検査は、ティンパノメトリーで伝音要素があると思うときのみ行う 6%、17%はすべて行っていた。

2)語音聴力検査
 SRT実施率 99.5%(Spondee使用)うち、94%がレベルをモニターした状態でライブボイスで行っている。69%がSRTが得られぬ場合に、会話検出閾値(Speech Detection Threshold)の測定を行っていた。検査語音の前の先導語音(carrier phrase)は、使用が36%、不使用が57%。90%以上が5dBステップで検査。60%は3語中2語正答のレベルをSRTとして採用していた(これはASAHの方法に従っていない)。

3)語音了解度テスト
 使用リスト:CID−W22使用者が48%、NU−6使用者が44%であった(このどちらも語表の名前)。82%はレベルをモニターした状態でライブボイスで行っている。12%がCD使用、4%がテープ使用、1%がデジタル化されたものを使用している。検査基準音とし、67%はSRTレベルを基準にしていたが、平均純音聴力(PTA)を使用する人もいた。PBリスト(音素分布を考慮した単語リスト)は50語で構成されているが、56%は25語リストを用いており、うち4%だけが語数が少ないと誤差が大きくなることを注意を払っている。30%は最初の25語が100%正答の場合は次の25語を省略する方法をとっている。

4)鑑別診断(病変部位)
 鑑別診断に用いる聴性反応を問うテストの実施率は、1972、78、85、89、92、97年と次第に減少している。ベケシー検査実施率(71%→4%)SISI検査実施率(83%→17%)、ABLB検査実施率(82%→19%)、Tone Decay検査実施率(64%→61%)。

5)マスキング
 実状を知るため多枝選択の質問を行った
@純音聴力検査時のマスキング
 53%は気導の聴力の左右差が40dB以上のとき必要と答えた。
 46%は気導と反対側の骨導との差が40dB以上の時必要と答えた。
 98%はバンドノイズを使用、49%は気骨導差(ABgap)が10〜15dBのとき骨導測定時にマスキングを実施している。最初にかけるマスキング量の音圧に関する問の答えには色々の回答があった(マスキング下での検査として、著者も含め、プラトー法を一般に用いていると考えられる)。非検耳の閾値から始まって、5〜50dB(SLと思われる)を用いる。また、50dB(基準referenceは不記)一定、数値でなく“適正量”、“種々”などの回答や、閾値の如何に関わらず65〜80dBとの回答があった。気導マスキング時に外耳道閉鎖効果(Occulusion effect)を考慮するとの記載があった。

A語音聴力検査時のマスキング
 57%はSRTの左右差が40dB以上ある時にマスキングを行っている。37%は一耳のSRTと反対耳のbest−BCの間に40dB以上の差があるとき行う。最初のマスキングレベルは純音と同じく様々であった。たいてい非検耳のSRTを当初のマスキング量の基準点(beseline)と考え、これに5〜50dBを加える。50〜70dBなど一定値を用いる人もある。あるいは漠然と“必要なだけ”という答えを書いている人もあった。

B了解度検査
 51%は検耳のSRTと反対耳のbest−BC間に40dB以上の差がある時に行っている。32%は両耳のSRTに一定の差(5〜70dBまで様々)あるとき行っている。一般に50〜70dBの一定値を用いているようだ。また、検査語音の音圧から、20dB少ないレベルでマスキングをしている人も多い。

6)ティンパノメトリ
 93%が行っている。

7)電気生理学的検査(AEP)
 33%がEOAEを行っている。この内67%はスクリーニングに使用(46%は乳幼児対象)、18%は鑑別診断、16%は機能的難聴に用いている。蝸電図は25%、ABRは65%、Middle Lateucy Responseは9%が行っている。

(電気生理学的検査を行う178人についてのアンケート)
 対象 割合
 幼少児
 機能性難聴
 病巣鑑別診断
 テスト困難な場合
 その他
31%
5%
54%
7%
2%
 

  AEPの結果判定 患者への説明
 医師
 オーディオロジスト
 技術者
 その他
6%
94%
0%
1%
(n=145)
  43%
55%
0%
2%
(n=173)
 

8)補聴器
 83%が補聴器の販売を行っている。その内70%は2〜5回のセッションでフィッティングやオリエンテーションなどを行う。77%は言語聴覚クリニックまたは医師のオフィスでイヤモールドの採型を行う。自分で補聴器を販売しないオーディオロジストのうち、81%は他のオーディオロジストを紹介している。
  UCL MCL DR(dynamic range)
 すべての患者
 補聴器候補者のみ
 その他
 行わない
25%
60%
6%
8%
41%
44%
4%
11%
12%
45%
4%
39%
 

@補聴器の形
 耳あな形(ITE、ITC)と耳かけ形が最も一般的。プログラマブル補聴器も比較的多い。学校で働いているオーディオロジストは一般的な補聴器を販売せず、個人用FM補聴器を販売することが多い。多くの医師は補聴器販売を行うには多忙すぎ、また管理者からの支持が得られないと答えている。施設によっては、許可されていない、関心がないとの答もあった。

Aカウンセリング
 医師のオフィスで補聴器の評価をすすめたり(81%)、継続したカウンセリングを行う(93%)ことがあるが、これらを行うのは主としてオーディオロジストである。

4.まとめ
 オーディオロジストは骨導とかマスキングなどの基本的な測定よりも、進歩した技術を用いる方向に関心が傾いているのは不安材料である。今回のアンケートの聴力検査に関する実施内容から見て、半数近くが検査法を正しく理解せず、誤った方法や、漠然とした考えの下に行っていることが示されており、著者は危惧を表明している。

5.コメント
1) 各オーディオロジストが自分の業務について他と比較するのに役立つ、また教育者の参考になる。
2) 教育者が生徒に教えるとき、一般のオーディオロジストの業務内容を知るのに役立つ。また、自分の教授法が誤っていないか反省する資料になる。
3) 今回の調査では範囲が広すぎたので、例えばマスキングや電気生理学的テストなどについて個別的に評価を行う必要がある。

要約訳をご提供下さった服部浩先生にお礼申し上げます。

【目次】



「筑波技術短期大学説明会」のお知らせ

1.日時  7月28日(金)午前10時〜午後5時
2.場所  筑波技術短期大学聴覚部(住所 つくば市天久保4−3−15)
3.内容  概要説明及び見学・入学体験・相談

【目次】



「不登校児・障害児等カウンセリング・データベースシステム
(愛称「ほっとママ」)」実証実験への御協力のお願い


ほっとママ-メインメニュー
 「不登校・障害児等カウンセリング・データベースシステム(愛称「ほっとママ」)」の実証実験が始まっています。このシステムは,不登校、聴覚障害、盲聾二重障害、ことばの遅れなどの分野について,質問や相談ができるシステムです。このデータべ−スは、動画と音声を用いたわかりやすい説明を見ることができるほか,アクセスポイントに限りがあるもののインターネットTVによるオンラインカウンセリングなども受けることができるようになっています。現在,システムの利用感想などをWEBで受け付けています。
 どうぞ,ご覧下さい。
 インターネットアドレス http://hotmama.sed.tohoku.ac.jp/

ほっとママ-聴覚障害

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研修会開催
  全難言近畿ブロック大会

1.日 時  8月10日(木)10:00〜16:00
2.会 場  県民交流プラザ「和歌山ビッグ愛」 和歌山市手平2-1-2 TEL:073-435-5200
3.日 程
9:30〜10:00  受付
10:00〜12:00  分科会「聴覚に障害のある子の指導」
 講師:近畿教育オーディオロジー研究協議会 中井弘征先生
 その他に「構音に障害をもつ子の指導」「吃音をもつ子の指導」「ことばの遅れた子の指導(幼児の部,小学校の部)」分科会がある。
12:00〜13:20  昼食休憩
13:20〜16:00  全体会
 記念講演「一人ひとりの子どものニーズに応じた援助サービス」
       −担任の先生や保護者との連携を通じて−
   講師 石隈利紀先生(筑波大学助教授)
4.参加費  2,000円 (当日受付にてお支払い下さい)
5.申込方法  府県名・所属・氏名・勤務先住所・電話・FAX,分科会第1希望、第2希望を記入の上、はがきかFAXで送ってください。参加費の事前振込を希望される方は、下記へ振り込んでください。
 振込先 全難言近畿ブロック大会実行委員会,口座番号 00980-1-3917
6.締 切  7月19日
7.照会先  〒640-8472 和歌山市大谷349-2 和歌山市立楠見小学校 川口恭子
 TEL:073-455-1714 or 073-454-8222 FAX:073-455-1578

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関連新刊図書

★東北大学教育ネットワークによるこころと言葉の相談室
 渡部信一編著 ミネルヴァ書房 2000円 4-623-03244-2

★絵でみてカンタン手話きほん単語集
 竹内書店新社編集部編 竹内書店新社 1000円 4-8035-0096-7

★手話でうたおうディズニー・ソング・コレクション:やさしいピアノ伴奏付き
 南留花手話監修 ヤマハ音楽振興会 1600円 4-636-65719-5

★難聴と慢性中耳炎:診断から手術適応まで
 鈴木淳一編集 日本医学館 6000円 4-89044-441-6

★必携 聴性脳幹反応ガイドブック
 舩坂宗太郎監修 メジカルビュー社 8500円 4-89553-889-3

★耳針療法の実際:耳のツボによる診断・治療
 清水蓮編著 たにぐち書店 2000円 4-925181-18-1

★小児のことばの障害 加我牧子編著 医歯薬出版 2000円 4-263-23238-0

★新・個別の指導計画と個別アプローチプラン:日本型IEPの実現を目指して
 清水貞夫監修 学苑社 3500円 4-7614-0002-1

★子どもの発達臨床心理 岩川淳他著 昭和堂 2400円 4-8122-0013-X

★ダウン症の子どもたち:発達障害児をめぐる涙と勝利の記録
 ヴァレンタイン・ドミトリエフ著 誠信書房 2200円 4-414-20209-4

★新国語科「言語活動例」の具体化1〜3
 小森茂編著 明治図書出版 2060円 4-18-311731-3他

★インターネットの心理学:教育・臨床・組織における利用のために
 坂元章編 学文社 1900円 4-7620-0964-4

★自閉症:成人期にむけての準備
 パトリシア・ハウリン著 ぶどう社 2700円 4-89240-145-5

★医師・歯科医師のための摂食・嚥下障害ハンドブック
 本多知行編集 医歯薬出版 3400円 4-263-21516-8

★座して障害者と語る:藤本文朗退官記念論集
 藤本文朗退官記念論集編集委員会編 文理閣 3500円 4-89259-349-4

★LDラベルを貼らないで!:学習困難児の可能性
 玉永公子著 論創社 1600円 4-8460-0173-3

★知的障害教育:国語(言語)編
 宮崎直男編 明治図書出版 2560円 4-18-062617-9

★知的障害教育:算数・数学(数量・実務)編
 宮崎直男編 明治図書出版 2460円 4-18-062706-X

★障害者福祉関係図書目録:95〜99
 日外アソシエーツ 18000円 4-8169-1610-5

★バリアフリーの旅を創る
 高萩徳宗著 実業之日本社 1500円 4-408-00763-3

★社会福祉実践の今日的課題
 高瀬智津子編著 高文堂出版社 2571円 4-7707-0650-2

★現代の児童福祉
 宮本和彦編 福村出版 2600円 4-571-42013-7


【目次】



研修会開催
  夏期全国研修会「はじめのいっぽ 2000」

1.日 時  8月7日〜9日(水)
2.会 場  国立特殊教育総合研究所(神奈川県横須賀市野比5-1-1 0468-48-4121)
3.費 用  講習会資料代 12,000円 宿泊関係諸費(宿泊希望者のみ)5,000円
4.対 象  難聴・言語障害教育関係者(原則として全日程参加できる方)
5.定 員  100名(うち宿泊は87名)
6.内 容  講座T「ネットワークを生かそう」
 講座U「難言教育はじめのいっぽ」(宍戸和成)
 ワークショップ(小グループ討論会)
 講座V「指導の理論と実際」(分科会)
 講座W「卒業生に学ぶ」
 講座X「まとめ」 (松村勘由)
7.申込方法
 払込取扱票の通信欄に、氏名、勤務先、経験年数、電話、該当の障害別(難聴、言語、その他)8月7日の昼食の申込の有無を記入の上、17,000円(宿泊を希望されない方は12,000円)を振り込んでください。
 ※電話・FAXでの申し込みは受け付けておりません。
 講座名義 全難言協研究部,口座番号 00130-2-364169
8.締 切  6月23日
9.照会先  全難言協研究部 荒川区立第三峡田小学校 難言教室
 〒116-0002 荒川区荒川1-43-1 TEL:03-3801-8661 FAX:03-3801-9813

【目次】



衛星劇場
  日 本 語 字 幕 入 り 映 画 放 送

7月  ガメラ 大怪獣空中決戦 ・・・・・・・・・   9日(日)AM7時から
 28日(金)PM1時から
 男はつらいよ 翔んでる寅次郎 ・・・・  16日(日)AM7時から
 シュート! ・・・・・・・・・・・・・・  23日(日)AM7時から
 ラブ・レター ・・・・・・・・・・・・・  30日(日)AM7時から

8月  八甲田山(完全版) ・・・・・・・・・・   5日(土)AM7時から
 25日(金)PM1時から
 橋のない川 ・・・・・・・・・・・・・・  13日(日)AM7時から
 ガメラ2レギオン襲来 ・・・・・・・・・  20日(日)AM7時から
 F<エフ> ・・・・・・・・・・・・・・  27日(日)AM7時から

 字幕入り放送へのご意見/リクエスト等は 衛星劇場編成部まで FAX:03-5250-2324
 受信に関する照会は、パーフェクTV FAX:03-5802-8438か、上記衛星劇場まで。
 詳しくは、〒104-0045 中央区築地4-1-1 東劇ビル5F 衛星劇場まで。

【目次】



研修会開催
  第9回 全国聴覚障害教職員シンポ 広島大会

1.日 時  7月26日〜28日
2.会 場  安芸グランドホテル 広島県佐伯郡大野町宮島口西1-1-17
3.参加資格
 全国の教育機関に勤務する聴覚障害を持つ教職員、聴者の教職員、聴覚障害児の保護者、教育関係者、ろう団体会員、手話関係者、聴覚障害児教育に関心のあるもの
4.内 容
  26日 13:30〜14:30  一般受付
14:30〜15:50  定期総会
16:00〜17:30  特別講演「ふたたび手話の教育を考える〜手話と日本語」
            講師:国立特殊教育総合研究所 小田侯朗
  27日 9:00〜 9:30  受付
9:30〜10:00  シンポジウム開会式
10:00〜10:30  特別報告「平和学習について」
           心に平和を、世界に平和を願って

                  報告者:広島県立広島ろう学校
10:30〜12:00  記念講演「聴覚障害者のバリアフリーと手話
              〜アメリカ障害者事情の紹介を通して」

           講師:元ロチェスター大学客員助教授 大杉豊
13:00〜16:30  
分科会  「幼稚部〜小学部におけるコミュニケーションと手話の位置づけ」
 「中学部〜高等部のコミュニケーションと障害認識」
 「寄宿舎の子どもたちと共に」(山根昭治)
 「聴覚障害教職員は語り、そして皆で話し合おう」
 「ワークショップ〜身体表現へのいざない」
 「ろう教育のキーワードを読む〜自由交歓の場」
  28日 9:00〜11:00  パネルディスカッション
 「ろう学校における言語教育と言語生活〜質疑応答形式にて」

5.申込方法
 参加申込金を銀行から振込後、参加申込書にご記入の上、郵便又はFAXにてお申し込みください(参加費は、参加する期間によって違います)。
6.締 切  6月30日
7.照会先  〒730-0822 広島市中区吉島東二丁目10-33 広島ろう学校
 第9回全聴教シンポジウム実行委員会 佐々木麻利子
 TEL:082-244-0421 FAX:082-244-0423

【目次】



公開講座開催
  筑波技術短期大学公開講座
   現代聴覚障害教育研修講座

 聾学校、難聴学級、通級指導教室を中心とした聴覚障害教育に関する最新の研究内容、情報を講義の形で紹介し、実習を通して新しい技術を身につけていただくとともに、本学の施設・設備を公開し、その意義と活用法および聴覚障害教育の活動について理解を深めていただきます。

1.対 象  聾学校・難聴学級・通級指導教室等の教諭、聴覚障害教育関係者等
2.日 時  7月31日(月)〜8月2日(水)
3.会 場  筑波技術短期大学聴覚部(天久保地区:つくば市天久保4-3-15)
4.受講料  7500円
5.内 容
  31日 9:15  講義「新しい聴覚補償機器とその教育的課題」大沼直紀
 講義「聴覚と音声との関わり」須藤正彦
13:15  実習A「補聴器の活用法」
 実習B「青年期のコミュニケーションとスピーチの指導」
  1日 9:00  講義「ことばを考える」細谷美代子
    「聾学校小学部低学年における言語の指導」江口朋子
13:00  実習A「補聴器の活用法」大沼直紀
 実習B「青年期のコミュニケーションとスピーチの指導」
15:00  実習C「映像・画像メディアを用いた教材作成」
 実習D「パソコンを用いた教材への字幕挿入」小林正幸
  2日 9:00  講義「自然科学観の育て方」小林庸浩
 講義「聴覚部入学生の英語力の分布」松藤みどり
 講義「聴覚障害者と体育・スポーツ」及川力
13:00  講義「わかりやすい授業をめざして」根本匡文
15:00  終了
6.申込方法  6月30日(金)までに申し込む。募集人員:30名。
 申し込み用紙等詳細が必要な方は下記までご連絡ください。
7.照会先  〒305-0005 茨城県つくば市天久保4-3-15
 筑波技術短期大学庶務課企画法規係 TEL:0298-58-9311

【目次】



学会誌研究会誌Contents

★愛知県立千種聾学校研究紀要 27,2000
 「一般教育相談の取り組みについて 〜平成11年度の体制とその指導〜」
  鵜野祐志,14−17

★ろう教育科学 41(3),2000
 「教育相談センターにおける聴能サービスの実践
  −難聴児童・生徒のための教育相談の試み−」上農肇,101−113
 「聴覚障害生徒にとっての内包量と比例関係の理解に関する一考察
  −速度に関する問題を中心に−」 脇中紀余子,115−140
 「学習障害及びこれに類似する学習上の困難を有する児童生徒の指導方法に関する調査
  研究協力者会議:学習障害児に対する指導について(報告)」,141−153

★ろう教育科学 42(1),2000
 シンポジウム「小児における人工内耳の適応 −医療と教育現場の連携をめざして−」
 「いろいろな難聴と人工内耳の適応について」,原田保,1−4
 「人工内耳、成人例の成績」,牛迫康明,5−9
 「大阪大学における小児人工内耳プログラムについて」,井脇貴子,11−14
 「難聴学級における人工内耳装用児への教育的支援体制の試み」,
  国末和也・川餡聡大・福島邦博・松本治雄,15−24
 「シンポジウムを司会して」,折田洋造,25−26
 「言語獲得の遅れた聴覚障害児について−聴覚口話法を考える−」,田中伸子,27−32
 「「教育オーディオロジー」に関する聾学校聴能担当者の意識調査(その1)
  −聾学校内での教育オーディオロジー業務に関して−」,中瀬浩一・中井弘征,33−53

★音声言語医学 41(1),2000
 「人工内耳装用児の発達−人工内耳装用による遊びと対人関係の変化−」,
  馬場朱美・西岡奈美江・山口忍・川野通夫・内藤泰・藤木暢也,1−7

★自立活動研究 13,2000 筑波大学
 「難聴を伴う精神運動発達障害児へのコミュニケーション指導−身振り言語の形成を
  目指して−」,喜多陽子・白垣潤・鈴木由美子・藤田和弘,19−24
 「難聴を併せ持つ精神・運動発達遅滞児の姿勢・運動発達指導について
  −4年間の指導を概観して−」, 白垣潤・喜多陽子・藤田和弘 ,25−34

【目次】



お知らせ
  診 療 報 酬 の 新 設 ・ 変 更

 今年の4月から診療報酬が改定され既に実施されている。
 耳鼻科関係では下記の新設・変更がなされている。

【新設】
・補聴器適合検査 1回目 1100点,2回目 500点
・耳音響放射検査(OAE)自発耳音放射(SOAE)100点,その他のOAEは300点

【変更】
・高度難聴管理指導料 340点→400点
・標準純音聴力検査 300点→400点
・鼓膜音響インピーダンス検査 660点→300点

 ただし,この「補聴器適合検査」を行える場所には制限を付けている。項の一部を紹介すると, [1.国リハで行われる補聴器適合検査に関する研修を終了した耳鼻咽喉科担当医師(常勤)がいる場所,2−1)音場での補聴器装着実耳検査に必要な機器ならびに装置(スピーカ法による聴覚検査が可能なオージオメータ等)を所持していること,2−2)騒音・環境音・雑音などの検査用音源又は発生装置を所持していること,2−3)補聴器周波数特性装置を所持していること]
 また,OAEが新設になったことから,今後,最早期での難聴疑い例にOAEが行われる機会が多くなっていくだろうと思われる。OAEに関する知識,特に臨床で良く用いられるDPOAEについて,一通りは知っておくことが望まれよう。

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 ろう教育科学会 講習会
 「わかりやすく、教えやすい 発音・発語指導」

・期 日: 8月3日(木)
・会 場: 堺市総合福祉会館(堺市南瓦町2-1)南海高野線 堺東駅下車 歩10分
・講 師: 柳生 浩先生(学力・発音教室、元川崎市立聾学校)
著書 「だれでもできる発音・発語指導」「わかりやすい言語指導」
「言葉の学習指導=絵話でことばの指導=」
「聴覚障害児の学力を高める学習指導 上・下巻」
・参加費: 5000円
・定 員: 70名
・照会先: 〒591-8034 堺市百舌鳥陵南町1 堺聾学校内 ろう教育科学会事務局
FAX:0722−57−3310

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製品紹介
  カラーテレビ電話 VP504

 アカデミー・ジャパンよりカラーテレビ電話VP504が発売されている。一般の電話回線を利用して動画と音声を同時に通信するため,通信料金は一般の通話料金と同じである。通信の形式は,ITU-T H.324規格に準拠しており,この規格と互換性のある世界中のテレビ電話やパソコンなどの端末と通信することができる。映像と音声の外部接続端子を備えつけているため,本体内蔵のカメラとディスプレイを使用する他に,外部の大型テレビやビデオカメラに接続したり,あるいは双方の会話をビデオテープに録画することも可能である。「画像スピード」を7段階で調節できるようになっており(より細かい中間的なスピードも設定可能),画像のスピードと鮮明度(解像度)とが反比例するような形で調節できる。
 実際にこの製品を使用して,成人聴覚障害者同士で手話で会話をしてみたところ,画像スピードをやや上げたセッティングでコミュニケーションがとれる。それでもややゆっくりめに手を動かさないとコマ落ちしてしまう場面もあった。画像スピードを最高のセッティングにすると,解像度が落ち,お互いに何を表しているのかが分からなくなる。手話場面では、画質調整のメニューにてコマ数−画質の値を適正値にする必要があるだろう。高圧縮伝送のために、あまり高速に手や体を動かすと、四角形のブロックノイズが生じることがある。映像中の変化する部分の面積をより少なくすれば、このノイズは改善されると思います。具体的には、体を動かすと変化する面積の割合が増え、伝送情報量が増加しブロックノイズが増加するので,上体はできるだけ動かさず,腕から手だけを動かすようにすると画像の乱れは軽減される。その他,蛍光灯や太陽光のもとより,白熱球照明の方が画像の乱れは少なくなるとのこと。
 使い方を工夫すれば,アナログ回線でも遠隔地にいる聴覚障害児者同士のリアルタイムのコミュニケーションが実現できる。製品自体は,一般向けのテレビ電話であり,特に聴覚障害児者向けに設計されたものではないので,電話の呼出音に気づくための補助システム等を一緒に導入する必要があるだろう。
  VP504
照会先:アカデミージャパン
 TV電話担当: 山本雄治様
  〒572-0075
  大阪府寝屋川市葛原1-2-10
       tel:072-828-2323
       fax:072-826-9921
http://www.academyjapan.co.jp/
Email:academy@academyjapan.co.jp

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