1998年2月9日発行(第2・4月曜日発行)


News Source of Educational Audiology

聴能情報誌 みみだより 第3巻 第339号 通巻424号


編集・発行人:みみだより会、立入 哉 〒790−0833 愛媛県松山市祝谷5丁目2−25 FAX:089-946-5211
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【目次】第339号

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  補聴に関する国際フォーラム= International Forum'98 招聘講師講演

教育オーディオロジスト

−その役割と責任−(講演資料集)

Dr. Cheryl DeConde Johnson     


【目次】



ろう児および難聴児のための権利宣言

BILL OF RIGHTS FOR CHILDREN WHO ARE DEAF AND HARD-OF-HEARING
[ Council of Organizational Reprensentatives(COR),1992 ]


ろう児と難聴児は以下の権利を与えられている。

  • 可能な限り低年齢時に、聞こえ・視力・コミュニケーションや言語の必要性を、適切なスクリーニングと評価を受ける権利を有し、また教育環境下において、スクリーニングサービスを受ける権利を有する。

  • ろう児と難聴児は、可能な限りの低年齢時に、ベースとなる言語を獲得するための早期教育相談を受ける権利を有する。

  • ろう児と難聴児は、彼らの両親または保護者が、指導方針に参加する充分な情報を提供される権利を有する。

  • ろう児と難聴児は、ろうと難聴の成人のロールモデルを与えられる権利を有する。

  • ろう児と難聴児は、同じ障害を持つ仲間と交際・交流する権利を有する。

  • ろう児と難聴児は、その子どものコミュニケーションモードで子どもとうまくコミュニケーションできる教師や通訳者を与えられる権利を有する。

  • ろう児と難聴児は、彼らの個々のニーズにもっとも適した教育の機会が提供される権利を有する。これらの権利は、社会的・感情的・文化的ニーズ・年齢・聴力障害・学力・コミュニケーションモード・学習形態・意欲・家族の援助の程度によって、制限されるものではない。

  • ろう児と難聴児は、教育プログラムの全領域に渡って、適切な教育が受けられるために個々の検討がなされる権利を有する。

  • ろう児と難聴児は、彼らの教育環境において、資格を持つ専門家による充分なサポートサービスを受ける権利を有する。

  • ろう児と難聴児は、彼らの教育環境における全てのプログラムに対し、完全にアクセスできる権利を有する。

  • ろう児と難聴児は、ろうと難聴について、医学的・文化的・言語的問題に関する充分な公的情報を得る権利を有する。

  •  今回の International Forum'98 には、(株)ダナジャパン、日本コクレァから、人的側面と資金面でご援助を賜りました。特に(株)ダナジャパンにおかれましては、スポンサー料の負担=資金援助、一部資料の翻訳、招聘講師の案内など人的援助も賜りました。
    記して、お礼申し上げます。

    【目次】


    【目次】


     聴能発達プロフィール ──── Listening Development Profile ────

     名前:_____________   DOB:______ 年齢:___

     教育相談開始年齢:______ 補聴開始年齢:______ 補聴器の形:__________

    日付              
    裸耳AI(右/左)                     
    補聴時AI              
    補聴器使用時間              
    使用した補聴援助              
    機器/使用頻度              

    第1段階
    子どもの成果 指 標 と な る 行 動 各評価の達成条件と日付
     音の検出

       音の気付き

    音の有無を識別できる     
    ドアベルや電話などの家の中の音に反応できる
    (反応は自発的か/無意識的か)
        
    人の声に気付ける     
    音を聞こえたら何かをするという課題の時間が長くなる     
     音に注意できる
      (音源定位)
    音に反応して頭の方向を変えられる     
    音源の方向を向ける     
     言葉による
     やりとりが増える
    親が適切なコミュニケ−ション方法をとれる
    (やりとり・アイコンタクト・子どもが初期言語を話す)
        
    子どもが年齢にあった会話行動を示し始める     
     音への関心が
         増加する
    子どもが補聴器をつけたいと指で示したり、
    聞こうという姿勢を見せたりする
        

    第2段階
    補聴器がおかしいこと
    に気付く
    子どもが自分の補聴器がおかしいことを、
    はっきりとではないが、訴えられる
                 
    聞こえていることの効
    果が表れてくる
    音を聞こえたら何かをするという課題を楽しんだり、
    聞きたいという気持ちが表れてくる
        
     音の大小に
       反応できる
    大きな音に驚愕反応が出る     
    小さな音の時、「えッ」と言ったり、頭を傾ける     
    大きな音・小さな音を使い分けられる     
     音の速緩に
       反応できる
    音のリズムにあわせて動くことができる     
    速いリズムの声・ゆっくりとしたリズムの声が出せる     
     音の高低に
       反応できる
    声のピッチをあわせられる     
    高いピッチの声・低いピッチの声が出せる     
    歌のリズムがわかる 歌のリズムパターンについていける     
    歌詞がわかる 動作ができる:すなわち、語を理解して反応できる     
     言葉による
     やりとりが増える
    より複雑な文型や語彙を使用できる     
    似ている語音(バット/パット)を識別できる     
    様々な目的に応じたことばを使うことができる     
    適切なイントネーションパターンで話すことができる     


    第3段階
    子どもの成果 指 標 と な る 行 動 各評価の達成条件と日付
    グループに加わる/
    グループの中で聞く
    適切な言葉、会話の
    規則を使う
    うなづきなど、相づちをうてる     
    誤って伝わらないための方法を適切に用いられる     
    意見を一致させるために討論ができる     
    内容に関して適切に文を使える     
    単語の発音、文、音
    と記号のつながりへの
    自覚
    自分の聴覚イメージを作るために、自分で語を声を
    出して反復できる
        
    様々な文脈における
    単語/概念の使用が
    増える
    自分の言ったことが、正しいか正しくないかを自分で
    気付き、自分で直せる
        
    口頭の伝言を理解し
    なくてはならない場面
    を増やす
    いくつかの指示を同時に言っても行動できる     
    先生や仲間とより頻繁に会話することができる     
    会話を訂正する頻度を減らせる
    (「えっ」「何?」「わかりませんでした」)
        
    補聴器の故障を見つ
    け、改善できる
    電池切れ、無音、音が断続する、ハウリング、
    イヤモールドが詰まったことなどを報告できる
        
    サービスを主張できる 「良く聞こえない」と送信機を持つ教師に確認を頼む
    ことができる
        

    第4段階
    オージオグラムから
    わかることを話せる
    オージオグラムから、聴力障害の程度と
    オージオグラムのパターン(形状)を説明できる
                 
    様々なタイプの補聴
    器と補助装置(補聴
    器・補聴援助機器・
    TDD・文字放送アダ
    プタ・電話)の知識
    を持っている
    様々な補聴器や人工内耳・補聴援助システムの特徴を
    話すことができる
        
    補聴援助システム・TDD・文字放送アダプタ・
    電話の適切な使用法を見せることができる
        
    補聴機器を適切に
    使用できる
    機器の故障を報告し、基本的な改善措置を講じられる     
    コミュニケーションや
    聞く環境に対し適切さ
    への関心が増す
    適切な環境を要求できる(座席、音響機器など)     
    適切な援助サービスを要求できる
    (通訳、字幕、視覚的資料、ノートテイク)
        
    専門家や機関を適切
    に活用できる
    (オーディオロジス
    ト、耳鼻科医、SLP、
    通訳者、電話リレー
    サービス、職業リハビ
    リテーションなど)
    専門家や地域の機関の役割を確認する     
    専門家や地域のサービスを適切に使う     
    聴力障害とその関わり
    合いについて他の人
    に教えることができる
    聴覚やコミュニケーションの説明ができる聞き手を選べる     
    仲間や他の学校に対して説明できる     
    職場で聞こえに関するニーズを説明できる     

      Source : From "The Development Of Listening Function" by Z.R.Razack,1994, Toward Excellence in Listening, pp.26-30.

       Copyright May 1994, by The Waterloo County Board of Education,Kitchener,Ontario,Canada. Adapted by

    【目次】


    S.I.F.T.E.R.
    教育的つまづきを発見するためのスクリーニング票

    by Karen L. Anderson, Ed.S.,CCC-A

    生徒:_______________ 教師:_______________ 学年:____
    日付:_______________ 学校:_______________ 地区:_____

     きこえに問題があると疑われる上記の生徒は、学校での成績に影背を与えるかもしれないし、影響をおよぼさないかもしれない。この評価表は、あるいは、きこえの問題の結果としておこる教育的つまづきを生徒が持っているかどうかをふるいにかけることを目的としている。

     生徒の観察から得られたあなたの所見に基づいて、生徒の行動を一番よく表している番号に丸を付けなさい。この質問に答えた後、次面の[教師のコメント]欄に生徒についてのコメントを記録すること。


    1.クラスメイトに比べて、その生徒の位置
    学業
     

    2.あなたの評価による生徒の潜在能力に比べたその生徒の
      到達度
    同等 劣る より劣る

    3.教室でのその生徒の読みのレベル、読み能力のグループ、
      読みのレディネスグループ(中級グループにいる平均的
      な読み能力を持つ生徒と比較して)

    4.クラスメイトと比較して、生徒の散漫度 ない 普通 頻繁
    注意
     

    5.クラスメイトと比較して、注意持続時間 長い 普通 短い

    6.口話での指示に対して、たじろいでしまうこと ない 時々 頻繁

    7.生徒のクラスメイトの平均的な理解カに比べて、その生
      徒の理解カはどうか
    普通 コミュニケーション
     

    8.生徒のグループにいる他の生徒に比べて、語彙や言葉を
      使う技術はどうか
    普通

    9.クラスメイトと比べたときに、話しをしたり、家で起こ
      ったことを話すことに、どれだけ長けているか
    普通

    10.クラスの討論の報告を進んで引き受けたり、教師の質問
      に進んで答えたりすることはどのくらいあるか
    頻繁 時々 ない 学級参加
     

    11.クラスの他の生徒と比べて、その生徒が授業時間中の課
      題や宿題を割り当てられた時間内で処理できる割合
    いつも 時々 めったにない

    12.指示後、すぐに行動を始めることができない割合(他の
      生徒の動きを見ていたり、助けを求めたりする割合)
    ない 時々 頻繁

    13.他の生徒と比べて異常に見えたり不適当に見える行動を
      自分で説明することはあるか
    ない 時々 頻繁 学校での行動
     

    14.簡単に失望したり、時々情緒的なコントロールを失った
      りするか
    ない 時々 頻繁

    15.全体的に見て、その生徒と仲間との関係を、あなたはど
      う評価するか(他人と仲良くする能力)
    良い 普通 悪い

    教師のコメント
     ・この子どもが学年を繰り返すにつれて、しはしば欠席したり健康の問題(耳感染や風邪を含む)があったか?

      _____________________________________________
     ・その生徒が特別な支援サービスを受けたか、今受けているか?

      _____________________________________________
     ・子どもに教育に関係するかもしれない他の健康問題があるか?

      _____________________________________________



    この評価票は、スクリーニングの手段でしかない

     下の表で、ある項で[問題あり]との得点をとった生徒については、個々の必要性に応じて、各学校区における他の評価を受けることが望まれる。例えば、「学業」の項が[問題あり]ならば、他の教育的評価を受けるべきだし、「コミュニケーション」の項が[問題あり]ならば、他の言語的評価を受けるべきだ。さらに「学校での行動」項が[問題あり]ならば、心理学者やソシアル・ワーカーによる評価を受けるべきだ。「注意」や「学級参加」項が[問題あり]であるとか、他の項目でと複合して[問題あり]ならば、教育オーディオロジストによる評価が必要であろう。下表で[注意]と評価された子どもたちは、[問題あり]に移行する可能性があるので、さらなる観察によっては、評価を受けるべきだ。




    得点

     同じ内容の項についての3つの質問に対する得点を合計し、下表の[合計]の欄に記入する。その合計値に該当する数字を右の数字欄から選び、○を付ける。5つの項について、同様の作業を行い、○同士を線でつなぐことで、プロフィールが完成する。


    Source: "Screening instrument for targeting educational risk" by K.Anderson,1989. Copyright 1989 by Karen Anderson

    【目次】


     きこえの実際的評価  The Functional Listening Evaluation

              Cheryl DeConde Johnson / Weld County School District 6, Greeley, Co
              Peggy Von Almen / Utah State University

     この評価の目的は、生徒の聴取能力がどのくらい騒音や距離、視覚的情報に影響を受けるかを見極めることにある。生徒の聴取能力を、防音室ではなく、ごく普通の音環境を疑似した状況下で評価するために考えられた。この評価法は、Ying(1990)や、Ross, Bracken, and Maxon(1992)の研究が基礎となっている。

    必要な器具: テープレコーダ
    騒音計(Radio Shack社が製品を安く販売している)
    ノイズテープ(マルチトーカーバブルノイズテープはAudiotec社から購入できる)
    騒音計の三脚(必要に応じて)
    得点化するための文・単語リスト
    巻き尺・定規
    目印用のテープ(必要に応じて)

    テストの環境
     生徒がいない実際の教室を使う。もし、教室が使
    えない場合、広さ、暗騒音、床や壁の素材が子ども
    の教室と似ている別の部屋を使う。
    図A
    図A
    図B
    図B
    テスト環境
     @近距離条件:(図A)
      ノイズ音源と検査者は生徒の1m前にいる。
     A遠距離条件:(図B)
      ノイズ音源は生徒から1m前のままで、
      検査者のみ生徒から4m離れる。

      生徒の耳から検査者の口までの距離、それぞれ
      1mと4mに対応する位置には、床にテープで目
      印を付けておく。
    評価素材
     できる限り、教室での話されている会話に近い文素材で評価をする。しかし、生徒の年齢や語彙数、記憶能力によっては、単語を使わざる得ない。文や単語の評価素材を選ぶにあたっては、生徒言語能力に合致した語彙や文構成になるよう、注意深く選ぶ必要がある。生徒の話し言葉に対する理解力が乏しいときは、絵を指差しての答えることができるように、絵にしやすい素材を選ばざる得ない。

    可能な文の材料 : BLAIR文、WIPI文、SPIN文(年長者用)、BKB文

    可能な単語リスト : PB−K、NU−CHIPS、WIPI
     多くの場合、完全な評価のために十分なリストではないだろう(8つのリストが必要となる)。

    呈示レベル
     話 声:騒音計で測って、検査者の口から30cmのところで、平均75dBAの話し声
     ノイズ:騒音計で測って、生徒から1mの場所で、生徒の耳に対し、平均60dBAのノイズ
      上記の設定で、@近距離条件でシグナル/ノイズ比(S/N比)が +3dBになる。
      A遠距離条件でのS/N比は、防音室で行うことになるだろう。この条件でのS/N比は、
      約−5dBになる。

    呈示方法
      評価は生徒の通常の聞こえの状態で行な
     う。学校で、常に補聴器を装用しているな
     らば、評価の時も、補聴器装用状態で行う
     べきである。この評価法によれば、FM補
     聴器による聞こえの改善度も評価できる。
     8つの文か単語リストは、下記の順番で提
     示する。この順序(番号)は、採点表に書
     かれている条件番号と共通である。

    1.聴覚+視覚  近距離条件  ノイズなし
    2.聴覚のみ  近距離条件  ノイズなし
    3.聴覚+視覚  近距離条件  ノイズあり
    4.聴覚のみ  近距離条件  ノイズあり
    5.聴覚+視覚  遠距離条件  ノイズあり
    6.聴覚のみ  遠距離条件  ノイズあり
    7.聴覚のみ  遠距離条件  ノイズなし
    8.聴覚+視覚  遠距離条件  ノイズなし

      この順序は、評価の最初と最後が、より簡単な課題になるよう配列されている。検査者は評価
     リストを早くも遅くもない普通のスピードで言う。また、生徒には、聞こえた通りに言うか、思
     った絵を指さすような教示をする。文を評価リストとして用いる場合、検査の準備時間を含めて、
     およそ30分がかかる。単語を評価リストとして用いる場合は、およそ20分がかかる。

    採点
       選んだ評価リストに応じて、採点することになる。すべての結果は、パーセントで示される。

    評価の変更
       この評価法は、一般的な教室での聴取状況に基づいて行うことになっている。しかし、ノイズ、
      教室の広さ、生徒の通常の聴取距離などの変化要因を考えるために、必要に応じて、評価法を変
      更することは有効なことだ。これらの変化要因を吸収するために、以下の変更が考えられる。

    評価
       個々の生徒について、雑音、距離、視覚入力の効果を評価するために、結果を評価票で見るこ
      とになる。この得点は、生徒にとって有益な教育的な変更を決定するのことに利用できる。また、
      この得点は、生徒の聴取能力とニーズを明らかにすることを助ける両親や教師も役立たせること
      ができる。得点は、話者の違い、話すスピード、聴取者の注意、補聴の状態によって、変わって
      くる可能性がある。たとえ評価の中に、変動要因があってもそれらが一定に保たれいれば、比較
      することができる。

    文献

    聞こえの実際的評価

    名前:_________ 日付:_______

    検査者:_______ 年齢/DOB:_____

    聴覚検査
    ・聴力(純音平均) 右:_____ 左:_____

    ・語音聴取能  右耳___% 音圧___dBHL

     左耳___% 音圧___dBHL

        音場で:□装用時 □裸耳時
         ノイズなし___% 音圧___dBHL

         ノイズ下 ___% 音圧___dBHL

                         ___S/N
       評価マトリックス

       近/聴のみ


       近/聴+視


       遠/聴のみ


       遠/聴+視

    騒音

     Nなし  Nあり

       上記の
       平均

     __%  __%
     Nなし  Nあり
      Nなし/
       聴のみ

      Nなし/
       聴+視

      Nあり/
       聴のみ

      Nあり/
       聴+視

    距離

     近距離 遠距離

      上記の
      平均

     __%  __%
     近距離  遠距離
     近距離/
       Nなし

     近距離/
       Nあり

     遠距離/
       Nあり

     遠距離/
       Nなし

     視覚の補助

     +視覚 聴のみ

      上記の
      平均

     __%  __%
     +視覚  聴覚のみ

    本評価実施の状況

    ・補聴状態 □裸耳 □補聴器 □FM □音場増幅

            その他____________

    ・教室の暗騒音 _____dBA

    ・評価素材(リスト)文章=_______ 単語=_______

    ・評価にあたっての変更点

        __________________________

    聞こえの実際的評価のマトリックス  Nとはノイズのこと

    聴覚+視覚


     聴覚のみ
     近距離/Nなし  近距離/Nあり  遠距離/Nなし  遠距離/Nあり
      評価と勧告

        _________________________

        _________________________

        _________________________

        _________________________

        _________________________

        _________________________


    【目次】


    アメリカ・オーディオロジー学会の紹介

    The American Academy of Audiology


    MISSION STATEMENT

    任務声明

    AAA

     アメリカ・オーディオロジー学会(The American Academy of Audiology:以下、AAA(トリプル エー)と略す)は、一般人に対し、質の高い聴覚的ケァを提供するプロの集団である。我々は、専門的な開発、教育、研究を通して、会員の専門職としての仕事を成し遂げ目的を実践するための能力を高め、また、聴力障害およびオーディオロジーサービスに対する一般人の意識を高める。


    [AAA会員の利益]
    刊行物
       AAAの学術刊行物(JAAA)は、オーディオロジー全般を扱う研究記事や貴重な補習教育内容および臨床討議の場を含む学究的であり、科学的な学術刊行物です。

     「Audiology Today (AT)」は、すべてのオージオロジストにとって興味のある重要な問題を鋭い切り口で扱う、隔月刊の定期刊行物です。これには、学会の出来事、会員情報、短い新聞記事、最新技術情報、聴覚学に関する日常的な事柄についての実用的な情報が含まれています。

     「Audiology Express」は、オージオロジストの福祉事業にとって極めて重要な、立法、規制、およびこれに類する問題に見られる急激な変化を十分会員にお知らせるために定期的に刊行される学会のニューズ・レター/会報です。


    学生に対する雑誌の無料提供
       産業界の暖かい支援により、オーディオロジーを学ぶ学生は、指導教官の要請があればJAAAおよびATの無料予約購読ができます。

    学会のインターネットサイト
       学会のインターネットサイト(www.audiology.org)は、専門家と消費者がアクセス可能です。オーディオロジーに関連した項目はもちろん、一般に対するお知らせ的内容を含む最新のニュースがオンラインで利用できます。

    学会員名簿
       AAAの会員名簿は、すべてのAAA会員をアルファベット順・所在地順で公表されています。このことは、同時に規則や倫理に従うことを要求しています。

    継続する教育活動(補習教育)
       会員と学生は、継続する教育活動に、参加料割引で参加することができます。

    年次総会
       AAAの年次総会は、オーディオロジストだけの参加に限れば、世界で最も大きい集会になっています。ここでは、話題を定めたプレゼンテーション、教育コース、ポスターによるプレゼンテーションを通じて補習教育が実施されています。

     受講を希望する学生会員は、大会の際に自発的に申し出ることによって無料で登録を受けられます。雇用機会も、年次総会の際に設置される職業斡旋センターで調べらることができます。


    地域会議
       当学会は毎年いくつかの地域会議を開催します。オーディオロジストにとって重要な、時宜にかなったトピックスについての質の高い教育機会を提供するよう、トピックスおよび教授陣を選びます。

    オーディオロジー:障害と評価
       これは当学会のCD−ROM形式の教育プログラムです。経験を積んだオーディオロジストおよび耳鼻咽喉科医用であると同時に、訓練中の若い専門家用でもあります。このプログラムは、ケース・スタディーとチュートリアルによって利用者とプログラムとの間の対話性がより高められるように設計されています。

    遠隔地学習機会
       補習教育の単位は、JAAAの各号に掲載される試験を完了することによって取得できます。

    アメリカ聴覚学委員会 (American Board of Audiology)
       これは、当学会が支援する独立の委員会であり、その中のオーディオロジー資格認定委員会が、訓練段階にある専門家についての永続的な資格認定・証明を行います。これは、すべてのオーディオロジストに対して開かれています。

    学生および新しい研究活動に対する支援
       当学会は毎年、研究プロジェクトに対して奨学金を与えています。これには、2つのタイプがあります。

     新規研究者研究奨学金=これは、正規の学術的訓練を終了し、これから独立した研究を始めようとしている若い研究者を支援するためのものです。

     学生研究者研究奨学金=これは、学習課程の一環として研究プロジェクトを完成させたいと願い、オーディオロジーの学位を目指して研究している、大学院の学生を対象とするものです。


    AAAの補習教育登録簿
       会員は、登録簿によって、AAAの補習教育活動に参加したことが証明される仕組みになっています。2年間のうちに50時間の補習教育を受け登録簿に記載された会員に、AAAの奨学金が与えられます。

    一般人および専門家の意識を喚起するための情報
       AAAの会員は、「オーディオロジストとは何か」、「あなたの赤ちゃんの聴力」、「あなたの聴力はどうですか」、「HIV/AIDSによる難聴」といったトピックスについての小冊子が入手できます。

    保険
       マグニス・アンド・アソシェーツ社(Maginnis and Associates) を通じて、職業賠償責任保険、傷害保険、健康保険、生命保険が利用できます。AAAは、この会社が高い競争力と良質のサービスで評価を得ていることから、この会社をこれらのプログラムの管理会社として選びました。


    [AAAの活動]
    政府関連業務
       AAAは、立法審議会とともに、オーディオロジーおよびオーディオロジストに影響を与える可能性のある政府活動を監視し対応します。

    政策に関する声明およびガイドライン
       AAAは、その立場について多くの声明や会員に向けての専門的指針を明らかにし、これを維持します。これらの声明や指針によって、オーディオロジーの分野以外の職業の人々と意見交換する際の情報が提供されます。

    職業間の関係
       AAAは、他の多くの職能団体、政府機関、聴力および難聴に関心をもつ組織との交流を図ります。これらの交流は、グループ間の相互理解と協力を促進し、ひいては共同スポンサーとして多くの活動ができるようになります。

    倫理規定
       倫理規定は、サービスを受けた人に対して、オーディオロジストが正当な責任を果たすことを求め、専門職としての資質を維持するものです。

    州内会員ネットワーク
       AAAは、オーディオロジストの州あるいは地域レベルでの組織作りを支援します。当学会の公認会員(Charter Affiliates)が、地域の立法や規制の問題に対するオーディオロジストの関心を高め保護するための有効な技術や方法を開発します。

    マーケティング
       健康管理の舞台において、聴力健康管理サービスの公認の自主的提供者としてのオーディオロジストの地位を確立することが、AAAの一つの大きな目標です。会員には、さまざまなマーケット指導や一般人への周知活動について、「Audiology Today」や「Audiology Express」などの媒体を通してお知らせします。

    専門教育
       AAAは、オーディオロジーにおけるより専門度の高いプログラムの開発、開業オーディオロジストのための代替教育方法の活用、および、開業医の質の向上に役立つ適正かつ達成可能なプログラムの開発を、積極的に支援します。

    委員会および特別専門委員会
       会員は、多くの委員会や特別専門委員会の委員としてAAAのために尽くすことができます。これらのグループは、AAAがスポンサーとなって行っている活動を調整する責任を負っています。常任委員会には以下のものがあります。




     今回の International Forum'98 には、(株)ダナジャパン、日本コクレァから、人的側面と資金面でご援助を賜りました。特に(株)ダナジャパンにおかれましては、スポンサー料の負担=資金援助、一部資料の翻訳、招聘講師の案内など人的援助も賜りました。
    記して、お礼申し上げます。

    【目次】



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