2002年5月13日発行(第2・4月曜日発行)

News Source of Educational Audiology

聴能情報誌  みみだより  第3巻  第433号  通巻518号


編集・発行人:みみだより会、立入 哉 〒790−0833 愛媛県松山市祝谷5丁目2−25 FAX:089-946-5211
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立入 哉 :h-tachi@ma4.justnet.ne.jp


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【目次】第433号

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お願い
各校で昨年度の研究紀要ができあがっておりましたら編集部宛てご寄贈願います
認定講習情報募集:県教委から要項が届きましたらスグ編集部宛てご連絡下さい
認定講習会最新情報は, http://www4.justnet.ne.jp/~h-tachi/kousyuu.htm をチェック!


聾学校教員免許状をとろう!


現場の教員が聾学校教員免許状を取得するには大きく下記の方法があります。

@内地留学で大学院に入学する→修士の学位と聾学校専修免許状が取得可能
A内地留学で大学特別専攻科に入学する→聾学校一種または聾学校専修免許状が取得可能
B内地留学で国立特殊教育総合研究所に入学する→聾学校免許状が取得可能
 (派遣期間や既に取得している免許状によって取得免許状の種が変わる)
C認定講習会を受け、6単位を取得すると、聾学校二種免許状が取得可能
 単位の追加により、一種免許状も取得可能
D特殊教育教員資格認定試験に合格する→聾学校養護訓練一種免許状が取得可能


今回は,C認定講習会の情報をお知らせします。
認定講習会の開催情報は意外と非常に収集が難しく既に申込締切期限を過ぎてしまった講座もあります。しかし,開催している県は例年開催していることが多いので,翌年度の参考になると思い,申込締切期限を過ぎている情報も掲載しています。
また,県によっては他県教員の受講を制限している場合があります。その他,一定の手続きや申込方法の指定などがある場合があるので,受講希望がある場合は早めに照会先に照会を行って下さい。
認定講習は受講料が無料または低額あるいは教材費のみとなっていることが多く,受講得です。聴講したい講師の認定講習が近県等で開催される場合,受講を申し込んでみてはいかがでしょう。何かが得られるかも知れません。



★宮城県:聴覚障害児の教育原理・目標 8月8〜10日 坂本 幸 40名
     聴覚障害児の教育課程・指導法 8月12〜14日 長谷川茂 40名
   *定員に満たない場合,他県教員受講可,申込締切:6月12日
   照会先:宮城県教育庁教職員課研修免許班 〒980-8423 仙台市青菜区本町3-8-1
       TEL:022-211-3639 FAX:022-211-3698
 
★栃木県:聴覚障害指導法  7月29〜30日  宍戸和成  50名
   *他県教員受入可能(空きがあれば) 申込期限,照会先情報未入手
 
★埼玉県:教育課程および指導法に関する科目
     8月3〜4日,10〜11日 四日市章,渡邊研,指導主事  110名
   *空きがあれば他県教員も受入可,申込締切:6月14日
   照会先:〒336-8501 埼玉県教育局指導部特別支援教育課 
       TEL048-830-6885 FAX:048-830-4960
★東京都
 聾学校2種部門
 A:教育の基礎理論に関する科目:教育の理念並びに教育に関する歴史および思想
   武居渡(8月19・20日)
 C:心理,生理及び病理に関する科目
   林安紀子(7月23・25日),濱田豊彦(7月24・26日)
 聾学校1種部門
 B:教育の基礎理論に関する科目:教育に係る社会的,制度的または経営的事項
   秋谷義一(8月19・20日)
 D:教育課程及び指導法に関する科目
   伊藤友彦(7月29・30日),澤隆史(7月23・24日)
  *申込期限,照会先など情報未入手
 
※筑波大学の公開講座が認定講習として認められました!(本年度より)
★筑波大学:障害児教育の基礎理論
        8月5〜8日  斎藤佐和,香川邦生,藤田和弘,柳本雄次:80名
      聴覚障害児の教育
        8月9〜12日  斎藤佐和,松本末男,垣谷陽子,今井二郎:40名
  *他県教員受入可,公開講座のため受講料が必要 申込期限:6月25日必着
   申込先:〒112-0012 文京区大塚3-29-1 筑波大学学校教育事務部教務課 
       TEL:03-3942-6817 FAX:03-3942-6835
 
★静岡県:聾の生理・病理関係科目(科目名情報未入手) 濱田豊彦 8月1・2日
     聾教育関係科目(科目名情報未入手)     澤 隆史 8月8・9日
  *申込期限,照会先など情報未入手
 
★新潟県:心理,生理および病理 7月25〜27日 星名信昭,我妻敏博 50名
  *他県教員受入可,申込期限:6月11日
   照会先:新潟県教育庁義務教育課・管理企画係
       〒950-8570 新潟市新光町4-1 TEL:025-285-5511 FAX:025-285-8087
 
★神奈川県:聴覚障害児教育T  8月7〜9日 中川辰雄   80名
      聴覚障害児教育指導法  8月2日,5〜6日  中川辰雄   80名
  *他県教員は原則的に受入不可,申込締切:5月27日
   照会先:〒231-8509 神奈川県教育委員会障害児教育課企画・再編整備班
       TEL:045-210-8288 FAX:045-210-8291
★千葉県:聴覚障害教育原理  8月28〜29日  根本匡文   80名
     聴覚障害教育指導法 8月22〜23日   渡邊 研  80名
     盲・聾・養護学校障害児教育原理 8月22〜23日 渡辺健二 200名
  *申込締切:5月10日
   照会先:〒260-8662 千葉市中央区市場町1-1県庁中庁舎内
       千葉県教育委員会義務教育課特殊教育室 TEL:043-223-4045
 
★長野県:言語指導の理論と実際 8月28〜30日   我妻敏博   20名
  *定員に満たない場合は他県教員受入可能,申込締切:6月中旬
   照会先:〒380-8570 長野市大字南長野字幅下692-2 
       長野県教育委員会特殊教育課 TEL:026-235-7432 FAX:026-235-7494
 
★徳島県:聴覚障害児指導法 7月24〜26日  鳥越隆士 40名
  *定員に満たない場合は他県教員受入可能,申込締切:6月28日
    照会先:徳島県教育委員会学校教育課障害児教育指導室 
       〒770-8570 徳島市万代町1-1 TEL:088-621-3141 FAX:088-621-2883
 
★北九州市:教育の基礎理論に関する科目(1) 8月7〜9日 藤金倫徳
  *申込期限,照会先など情報未入手
 
★福岡市:教育の基礎理論に関する科目(2) 8月20〜22日 太田富雄
  *申込期限,照会先など情報未入手
 
★福岡県:心理,生理および病理に関する科目 8月12・16・19日 山下道子
  *申込期限,照会先など情報未入手
 
★岐阜県:障害児教育概論 8月21〜23日 坂本裕 40名程度
  (ただし、受講者が5人に満たない場合は開講しない)
  *他県教員受け入可、申込期限:6月13日
   照会先:〒500-8570 岐阜県教育委員会事務局学校人事課企画免許担当
       TEL:058-272-1111(内線3535,3539)FAX:058-271-7633

★大阪府:聴覚障害教育T 8月5〜7日、9日 大岩 徹  70名
     聴覚障害心理  8月27〜30日  西山 健  70名
     言語指導法   8月27〜30日  井坂行男  70名
  *定員に達しない場合のみ他県教員受入可、申込期限未定
   照会先:〒540-8571 大阪府教育委員会障害教育課調整グループ
       TEL:06-6941-0351 FAX:06-6944-6902

★熊本県:障害児教育学 7月29〜30日、8月8日 一門惠子 100名
  *定員に達しない場合は他県教員受入可、申込締切:5月31日
   照会先:〒862-8609 熊本県教育庁学校人事課小中学校人事班
       TEL:096-383-1111 FAX:096-383-3915

★山形県:教育課程、指導法 7月24〜26日 小田候朗
     心理、病理  7月30〜8月1日  田中美郷

★奈良県:障害児の教育(その2) 8月5〜6日 越野和之 120名
  *受講人員に余裕があれば他県教員受入可、申込締切:6月17日
   照会先:〒630-8502 奈良県教育委員会事務局教職員課小中人事第一係
       TEL:0742-22-1101 FAX:0742-24-7256

★秋田県:聴覚障害児の生理  7月29日・30日 武田篤 50名
     聴覚障害児の指導法 7月31日・8月1日 大沼直紀 50名
  *他県教員受入可、申込締切 6月20日
   照会先:〒010-8580 秋田県教育庁高校教育課
       TEL:018-860-5162 FAX:018-860-5808

★山口県,北海道,香川県,富山県,岡山県,愛媛県:京都府:実施せず
 
FAX:089-946-5211まで 各県の情報を至急お寄せ下さい!
皆様からの情報提供が命です

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字幕入り番組
 TBSニュース,NHK教育 番組新登場

現在,字幕入りのニュース番組,NHK,日本テレビ,フジテレビで行われていますが,これにTBS系「ニュースの森」が加わりました。字幕は日本テレビ,NHKのスピードワープロによるものではなく,TBSが独自に開発した方法ということです。TBSでは,今後の字幕番組の需要を考え,自社で字幕挿入作業を行える環境を整えたと報道しています。
  TBSニュース「ニュースの森」放送時間
     月曜〜金曜 17時50分〜18時18分
       土曜   18時30分〜18時48分
       日曜   17時00分〜17時18分

その他,NHK教育テレビの「総合学習」向け番組にも字幕入り番組が登場します。新たに字幕が入ることになったのは,高学年の総合学習向け2番組です。これらを加えた本年度の字幕付き学校放送は,以下の通りです。なお,字幕入り番組を視聴するためには,専用の文字放送アダプタが必要です。

  学年  教科  番組名        本放送       再放送

  3年  理科  ふしぎいっぱい    火曜10:00〜10:15  木曜 9:45〜10:00
  3年  社会  まちへとびだそう   月曜 9:45〜10:00  金曜10:00〜10:15
  4年  理科  びっくりか      月曜10:00〜10:15  金曜 9:45〜10:00
  4年  社会  くらし探偵団     火曜11:15〜11:30  木曜11:30〜11:45
  5年  理科  サイエンス・ゴーゴー 水曜11:30〜11:45  金曜11:45〜12:00
  5年  社会  なぜなぜ日本     月曜11:45〜12:00  金曜11:15〜11:30
  6年  理科  しらべてサイエンス  水曜11:45〜12:00
  6年  社会  にんげん日本史    月曜11:15〜11:30  木曜11:45〜12:00
  4・5年 総合  川          水曜10:45〜11:00  金曜11:00〜11:15
 高学年 総合  おこめ        火曜10:45〜11:00  木曜11:15〜11:30
 
 番組の詳細は,http://www.nhk.or.jp/sch/sch2002/ を参照のこと。

※聾学校,難聴学級などで字幕アダプタを各教室に買う予算がない場合,共聴にすることで1台のアダプタを共有することで対処できます。アンテナの直後にアダプタ(SONY TXT-1)を設置,常にチャンネルを教育テレビ,「字幕ON」設定にし,出力をRF変換,ブースタを入れ,アンテナからの信号とミキシングします。RF変換器は高価なので,ビデオのRF出力を利用することも可能です。詳細については個々に編集部までご照会ください。

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お知らせ
 青い鳥郵便葉書の無料配布

郵政省は,毎年4月,身体障害者の福祉に対する国民の理解と認識を更に深めること を目的として,青い鳥郵便葉書を発行している。今年は4月22日(月)に発行された。従来は「青い鳥葉書」という特殊なデザインの葉書であったが,今年から通常の葉書と同じデザインとなり,左下に視覚障害者用の半円の切り込みが付けられている。

無料配布の対象と申込方法
1.配布対象  身体障害者手帳1級または2級の方
        重度の知的障害者(療育手帳に「A」(もしくは1度,2度))
2.受付期間  4月1日から5月31日まで
3.配布枚数  一人あたり20枚
4.申込方法   葉書の配布を希望される方には,自宅住所近くの郵便局に身体障
        害者手帳または療育手帳を提示し,窓口にある所定の用紙(別紙)
        に必要事項を記入する(代理でも良い)。

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衛星劇場
 日本語字幕入り映画放送

6月  事件                    2日(日)AM 7:00〜
    必殺!                   9日(日)AM 7:00〜
    男はつらいよ 寅次郎恋愛塾        16日(日)AM 7:00〜
    釣りバカ日誌10             23日(日)AM 7:00〜
    二人で歩いた幾春秋            30日(日)AM 7:00〜
字幕入り放送へのご意見/リクエスト等は 衛星劇場編成部まで FAX:03-5250-2324
受信に関する照会は,パーフェクTV FAX:03-5802-8438か,上記衛星劇場まで。
詳しくは,〒104-0045 中央区築地4-1-1 東劇ビル5F 衛星劇場まで。
または,衛星デフシアター http://www.eigeki.com/smsvc420.html

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講座開催案内
 大阪聴覚障害教育研究会

     はじめて聴覚障害児を担当された先生へ

新年度が始まり,新しく聴覚障害の子どもを担当された先生方にとっては「きこえない子どものこと」や「学級での配慮」「保護者との連携」など,考えなければならないことがたくさん出てきます。「補聴器をつけているが,どのくらいきこえているのだろうか?」「どんな配慮ができるのだろうか?」「保護者はどのようなことを望んでおられるのだろうか?」等,わかりにくいことばかりです
本会ではそのような先生方をバックアップするために活動を行っていますが,第18回研究会では,そんな悩みの解決の糸口をつかんでいただくための内容を企画しました。「きこえ」や「配慮」「保護者との連携」等について,基礎的なことをエピソードを交えてわかりやすく解説します。また,参加された先生同士の交流の場も設けていきたいと考えています。多くの先生方のご参加をお待ちしています。

 1.日 時:6月1日(土)午後1時〜4時30分
 
 2.会 場:大阪市立聾学校
          地下鉄谷町線・長堀鶴見緑地線 谷町6丁目駅下車
             谷町線・中央線     谷町4丁目駅下車
  13:00〜     受付開始
  13:15〜13:30 開会・日程説明
  13:30〜14:30 解説「きこえ,配慮 などについて」
            講師:中瀬浩一先生(大阪市立聾学校)
  14:30〜15:00 解説「保護者との連携,通級指導 などについて」
            講師:中山秀雄先生(大阪市立長居小学校 通級指導教室)
  15:00〜15:15 休憩
  15:15〜15:30 事務局からの連絡
  15:30〜16:30 交流会
 
 3.参加費:大阪聴覚障害教育研究会2002年度会員は無料。非会員は500円
 
 4.対 象:教員  ※事前申し込みは不要
 
 5.照会先:大阪聴覚障害教育研究会事務局代表 中瀬 浩一まで
     勤務先:大阪市立聾学校 tel:06-6761-1419 fax:06-6762-1800
 

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講座開催案内
 第29回言語・聴能教育実践夏季講座
          言語・聴能教育実践科学会会長  吉野 公喜

1. 期 日   2002年8月16日(金)・17日(土)
2. 場 所  品川区立中小企業センター(東京都品川区西品川1-28-3)
3.受 講 料  13,000円(受講料は当日欠席の場合は返却しませんが,本人以外の方と交替す
         ることは差し支えありません。受講料を支払われた後,全く不参加の場合も
         受講料の返却はできませんが,講義要項はお送りします)
4.照 会 先  〒162-0051 東京都新宿区西早稲田2-2-8 全国心身障害児福祉財団5F
         トライアングル内 言語・聴能教育実践科学会 TEL&FAX 03-3203-0491
5. 日 程
 16日(金) 9:30〜 受付,10:00〜10:30 オリエンテーション・開会の挨拶
      10:30〜12:30 《特別講演》「ろう両親と私」田中 清(通訳士)
 
      13:30〜14:50 「私の体験」伊東靖雄(都立品川ろう学校教諭)
      15:10〜16:30 「聴覚障害者の心理」河崎佳子(仏教大学)
 17日(土) 9:00〜10:20 「幼児期の言語指導」竹内菊世(元徳島県立聾学校)
      10:40〜12:00 「学校現場における情報補償の現状と課題」
             −普通学級で学ぶ子どものケア−
             太田晴康(長野大学非常勤講師)
      13:00〜14:20 「人工内耳」高木 明(静岡県立病院)
      14:40〜16:00 「ろう学校における聴覚支援のあり方」三浦直久(平塚聾学校)
      16:00〜     閉会の挨拶
 
6.申込方法
  下記の受講申込用紙に記入の上,受講料を添えて現金書留で事務局に送付のこと。
  申込締切 7月末日(定員に達し次第,締め切らさせていただきます)
  銀行振込の場合=みずほ銀行 早稲田支店 1693793 言語聴能教育実践科学会

No.          第27回 言語・聴能教育実践夏季講座申込書

   参加者氏名                  手話通訳希望 ( 要 ・ 不要 )
     連絡先 TEL:             FAX:            
    自宅住所 (〒                            
   所属機関名                     
     連絡先 TEL:             FAX:            
    所属機関住所 (〒                            
   参加者の立場 (ろう学校教師・難聴学級教師・通園施設等職員・学生・親・その他)
   講座受講料 13,000円を納入します。 (    年    月    日納入)

【目次】



研究会開催
 第5回トライアングル 早期教育公開シンポジウム
 − 両 親 へ の 援 助 −

 日 時:8月18日(日)9:30〜17:00
 14日  9:00〜 9:30 受付
     9:30〜 9:45 オリエンテーション・挨拶
     9:45〜12:30 <記念講演>「デンマークのバイリンガル教育と両親援助」
           講師:シャロッテ・リース氏(デンマーク親の会会長)
    13:30〜15:00 シンポジウム「早期教育における両親援助」
             本 人  米内山明宏
             両 親  戸石 泉,内野さゆり
             専門家  南村洋子
    15:20〜16:40 全体討論:シンポジスト相互の討論およびシンポジストへの質問含む
    16:40〜17:00 全体のまとめと挨拶:
           吉野公喜(トライアングル専門家部会 副運営委員長)
 会 場:品川区立中小企業センター(品川区西品川1−28−3)
     JR大井町駅下車徒歩15分,東急大井町線下神明駅下車徒歩2分
 参加費:トライアングル会員 6,000円   非会員 8,000円
     トライアングル学生会員 3,000円 学生非会員 4,000円(いずれも事後集録代を含む)
 
 定 員:130名、定員になり次第締切り  申込締切日:7月31日(土)
 
 申込方法:
  下記の受講申込用紙に記入の上、受講料を添えて現金書留で事務局に送付のこと。
・参加費受領次第、領収書兼受付ハガキを送付致しますので、当日受付にご提示下さい。
・当日欠席の場合、参加費は返却不可ですが、資料はお送りします。代人参加は差支えありません。
 照会先:〒162-0051 東京都新宿区西早稲田2-2-8 全国心身障害児福祉財団ビル5階
     トライアングル「シンポジウム」係 TEL/FAX:03−3203−0491

No.        第4回トライアングル早期教育公開シンポジウム申込書

   参加者氏名               所属機関名             
    自宅住所 (〒                            
    連 絡 先 TEL:               FAX:             
   参加費 (  )トライアングル会員 6,000円   (  )非会員 8,000円  
       (  )トライアングル学生会員 3,000円 (  )学生非会員 4,000円
   参加者の立場 (聴覚障害教育関係専門家、聴覚障害者本人、両親・家族、その他)

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研究会開催
 第31回 補 聴 器 勉 強 会

日 時:6月15日(土)14:00〜17:00
    6月16日(日) 9:30〜16:30
場 所:ホテルアウィーナ大阪(近鉄上本町駅南側徒歩3分)
    〒543−0031 大阪府大阪市天王寺区石ヶ辻町19番12号
    TEL 06-6772-1441  FAX 06-6772-1095
参加費:5000円
内 容:15日(土)
    13:00 受付 ※13:00〜14:00 補聴器展示
    14:00 あいさつ
    14:15 〜新製品紹介〜
    14:45 「音の方向感,距離感,広がり感」
         森本政之先生(神戸大学工学部建設学科教授)
    16:45 終了
    16日(日)
     9:00 受付
     9:30 〜新製品紹介〜
    10:00 「聴皮質の発達と可塑性」内藤泰先生(京都大学医学部講師)
    13:15 〜新製品紹介〜
    13:45 パネルディスカッション「新生児聴覚スクリーニング後の課題」
        座長:高橋信雄先生(愛媛大学教育学部教授)
    15:45 まとめ 高木二郎先生(高木耳鼻咽喉科医院長)
    16:15 次回幹事挨拶
    16:20 閉会
申込締切:5月20日(金)
照 会 先:リオン大阪補聴器相談室内 第31回補聴器勉強会事務局
     担当 大屋茂喜,津田直紀
     〒530-0001 大阪市北区梅田2−5−5横山ビル5F
     TEL 06-4797-0033  FAX 06-4797-0111  E-mail hcc@rion.co.jp
そ の 他:赤外線システム有り

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研修会開催
 第17回 聴 覚 障 害 研 修 会

日時 2002年6月15日(土)9:45〜16:00
★午前:講演「聴覚障害児を理解し,豊かな力を育てていくために」
    −保育,教育の中での配慮ととりくみ−
    講師:高橋信雄先生(愛媛大学教育学部)
★午後:分科会
    保育所・幼稚園/小学校/中学校・高校/重複障害/早期発見の各分科会に
   分かれて意見交換,質疑を行います(分科会は参加者の状況によって変更され
   る場合があります)。
 
◎参加費:1000円(当日,受付でお支払い下さい)
◎会 場:福山市役所 3階
◎出欠は,郵便あるいはファックスにて5月17日(金)までにお知らせ下さい。
 照会先:難聴幼児通園施設「ゼノ」こばと園
     〒720-0311 広島県沼隈郡沼隈町大字草深1852-1
     TEL:084-987-3386 FAX:084-987-3457

【目次】



研修会開催
 保 護 者 教 室 の ご 案 内

1.日 時:2002年6月16日(日)10:00〜12:00(受付9:30〜)
2.場 所:沼隈町役場4F大会議室
3.テーマ:『聴覚障害児のきこえと接し方について』
      講師:高橋信雄先生(愛媛大学教育学部教授)
        長年,補聴器や人工内耳及び聴覚障害の聞こえについて研究され
       ておられます。また,乳幼児の健診や聴覚障害児の学校教育におけ
       る実状など,広く関わっておられます。
4.バ ス:福山駅裏発 9:10 沼隈町役場発 12:10(事前申込制)
      自家用車でお越しの方は,役場の駐車場をご利用下さい。
      バス利用希望の方は,あらかじめご連絡下さい。
5.参加費:500円(事前に下記に参加申込みを行ってください)
6.照会先:「ゼノ」こばと園 〒720-0311 広島県沼隈郡沼隈町大字草深1852-1
  TEL:084-987-3386 FAX:084-987-3457

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研究会開催
 日 本 音 響 学 会 音 声 研 究 会

日 時:6月27日(木) 13:00〜17:00
    6月28日(金) 10:00〜16:30
会 場:東北大学工学部電気情報棟103会議室(宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉)
交 通:仙台駅よりバス,青葉城址循環(青葉通経由)行,
    宮教大行,青葉台行,いずれも「のりば9」,「工学部前」下車
    http://www.eng.tohoku.ac.jp/
連絡先:東北大学情報科学研究科(牧野正三先生)
    TEL:022-217-7172,email:makino@makino.ecei.tohoku.ac.jp
内 容:(抄)
    28日 午後 13:00-16:30 認識,理解,対話
    5.21世紀の音声研究への期待と提案   中島隆之(パトリス)
    6.話し言葉の音声認識・理解を目指して  古井貞煕(東工大)
    9.生番組字幕放送のための音声認識
      −システムの概要とリスピークの効果− 本間真一他(NHK放送技研)

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障害者雇用促進運動 障害児童・生徒等絵画展入賞者
         ・・・・・・ 受賞おめでとうございます。
1. 厚生労働大臣賞
  中学校の部
  小河かずみ(鹿児島県立鹿児島聾学校) 伝統技術を生かす仕事
 
2. 日本障害者雇用促進協会会長賞
  高校・一般の部
  遠藤ひとみ(栃木県立聾学校) ウサギの飼育
 
3. 厚生労働省職業安定局長賞
  中学校の部
  金子貴行(千葉県立館山聾学校) 郵便屋さんになりたい

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募集
 第40回 リハビリテーション懸賞作品募集

<課題【「障害者とのふれあいのあり方」について考えてみよう】
 「障害者とのふれあい」ということは、誰もが同意する言葉です。しかし、現実問題となると、まだまだ戸惑いや、社会の無理解があると思います。「障害者とのふれあい」実践の近道は、子供のころから障害者に接する機会を多く持つことだと言われています。地域や教育の場で、「ともに生き、支えあう」こころを育て、社会の新しい可能性を創造していくことについて、あなたの意見や提言を募集します。
 
賞 金:1位(10万円)1編,2位(5万円)1編,3位(3万円)2編
応募資格:福祉に関心のある方(過去の優賞者は除きます)
枚 数:400字詰め用紙10枚・縦書き。
    別紙に住所・氏名(ふりがな付き)・性別・職業・年齢・電話番号
    障害者の方は障害状況(匿名不可)
募集締切:5月31日(消印有効) ※著作権は当協会に帰属します。
照会先・原稿送付先:〒102-0083 東京都千代田区麹町5-1
          社会福祉法人 鉄道身障者協会 TEL:03-5276-0830

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募集
 教育用ソフト・コンテンツ募集

内容・構成の適切さ,操作の容易さ,アイデア・着想の新しさ等の観点から,学識経験者等の意見を聞いて,「まなびねっと」ホームページを通して全国に紹介するのが適当な教育用ソフト・コンテンツを募集します。ホームページ http://www.manabinet.jp
 
1.対 象: 本年4月現在,ホームページからダウンロード(無償または有償)でき,
      今後1年以上継続して提供可能(見込み)なもので,学校の授業で使用す
      る教材ソフト,素材等コンテンツ,ツールソフト,教育支援ソフト,一般
      学習用ソフト(インターネットホームページは除く)。
2.応募方法: CD−ROM,フロッピー等に収録しソフト・コンテンツに,紹介情報,
       マニュアル等を添付して申し込む。応募要項はホームページで公開中。
3.締 切 5月24日(金)必着
4.照会先 〒150-0021 渋谷区恵比寿西1-30-16 
      (財)学習ソフトウェア情報研究センター Email:gjk@gakujoken.or.jp 

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★ 学校教育法施行令 22条の「聾者」規定の改正が閣議了承される
 
 425号4ページに記載した「盲,聾,養護学校の対象となる障害の程度及び就学手続き」に関する学校教育法施行令 第22条の3には,「法第71条の2の政令で定める盲者,聾者又は知的障害者,肢体不自由者若しくは病弱者の心身の故障の程度は,次の表に掲げるとおりとする。」と書かれた【表】が改正され閣議了承された。
 
 旧施行令では「聾者」を下記の通りに規定している。
「一 両耳の聴力レベルが100デシベル以上のもの
 二 両耳の聴力レベルが100デシベル未満60デシベル以上のもののうち,補聴器の
  使用によっても通常の話声を解することが不可能又は著しく困難な程度のもの」
 
 来年4月1以降は,「聾者」の規定は,
「両耳の聴力レベルがおおむね60デシベル以上のもので,補聴器等を使用
 しても通常の話声を理解することが不可能又は著しく困難な程度のもの」
となり,文面上,聴力によってのみで聾学校就学対象とする規定する「一」規定が削除され,「二」にも「おおむね」という文言が追加され,聴力によって一概に判断するのではないという基準となった。実情に即した改正といえるかも知れないが,一方で聾学校に就学することが適正であると思われるケースも多く,就学指導の判断基準や就学指導のあり方についての詳細な検討は地方任せになっている。
 
 4月19日に文部科学大臣は記者会見をし,大臣は「障害者の場合、一人一人の障害の程度、教育のニーズというものに応じた教育となっていく事が必要であるわけですから、市町村における就学事務に関して弾力化を図り、必要な基準について定めていこうという事。これまで硬直的に、障害があるということで盲・聾・養護学校等に就学を決定していた事を、より弾力化していこうと思っています。」と答えている。
 
 改正:2002年4月24日,政令163号,施行:同年9月1日で来春就学者からの適用。
 
 平成14年4月24日発行 官報 3348号 p.7-8に全文が掲載されている。聴覚障害以外の基準,障害の変化による特殊教育諸学校への転学についての規定も含まれるなど,多くの要点があるので,就学事務に携わる者は全文を入手しておいて欲しい。
 
 なお,本改正については昨年末から本年初めまでパブリックコメントの形式で一般からの意見聴取をおこなっており,寄せられた意見に対する回答も文部科学省HPに掲載されている(http://www.mext.go.jp/b_menu/public/2002/020403.htm)。この回答には誤解を招く表現もあるのでぜひ紹介したいと思っている。現在,当回答が長いので抄を作成中。次号にて紹介したいと思います。

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新製品紹介
 松下通信  ワイヤレス パワード スピーカ WS−X66
 800MHz帯 ペンシル型 ワイヤレスマイク WX−4800

日本には「Sound Field Amplifer」に相当する補聴援助システムがほとんど普及していない。しかし,欧米,特にアメリカでは「Sound Field Amplifer」という用語や製品が非常に多く使われている。日本語に直訳すると「音場増幅器」。そう,単に先生の声をアンプを通して増幅し,スピーカから出すだけの装置である。アメリカでは,補聴器までも必要としない ごく軽い難聴,例えば滲出性中耳炎の子どもであるとか,LD(学習障害)の中でも聴覚系の情報処理に弱い子どもたちに広く利用されている。
日本でこの形態の補聴援助システムが普及しないのは,3つの理由があると思う。1つはごく軽度の難聴に対して援助を行わない風潮があること。2つ目に音場増幅装置としての機能を持つ日本国内電波法合致製品がないこと。3つ目に聴覚系学習障害の子どもにS/N比改善での対応が行われていないこと。以上と思う。
さて,今回,松下通信工業が販売開始した WS-X66は,ポータブルのFM受信機内蔵アンプ付きスピーカである。重量4Kgと少々重いが,良い音には重さは付き物。しかし,従来の集団補聴器サイズのアンプ付きスピーカが7Kgであったことと比べれば,手軽になった。またマイクスタンドにも装着でき,様々な場所での利用ができそう。惜しいのは100V電源が必要なこと。これで電池駆動であれば,100点なのだが・・・。
WX-4800は,800MHz帯にしては珍しくペン型。送信機部とマイクが別々になっているタイプに比べて扱いが良さそう。電池込み45gと軽量(別タイプは100gを超える)。別売専用充電器で充電池でも使用可能。B帯800MHzの30波から選択可能。専用スタンド(WX-4890)で卓上マイクとしても使用できる。
照会先:TEL:045-932-1231 http://www.mci.panasonic.co.jp

WS-X66 WX-4800

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関連新刊図書紹介

★聞こえない子供に人工内耳は必要か ろう者自身の立場から
 木村晴美・小薗江聡著 現代思想 2002年2月号 青土社 1300円 479171086X
★大人の手話 子どもの手話:手話にみる空間認知の発達
 中野聡子著 2400円 明石書店 4750315621 02/04/23 
★「社長,バリアに挑む」
 中園秀喜(ペンネーム岩渕紀雄) 1500円 同友館 4496032961
★「私,わたし」―ろう者で性同一性障害27歳の心の葛藤
 緒方英秋 1500円 講談社 4062111209
★いつまでもファイト!
 武田麻弓 1400円 幻冬舎 4-344-00181-8
★私と手話で話そうよ! きみの声ぼくの指2
 横谷順子 700円 講談社 4063345424
★NHKみんなの手話(上)
 谷千春・井崎哲也 2500円 NHK出版 4140393645
★耳鼻咽喉科の集中レッスン
 市村恵一著 6000円 金原出版 4307370627
 
★福祉教科教育法
 硯川眞旬・佐藤豊道ほか 2800円 ミネルヴァ書房 4623035972
★障害者福祉とはなにか
 手塚直樹 2000円 ミネルヴァ書房 4623035948
★知的障害者地域生活支援ハンドブック
 高橋幸三郎 2000円 ミネルヴァ書房 4623036219
★音楽でバリアを打ち壊せ
 菊地昭典千坂コウイチロウ 780円 岩波ジュニア新書 岩波書店 4005003966
★児童福祉:現代社会と児童問題
 井垣章二著 2500円 ミネルヴァ書房 4623034372
★養護学校の授業をつくる:重い知的障害の子どもたちと 
 東京知的障害児教育研究会編 1000円 群青社 4434018981
★学校評議員:”何をするか”の心得帳
 明石要一ほか編著 1600円 明治図書出版 418104825X
★音節とモーラ 
 窪薗晴夫著 2500円 英語学モノグラフシリーズ 研究社 432725715X
★自閉症児と暮らして 
 クララ・パーク著 松岡淑子訳 2400円 河出書房新社 4309230687
★音楽療法の研究と論文のまとめかた
 貫行子・星野悦子 2000円 音楽之友社 4276122740
★障害児福祉・家族援助のあり方 
 田沢あけみ著 1100円 一橋出版 4834802132
★障害者福祉論
 小沢温編著 2600円 ミネルヴァ書房 462303402X
★福祉科指導法入門
 大橋謙策編集代表 2800円 中央法規出版 4805821884
★社会福祉小六法:平成14年版 
 ミネルヴァ書房編集部編 ミネルヴァ書房 1600円 4623036286
★NHK日本語発音アクセント辞典
 NHK放送文化研究所 NHK出版 4140393602
★これからの福祉を考えよう:2「障害」についてみなおそう
 一番ケ瀬康子監修 文渓堂 2900円 4-89423-318-5
★これからの福祉を考えよう:1 おたがいの気持ちをわかりあおう
 一番ケ瀬康子監修 文渓堂 2900円 4-89423-317-7
★これからの福祉を考えよう:3  だれもが幸せになる権利を考えよう
 一番ケ瀬康子監修 文渓堂 2900円 4-89423-319-3
★これからの福祉を考えよう:4  日本の福祉を知ろう
 一番ケ瀬康子監修 文渓堂 2900円 4-89423-320-7
★これからの福祉を考えよう:5  世界の福祉を知ろう
 一番ケ瀬康子監修 文渓堂 2900円 4-89423-321-5
★これからの福祉を考えよう:6  ノーマライゼーションってなんだろう
 一番ケ瀬康子監修 文渓堂 2900円 4-89423-322-3
★これからの福祉を考えよう:7  未来の福祉を考えよう
 一番ケ瀬康子監修 文渓堂 2900円 4-89423-323-1
★大きな活字のコンサイス和英辞典 第11版
 三省堂編修所編 三省堂 4000円 4-385-10169-8

【目次】



学会誌・研究会誌Contents

★第11回発達保障研究集会
 「難聴の子ども達の不登校
  〜中国・四国地区の聾学校・難聴学級在籍児の長期欠席に関するアンケート結果から〜」
  毛利美恵子
 
★心身障害学研究 第26巻 2002
 「人工内耳と補聴器の併用による両耳聴−聴覚障害児1事例の聴取様態について−」
  富沢晃文,加藤靖佳,45-52
 
★兵庫県立こばと聾学校研究紀要「こばと」第7号
 「デジタル補聴器装用の試み」大谷靜子,緒方順子 81

【目次】


2000年11月18日にお亡くなりになった畠口健先生について,一文を頂戴致しましたのでご紹介します。

畠口 健先生を偲ぶ −1977年海外研修の記録から−
山口 晤 
 
畠口健先生には在職中から退職後までオージオロジー学会や全日聾研などでたいへんお世話になり,後に小生が勤務した福岡県特殊教育センターにも講師として御足労をいただきました。殊に昭和52年度に文部省教員等海外派遣研修で1か月間ご一緒させていただいた経験・映像等は貴重な財産として今も小生の胸裏に大切にしまっております。そこで,その時視察したチェコスロバキヤの聾学校について紹介させていただきます。
1977年10月13日,チェコスロバキヤ(当時はスロバキヤとは分離していなかった)有数の都市ピルゼン(プルゼニ)の「市立聾唖幼稚園及び9年制基礎学校」を視察しました。
畠口 健先生を偲ぶ
写真は,小学部6年,国語の授業場面です。集団補聴器は真空管式の教卓型で子どもの机上のヘッドセット接続部には左右別のボリュームとマイクボリューム,目盛りは単純な印だけで音量の表記などは記されていません。見学の我々は,始めは日本風に周囲や後から見ておりましたが,教師のすぐ近くまで行けと先方の指示があり,日本とはちょっと異ったマナーでした。
校長の一人置いて左が畠口先生で,視線の先はVUメータです。私も始めはこの畠口先生の位置にいたのですが,フト気付いたのは,教師はマイクを常に使用し児童もヘッドセットを装用して元気に大声で教師と会話をしているのに,メータの針は教師の声だけが増幅されていることを示していました。児童の発声にはピクリとも振れず,つまり児童のマイク装用は見せ掛けだけということです。後刻の質疑の時間にこの点を糺しましたが,要衝を得ない返事で誤魔化されてしまいました。
海外では予定どおりカナダ,イギリス,チェコスロバキヤで聾学校を視察しました。出発前には畠口先生と,どんな新鋭機や測定法あるいは指導法にお目にかかれることかと胸ときめかせはした。しかしその点では失望で,イギリスではイヤホンが外れかけてハウリングを起こしているのに教師は平然と放置しており,後に尋ねたところ「それはオージオロジストの業務である。」と済ましたものです。ある教室や集団活動の場では「ピーピーキューキュー」と,まさにハウリングの大合唱でした。このレベルには失望しましたが,教師及び教室に配属されている補助者(近隣の主婦などのボランティア)の熱意や意欲の高さ,仕事への誇りには大いに感心させられました。当時わが国では教師の低い技術や知見の方に教育レベル・手法が合わされていて,それが子どもに強いられていたのですから。色々な意味で見聞した海外事情はその後の教育生活に大変役立ちました。すでに退職した現在でも思い返すのですが,やはり視野を広くもつことは職業人として大切な基盤であると思います。今日,聴覚障害教育の外には言語聴覚士の活動が広がろうとしていますが,これなどは他山の石ならぬ玉であると思います。

【目次】



・・ひとこと・・

久しぶりに大学入試の問題を解いてみた。英語の問題は私が勉強したときとは大きく変わってきているように思える。相変わらず、文法的な問題もあるが、発音の問題や長文読解の問題が減り、変わって英会話の穴埋めや理解力を問う問題が多くなってきている。うらやましい限りだ。
さて、聴覚障害児教育、中でも言語指導法の変遷を振り返ると、この英語の出題傾向の変遷は、我々にとっては、もはや遅すぎた決断であると断言できる。読唇先進発語主義、発音発語指導、五柱法、八柱法や助詞穴埋め的な言語指導が聾教育の名の下で行われてきたが、これらの指導法は本当の意味での使える言語を身につけることに十分な指導法ではなかった。むしろ、生活の中で/聴覚を活用し/日常会話の中で言語を学んでいく方法が、もっとも確かな言語指導法であると私は考えている。こうした考えに至った背景には、能動学習、遊びの指導、生活の言語化といった聾教育の中で論議され実践されてきた記録を紐解くことで容易に理解できるような気がする。
センター試験を解きながら、今、やっと英語教育の考え方が三十年前の聾教育の論議にたどり着けたのだと思ってしまった。
国語科教育しかりである。
我々はディベートする力を教えられなかったことで生産性のある論議を行うことができる資質を教育されないできた。義務教育段階における国語科で教えられてきたことは、読み書きの指導であり、「話す」「聞く」ことを学ぶ機会はなかった。文法や古典などの学習に時間を費やし、社会に出て必要な「自分の主張を通す説得力ある話し方」「相手の主張からくみ取るべき点をくみ取り自分の主張に反映させる術」などを習ってこなかった。演説の合間にタイミング良く拍手をする聴き方を学ぶ機会を逸してきた。このことで、日本人全体がどれだけ世界を舞台に活躍するチャンスを逃してきたか!と思うと自分を含めて悲惨な思いさえ感じることがある。
話す力、聴く力をもっとも重視して来たのは聾教育である。私たち聾教育に携わる者は、聾教育の先達が築いてきた過去の足跡とそこに見ることができる先見性を知ればこそ、今さら「非障害児教育」が聾教育を真似るに似た、聾教育の手法に追随する姿を時に「今さら何を?」と感じることがある。
次は音楽科も変わるべきであると考える。 いつまでも、旧文部省唱歌に呪縛され、子どもたちの興味と関心と乖離した教育が平然に行われる異常さ。まさしく滑稽である。社会はベートベンやバッハよりも、いかにカラオケでうまく歌えるか、カラオケの機器操作ができるか、着メロの入力法、着メロの音楽性などを求めているのではないか。そして一番大事なことは、リズミカルな音楽に合わせて「いかに踊れるか」であるかのように思える。私もそれなりに海外に出ているが、一番困るのがパーティのダンスタイムである。そこそこのお年の方々が、ロックやチークに合わせて踊ることができるが、誘われても多くの日本人は一緒に踊ることができない。
先日、某アメリカ人に「ダンスはどのようにして覚えたのか」と質問したところ、「高校生頃に自然と覚えた」という返事が返った。しかし、私はその以前に、もっとリズミカルな、もっと体動的な音楽を聴いていたからこそ、「自然に覚える」ことができたのだと思う。
この底辺には音楽を教える側の偏見=歌謡曲やロックを認めず、自分が好きな曲こそ良しとする「教える側の独善性」があるように思える。
学ぶ側に立脚した、学ぶ側の主体性を重視した教育こそ、真の教育の姿であるべきである。教える側の価値観を押しつけることは文化の成長を止めることになる。このことには、コミュニケーションモードの選択に関する過去の間違った扱いの反省をも含む。手話ができない聴者の教員による聾教育、聴者の価値観による聾教育は、今、曲がり角を迎えている。
先日、某幼稚園の生活発表会があった。ミニハムズの音楽に合わせて踊っていた。この流れが、なぜ小学校から中学校、そして高等学校に受け継がれないのであろうか? ベートベンやバッハは選択科目でも良いのではないか。いわゆる歌謡曲を中心とした、子ども自身が主体的に取り組める素材が中心であって良い。和太鼓やピアノにさわることと言った体感的な楽器の扱いや、指揮者に従うことよりも演奏相手の息を読みとりながらお互いの楽器の鳴らし合う掛け合い、上手なハーモニーより叫ぶようなハスキーな歌い声、さらに音程に併せて歌うことより、少しぐらい音からはずれようが、歌うこと、声を出し、体を使って歌う快感さを今の音楽科教育はどう価値付けているだろうか。
上手に歌え、上手にピアノが弾けることが音楽科の成績であってはならない。上手に話せ、上手に聞くことができる子どもが聴覚障害児教育の成績であってはならない。下手でもいいから音を出すこと、音を聞くこと、音に合わせて体を動かすこと、話すこと、聞くことが自分の生活をいかに楽しいものにしているかという観点を見なくてはならない。
さて、聾教育は真の音楽の楽しさを子どもに伝えようとしてきたと思っている。その実践こそ、今の「非障害児教育」の音楽が学ぶべきことだと思うのである。
小学校の音楽室からロックやジャズがあふれるのはいつになるのだろう・・・。
時代に即した新しい音楽がある。時代に即したコトバもある。
 
さて、聾教育は苦難の道を経ながら、その教育の主体を探し歩いてきた途であったと思う。にも係わらず、その苦難の歴史を振り返らずに、子どもが好きなように遊んでさえいれば良いという間違った教育の主体性のとらえ方が蔓延し、時に拝見する幼稚部教育は、目的なく子どもを遊ばせているように感じる場面もある。某養護学校での授業参観の際も「楽しければ万事良し」という風潮で流されている実態に「学校は何をするべきところぞ?」と問いたくもなった。
 
経験したこと、失敗したことを次の世代に受け継ぐためには、何が必要なのであろうか。
 
総合免許状の導入が文部科学省の重点目標に挙げられるようになった今、聾教育が歩んできた歴史から得られた次世代への提言と先見性をいかに後世に引き継げる手段が我々にあるのであろうか。総合免を取得した(スグに揚がる)テンプラ聾学校教師がそうした任を負えるとは到底思えないのである。
 

【目次】



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