編集・発行人:みみだより会、立入 哉 〒790−0833 愛媛県松山市祝谷5丁目2−25 FAX:089-946-5211
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今年もやります! フィッティング・フォーラム
日 時 9月29日(土)
会 場 福井市内
内 容 報告「聴覚障害者のための国際大学連合ネットワーク」
アジア,アメリカ,中国の聴覚障害者関連大学のネットワークについての報告
報告「出そろってきた重度難聴用フルデジタル補聴器」
ここ1年の間,対象を100dB以上としたフルデジタル補聴器の市販が相次いで
います。センソP38・P37,プリズマSP2+,感多BTPといった器種について,でき
れば実際の使用例を参考にディスカッションしたいと思っています。
報告「動き出した乳幼児スクリーニングシステム
−モデル指定県からの報告−」
昨年に続き,乳幼児スクリーニングシステムについて,今年度は,モデル事業
指定県からの実情報告をしていただきたいと考えています(現在,交渉中)。
参加費 3000円
※参加募集要項などは7月に各聾学校にFAXでお知らせします。
【目次】第415号
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特集「デジタル補聴器」 変遷から振り返って(1)
近年「みみだより」の特集がなくなったとお気づきでしたでしょうか? 以前は,その時々に特集記事を組んでおりましたが,このところ本業多忙にて休眠状態でした。そこで,今回から何度かに分けて,今,もっとも質問の多い「デジタル補聴器」について,特集を組むことに致しました。デジタル補聴器を理解していくためにも,少し「歴史」からおさらいしようと言う変わった特集です。私の個人的な記憶,感想,古いことですから憶測も含まれています。誤りがありましたら,ご指摘下さい。
1)創世期「みみだより」でデジタル補聴器を特集したのは1988年発行の第36号である。この頃の話題はE38P,E39PLなど高度難聴用耳かけ形のスタンダードの完成,ES2,ピコフォルテPPC-Lなど高出力小型耳かけ形補聴器の登場,HI-12SPといった高出力耳あな形が市場に出て,従来のアナログ補聴器はほぼラインナップが揃った時期である。当時,Siemensが意欲的な器種を多数マーケットに出してきた。中でも,303ASPは,入力音を低音部と高音部の2チャンネルに分離し,別々にAGC回路を付け,処理後に2つをミキシングし出力するという回路を持っていた。このチャンネル分離の方法は,後のデジタル補聴器に受け継がれていく。低音部と高音部の境を何ヘルツにするかという機能として,CF (Cut off Frequency)というトリマが付け加えられ,Lcut,Hcut,PC,AGCぐらいを知っておけば何とか補聴器をいじれた時代が終わったという気がしたものだ。同じくSiemensは,304PP-PCシリーズに,リモコンをオプションで用意した。ボリュームとA特性/B特性との切り替えだけだが,当時としては,もっとも最新の技術であった。しかし,それだけの機能のために補聴器本体とほぼ同額の 83000円のリモコンを買う人は少なく,マーケット的にはほとんど注目されなかった。良く考えれば,こうした試行は,今の技術の礎になっていたのだろう。「みみだより」第36号では,アメリカのNicolet社のフルデジタル補聴器Phoenixを紹介している。これは,おそらく世界初の携帯型デジタル補聴器であろう。思うに非常に良くできている器種だが,なぜか市販されなかった。このため,後述するR社のデジ○リ○ンが,フルデジタル補聴器としては市販世界初ということになる。
Nicolet Phoenix
SONY TE-ST56Bさて,Nicolet社のフルデジタル補聴器Phoenixは,「非常に良くできている器種」であると前述した。当時のカタログが残っていないので,詳しくはわからないが,写真のような形態で,マイクとイヤホンが入った耳かけ形ユニットとポケット形の信号処理装置で構成されている。私が「非常に良くできている」と評したのは,マイクが耳の位置,つまりイヤレベルにあることに尽きる。このような構造のポケット形補聴器は,ソニーが TE-ST56シリーズとして商品化し,その後,松下のFM補聴器 WH-AX100シリーズでも受け継がれるが,ポケット形補聴器本体をポケットなどに入れることができる(つまり,普通のポケット形補聴器は,補聴器本体にマイクがあるため,補聴器を常に上着のポケットなど良く目立つ場所に装着しなくてはならない)ので,見栄えが良く,かつ音の収音にも優れている。しかし,レシーバとマイクが近いのでハウリングが起きる危険性が高くなる。
当時,Phoenixと,従来のアナログ補聴器との比較検討が行われているが,これを見ると,音質,ノイズの聴取感などでは優れているが,外観,快適性には劣り,総合的評価は同じになっている。この辺が,市販に至らなかった理由と言うことになるかも知れない。また,当時,今後の補聴器の回路別売り上げ予想図が出ている。今から思えば,少々プログラマブルの台数を多く予想しすぎていたかのように思える。
2)デジタルプログラマブルアナログ補聴器の登場1988年の秋,各社が一斉にデジタルプログラマブル・アナログ補聴器の市販を開始する。3M社のHEAR,Bernafon社のFhox,WidexのQuattroなどである。日本には,後2者が輸入された。3M社のHEARシステム(補聴器名 MemoryMate)は,当時のIBMパソコンと専用のインターフェースが必要で,その当時,これらの調整ツールは余りに高価で「売れない」と判断されたのではないかと想像する。しかし,HEARシステムは非常に意欲的な耳かけ形補聴器で,今でも見劣りするという感じは薄い。
Memory Mate
3M社 HEARシステム(補聴器名 MemoryMate)の調整項目
一方,他2者は,専用のプログラマが必要であり,従来の高音調整装置,低音調節装置,出力制限装置といった調整装置しか備えておらず,デジタルならではの機能は余り目立つものがなかった。しかし,Bernafon社のFhoxシリーズは高出力/多くの調整装置/幅広い調整が可能/外部入力端子が整備/価格も20〜30万円ということで,一部の聾学校では相当量,使われていた。Fhoxは3kHzのピークコントロール機能があった。ピークの位置と高さを調整すればハウリングがコントロールできることは今こそ常識だが,当時の技術的レベルから言えば,非常に画期的な調整可能項目であった。
Widex Quattro Q8WidexのQuattroには,補聴器専用のリモコンがプログラマを兼用するという優れものであった(つまり,リモコンを持っていればどこでもだれでも調整ができた。一方で専用プログラマを必要とする器種は専用プログラマを持っている場所でなければ調整が受けられない。しかし調整には,ある部品が必要で,これが見つからなくなるとどうしようもなかった)。Quattroは,4つの特性(プログラム)を入力することができること,MT環境などがすぐに作れるなど操作性に優れていたこと,ボリュームが正確に1stepが3dBになるなどマニアをうならせたが,当初のシリーズには高出力タイプがなく,かつ4つのプログラム選択を上手に使いこなせる人が意外と少なかったなど,少なくとも,聾学校の世界では広まらなかった。当時,聾学校でのWidexは,A12,A18シリーズなどの高音質シリーズがさすがに古びたイメージになり,ES2Tなどのシリーズが主力になってきたのではないかと記憶している。2チャンネルということでは,R社のHB-38というアナログ補聴器が忘れられない。L/Hバランスとトリマがあり,これが低音部と高音部のゲインをコントロールすることで,周波数特性を形成するというものであった。このトリマをL一杯にすると,高音部を相当落とすことができ,逆スロープ型(高音部の方が聞こえが良い)の難聴や,低音部と高音部の出力制限が別々になっていることから,不快閾値にスロープがある難聴にはうまく適合できた。ある意味で,チャンネルを分けることで,「こんなことができる」というのが実感できる補聴器であった。
Siemens Triton3000の内部構成1989年にSiemensが PMCシステム,トリトン3000を市販開始した。それまで各メーカーごとに専用プログラマが必要であったものを,PMCシステムという統一プログラマにし,各メーカーに差が出る部分は,モジュールで対応しようというものである。液晶画面で周波数特性が視認でき,簡便な操作法で調整が可能であり,かつモジュールの変更で機能の向上が可能であり,現在もSiemensの一部のプログラマブル補聴器は使用可能になっているほどに,良くできたプログラマである。これには,Philips,Danavox等々欧州メーカーが参加し,1つの時代を築いた。PMC対応のプログラマブル補聴器,トリトン3000は,3チャンネル分割,独立AGC回路を持ち,当時としては最も優れた調整機能を有していた。このため,1kHzのゲインを落とし,低音部と高音部を上げた凹形の周波数特性が作ることができた。しかし,技術的な問題で,PCトリマがアナログ調整(補聴器本体にトリマがついていた)になっているなど,まだ「途中である」との部分も残していた。
トリトン3000自体は23万円だったが,PMC本体の価格設定も50万円と今から考えても,非常に高価であった。他メーカーのPMC対応製品は少し遅れて発売となり,DanaJapanが143PROを発売するのは,1991年になる。1990年,OticonがE34を発売する。これは最重度難聴用ということで,増幅器が耳かけ形補聴器とは別になっていて,外部に出ているスタイルの製品を市販している。ほとんど売れなかったように記憶しているが,見方によれば,音声処理部分を外に出すスタイルでのフルデジタル補聴器を市販する上での市場調査的意味合いもあったのではないか,つまり出力のために,見栄えや装着性を犠牲にできるユーザーがどれほどいるかの調査をしたのではないかとも思えた(この当時,WH6100(3V仕様)という器種が試験された。これは知る人ぞ知ると言うことで・・・)。
1991年,Phonak=理研産業が市販開始した耳あな形補聴器 phonicaは,ボリュームの他に4つのトリマを備えていた。数多くのトリマを入れ込む技術の末に,本体に収まりきれなくなると言う限界が見えてきて,デジタルプログラマブルの必要性が高まった。パワーという点では,Siemensが604PP,604PPLを市販し,耳かけ形補聴器の限界にほぼ到達したことを感じた。また,1991年は,AVR社がExtend-Earを発表した年でもある。
3)フルデジタル補聴器の市販開始1991年,R社がフルデジタル補聴器,デジ○リ○ン HD-10を市販開始した。これは3チャンネル分割後,A/Dコンバータ,信号処理,D/Aコンバータという経路を通るもので,16万円という機能的には安価で市販された。4つの特性メモリを備えており,本体の設定はNECのPC9801ノートと専用のプログラムコードで行うという構成であった。しかし,パワー的には80dB程度の難聴者への適応が限界であり,単3電池を3本使用するため重く,かつ電池消耗が激しいなど聾学校ではまったく利用されなかった。私は,発売当初,「なぜNicolet社のフルデジタル補聴器Phoenixように処理部とイヤレベルの収音部といったようにしなかったのか」と営業においでた方に話した記憶がある。つまりデジ○リ○ンは,回路こそフルデジタルだが,入出力の部分は普通のポケット形補聴器と同じであり,耳あな形補聴器が適応できる聴力帯に,ポケット形補聴器の装用スタイルを提案するには無理があると思っていた。少なくともPhoenixや,OticonE34のようなスタイルであれば,マーケットの受けはだいぶ違ったのではないかと思う。
デジ○リ○ンの内部構成当時,日本でも東北大学を中心にデジタル補聴器の開発が始められており,研究室レベル,つまりいくつかの装置の組み合わせで補聴器を組み上げていた。東北大の売りは補聴器装用者の本人のラウドネスを測定し,それに合わせたノンリニア増幅をすることにある。研究の成果は後にポケット形補聴器「クリアトーン」として商品化され,現在も仙台市を中心に市販されているが良い実績という状況ではない。つまり,商品化される頃には,Till回路を持つK-Amp,Bill回路を持つOticonのMultiFocusなどのアナログ回路でのノンリニア補聴器の登場によって存在が薄くなってしまったのだ。さらに松下通信工業も子音の強調ができるデジタル音声処理技術を披露し,明瞭度がわずかに向上することを学会で発表している。こちらもポケット形補聴器WH-AD200として市販されるがマーケット的には成功していない(この補聴器のケースは後にWH-AX100シリーズFM補聴器のケースとして広く利用されることになる)。結局,国内メーカーは機能を目標としたこと,さらにPhoenixやE34の状況を生かせなかったことに尽きると考えている(詳しくは次号で詳述)。同年,WidexはQuattroシリーズに高度難聴用のQ32,耳あな形補聴器QXを市販開始し,ラインナップを完成させる。PMC陣営も DanaJapanが耳あな形補聴器alpha'Iを市販開始,欧州メーカーは確実にプログラマブル補聴器のマーケットを広げていく。1992年 Unitronはプログラムシステム SIGMAを市販する。これはプログラマが10万円前後と安価で,プログラマブル補聴器のマーケット拡大に一躍買った。
4)デジタル機能を一部登載した補聴器が市販開始1993年DanaJapanは,Danavox145DFSを出す。それまで聾学校でのDanavox補聴器のシェアは極めて低かった(当時,R社,Oticon,Siemensでほぼ80%のシェアをとっていたのではないだろうか)。145DFSは,DFS(Digital Feedback Supression)機能,つまりデジタル的にハウリングを抑制する機能が付いた補聴器である。入力音にハウリング特有の音があると,この音に逆位相の音を加えて,音を静音化するというDSP(Digital Signal Processing)技術である。つまり,増幅回路にデジタル回路を登載した最初の耳かけ形補聴器ということができる。これにより,高出力耳かけ形補聴器に付き物であったハウリングを低減でき,必要なゲインを確保できることができるようになった。これまでのデジタル補聴器は,R社のものを含めて,デジタル的に調整できる点,チャネルごとに調整ができる点などが評価されていたものの,4つもの特性選択スイッチがあっても結局使い切れない,従来のアナログ補聴器でも可能なことが多く,+αを支出するまでの「これではなくては!」という点に欠いていた。DFS機能の登場は,デジタル回路があることで,アナログ回路ではできないことができるようになると言う点で,象徴的であった。しかし,当時のDFSはハウリング抑制機能が弱かったこと,独特のノイズが出ることなど課題もあった。特性選択スイッチの流れとしては,1993年にWidexは,Quattroが4つの特性選択ができる(4メモリ)だったが,廉価版として Duo(2メモリ)を発売する。価格的な問題もあろうが,結局,4つの特性を作ることも難しかったし,仮に作り上げられたとしてもユーザーが使いこなせないという事情もあったと思われる。
以後,次号
【用語解説】
デジタルアナログの対語。入ってきた音を非常に短い時間に区切り(1秒間に何回,輪切りにするかを周波数で表す),その時の音を数字(ビット)で表す。CDの音質が良いのは,CD-ROMには数字の形で音楽を書き込んでおき,再生時に数字を音に変換するため。(アナログ)レコードだとレコードの振動を増幅する過程でノイズが混入するため,音質が落ちてしまう。
チャンネル(チャネル)補聴器の場合,入力された音を区分した帯域と考えて良い。例えば,入力音を低音部と高音部の2つに分離して処理する補聴器を「2チャンネル」という。この分離する際,どこで,高音部(上)と低音部(下)とを区分するかという周波数がでてくるが,これをカットオフ周波数と呼ぶ。ついでに,カットオフ周波数(Cut Off Frequency)で音を通すような機能をフィルタ(Filter)と呼び,図のように低音部を通すフィルタを,Low Pass Filterと呼ぶ。カットオフ周波数をもって,スパッと低音部と高音部が分離できるわけではなく,どうしてもなだらかに切る(分離する)ことしかできない。このときの「なだらかさ」がどのくらいであるかを,1オクターブ(周波数の数が倍になる周波数の場所)で何dB落ちるかという数値 dB/octとして表す。
デジタル補聴器,プログラマブル補聴器本文を読んでいただくとおわかりいただけると思うが,補聴器のデジタル技術は,音を増幅する部分「アンプ」がデジタルである「デジタルアンプ」と,補聴器のフィルタ設計や音質調整などの「プログラム」をデジタルでコントロールする「デジタルプログラム(コントロール)」という2つの技術に分けることができる。
このように考えると,組み合わせで4通りができる。
コントロール アナログ デジタル アンプ アナログ @アナログアンプ,アナログコントロール Aアナログアンプ,デジタルコントロール デジタル Bデジタルアンプ,アナログコントロール Cデジタルアンプ,デジタルコントロール
しかし,これでは名称が長すぎ,わかりづらいとのことで下記のように呼ぶことになっている。
コントロール アナログ デジタル アンプ アナログ アナログ補聴器 プログラマブル補聴器 デジタル デジタル補聴器 フルデジタル補聴器
今回は,厳密に説明したい部分もあるので,上の表の名称を使う。@アナログアンプ,アナログコントロール補聴器
Analog Control Analog Hearing Aid(ACA補聴器)もっとも一般的な従来からの補聴器ですべての回路がアナログ回路で設計されている。
Aアナログアンプ,デジタルコントロール補聴器
Digital Control Analog Hearing Aid(DCA補聴器)一般に「プログラマブル補聴器」と呼ぶ。補聴器の構造のうら、音を増幅するアンプの部分は従来からのアナログ回路を用いるものの、補聴器の調整機能についてはデジタルで行う補聴器のこと。この補聴器は,1つの補聴器に6以上など多くの調整装置を付けることができること,そのためにより必要な周波数特性や増幅特性に補聴器をセットできること,周波数特性に揺れが少なく安定した周波数特性を作れること,各調整器の調整幅が広く,難聴の程度が変わっても適応することができる,器種によっては複数の特性メモリを持っており状況に応じて音質を切り替えることができるなどの利点がある。一方,価格面では従来のアナログ補聴器より高い,プログラマ(調整器)が必要で,フィッティングを受ける場に制約が生じることがある。しかし,価格差はメーカーによっては縮まりつつあり,多種の増幅方法(AGC,PC,WDRCなど)から選ぶことができると言った利点を考えれば,「お買い得」の補聴器が存在する。
Bデジタルアンプ,アナログコントロール補聴器
Analog Control Digital Hearing Aid(ACD補聴器)補聴器の構造のうら、音を増幅するアンプの部分にデジタル回路を用いるものの、補聴器の調整機能についてはアナログで行う補聴器。一般的には「デジタル補聴器」と包括される。ここ数年の間に登場したもっとも新しい分野の補聴器。アナログコントロールのため,プログラマ(調整器)が不要で,補聴器本体に音質調整用トリマが内蔵されている。デジタルアンプの特徴的な調整装置を厳選し,3〜5つ程度の調整装置で補聴器調整を行う。調整の時間が短く,直感的な調整が可能で,補聴器装用者や調整者の負担が少なく,補聴器価格も次のデジタルアンプ,デジタルコントロールの補聴器より安価(10万円台)で,デジタルアンプの良さをリーズナブルに体験できる点に利点がある。しかし,騒音抑制や指向性の性能といった細かい調整は不可能である。通常のアナログアンプの補聴器に不満があるのであれば,まずはデジタルアンプ,アナログコントロール補聴器を試してみて,それでも不満が残るのであれば,デジタルアンプ,デジタルコントロールを試してみるといった方法や,デジタルアンプ,デジタルコントロールを一種のマスター補聴器として扱い,より良い状態を作り,その状態に近くなるようデジタルアンプ,アナログコントロール補聴器を調整するという方法もあるだろう。
Cデジタルアンプ,デジタルコントロール補聴器,フルデジタル補聴器,ピュアデジタル補聴器
Digital Control Digital Hearing Aid(DCD補聴器)補聴器の構造のうち、音を増幅するアンプの部分にも補聴器の調整機能についてもデジタル回路を用いる補聴器。プログラマ(調整器)が必要で,フィッティングを受ける場に制約が生じることがある。通称「フルデジタル補聴器」と称される。器種にもよるが,数十項目以上の調整が可能であり,騒音抑制の利かせ方や指向性の性能といった細かい調整までもができる。しかし,これらの数多くの調整期の調整状態をベストの状態にセットしていくには,それなりの試聴とその結果を受けた調整を繰り返す必要があり,補聴器装用者にとって負担となる場合もある。補聴器価格も高価となり,およそ20〜30万円台となる。騒音抑制や指向性の性能は年々向上しつつあり,オープンプラットフォームなどの新しい概念など,補聴器メーカーがしのぎを削って最新の回路を発表している。補聴器内のCPUチップの開発には想像以上の費用がかかり,結果,全世界的に補聴器メーカーの吸収・合併や,回路提供などの業務提携を促進させる要因になっている。
レシーバ補聴器の音を出す部品。音響製品のスピーカにあたる。日本ではポケット形補聴器のように外部に出ている部品をイヤホンと呼ぶ。耳かけ形,耳あな形など補聴器のレシーバとマイクは,アメリカのノーリス社が基本特許を獲得しており,ほぼ独占する形で製造している。マイクとレシーバは補聴器開発が最も遅れている部分であり,ノーリス社の特許に触れずに革命的部品ができれば,億万長者も夢ではない??最近,アメリカで話題の使い捨て補聴器,ソングバードは日本のスター精器という会社が製造した携帯電話用のレシーバを使用している。
ハウリングハウリングという呼び方は日本独特のもので,海外では[Acoustic Feedback]と呼ぶ。カラオケハウスなどでマイクのボリュームを上げすぎると「ピー」という音が出るが,補聴器のハウリングも同じ原理で,マイクが拾った音を増幅し,出力した音がもう一度マイクに入ってしまって起きる。ハウリングを防ぐためには,出力された音がマイクに入らないように2者を分離すればよいが,耳あな形のように両者が近い場所にある場合は,耳と補聴器のわずかな隙間から音が漏れてハウリングが起きやすくなる。近年のデジタル補聴器には,電気的にハウリングを減衰するような機能が含まれている器種が多い。しかし,その方法は各社まちまちである。なお,なぜ補聴器内部でハウリングが起きないかという疑問も起きる。補聴器内部ではレシーバに共振防止用のゴムを巻く,マイクとレシーバの間に壁を作るなどして内部で起きるハウリングを防ぐ工夫をしている。しかし,修理や組み立てをミスると,これらがうまく働かず「内部ハウリング」を起こすことがある。これは音の出力部(音孔)を手で押さえ,耳に補聴器本体を押し当て,内部で音がしていないかどうか聞けばよい。
プログラマプログラマブル補聴器の調整を変更したり,書き換えたりすることができる装置。PMCシステムを除き,ほとんどメーカーは,自社メーカー専用のプログラマを作っており,他社のメーカーの補聴器が調整できる場合はない。これらも変遷があり,例えば,デジタル補聴器センソのためのSP2というプログラマはLOGOシリーズを調整できたが,センソの新しい補聴器,センソデジタルマスターのためのSP3というプログラマはLOGOシリーズの調整ができないなど対応器種にも注意が必要である。同じプログラマでも,内部ROMのバージョンによっても対応が異なる場合がある。現在,良く使われるのは,上記のセンソシリーズのSP2/SP3,シーメンスのハンディプログラマ,オーティコンのオーティセット,R社のエキスプレスフィットなどがある。
ピーク周波数特性上,山のように盛り上がっている部分。この部分は他の周波数の部分に比べて,ゲイン(補聴器の利得=補聴器が音を増幅する量)が高い。ハウリングは,(外耳道内で)高周波数帯のピークが高い周波数で起きることが多く,このため,補聴器自体のピークの移動や,ピーク周波数の音圧を下げることがハウリングの抑制になる。
モジュールある回路の集合体。PMCシステムの場合,後ろに6つの差し込みが用意されており,ここにモジュールが差し込めるようになっている。PMCシステム本体にはメーカー共通の回路のみが入っており,メーカー独特の機能はモジュールに任せることになっている。モジュールにはバージョンがあり,このバージョンによって,対応器種に差が出る場合がある。
トリマ補聴器特性の調整を行うマイクロドライバで回す部品のこと。海外では「pod」ということが多い。耳かけ形補聴器には多くて5個程度,耳あな補聴器には3個程度の調整装置を付けるのが限度である。それぞれのトリマにはLC,HC,CF,TKなどの機能を示す名称がついている。耳あな形補聴器の場合は,トリマの色で機能を弁別する場合もある。Beltone社のSuprimo耳かけ形補聴器は8つのトリマを持っており,これが私が記憶している範囲では,最高数であるように思う。
A/DコンバータD/Aコンバータ入力された音(アナログ音)をデジタルに変換する装置をA/Dコンバータ,その逆をD/Aコンバータと言う。ポータブルCDなどには,D/Aコンバータが内蔵されているので,CDのデジタルデータを音として聞くことができる。さらに録音対応のMDの場合には,録音したい音(アナログ)をMDとして記録できうるデジタル信号に変換する必要がある。これはA/Dコンバータの役目である。音をデジタル処理して音として出すには,デジタル信号処理装置の前にA/Dコンバータが必要だし,デジタル信号処理装置の後ろにはD/Aコンバータが必要となる。
ラウドネスLoudness:音の大きさに対する感覚。どのくらいの強さの音になったら,「やかましい」と感じるか,どのくらいであれば「ちょうど良い」かという感覚は,同じ最小可聴閾値であっても人によって異なることがある。補聴器の場合,ランダムに強さの違う音を出して,それに対する感覚(「やかましい」「ちょうど良い」など)を答えさせることを行い,次に補聴器に入ってくる話声を「ちょうど良い」と答えた音圧に増幅するというように応用する。不快と感じる閾値のことを不快閾値(UCL=UnComfortable Level)と呼び,快適だと感じる閾値を快適閾値(MCL=Most Comfortable Level)と呼ぶ。一般的にUCLは閾値として測定できることが多いが,快適閾値は,ある幅を持っていると言われ,特定の閾値を定めることが難しいことが多い。
入出力特性(IO特性)リニア増幅 従来の補聴器は,例えば30dBのゲインを持つ補聴器となると,どの入力音に対しても30dBのゲインを取るようになっていた。例えば,入力音の音圧が60dBであったら,出力音は90dBとなるし,入力音が40dBであれば,出力音は70dBとなる。このような入力音の音圧と出力音の音圧との関係を表した図を入出力特性図,あるいは入力(Input)と出力(Output)との英語から,IO(アイオー)特性図と呼ぶ。上記のように入力音の音圧に関係なく同じゲインを取る場合を,この図に書き表すとグラフ上に直線ができあがる。直線=リニアということで,「リニア増幅のアンプ」と言う。または,入力音の増幅1に対して,出力音も1ずつ増加するので,「1:1増幅」と呼ぶこともある。
ピーククリップ Peek Clip:このようにリニアに増幅すると当然のようにUCLにぶつかり,やかましさを訴えることになる。そこで,ピーククリップ(PC)という回路を付け,ある設定音圧以上の出力音が出るようになった時には,その音を波形上で取り除いてしまうということをする。ピーククリップは出力段に付け,確実に設定音圧以上を出さないようにできるために,感音性難聴に用いる補聴器の出力制限装置として使われることが多い。図では110dBSPLに設定されていた例のIO特性を示している。
AGC回路 Auto Gain Control:PC回路による出力制限は即時に確実に出力制限がかけられるという点で有利であるが,原波形をクリップしてしまうことで音を歪ませてしまうという欠点がある。そこで,音を歪ませずに,音の増幅度を下げていこう,ちょうどボリュームを下げたような状態に自動的にしてしまおうというAGC回路が生まれた。右の図は,AGC動作開始点80dBで,入力音が50dB上がるのに,出力音が10dBしか上がらないので,「5:1の圧縮(compression)回路」と呼ぶ。この「5:1」という比を「コンプレッション比」,動作開始点を折れ曲がる位置という意味で,膝(ひざ)の意味である knee を使い,Knee Point(ニーポイント)と呼ぶ。AGC回路には,出力段に置いたもの(設定音圧以上の音がアンプから出てくると圧縮回路が働くようになる)と,入力段に置いたもの(マイクに設定音圧以上の音が入ってくると圧縮回路が働くようになる)の2つがあり,前者をAGC-O,後者をAGC-Iと呼び区別している。補聴器に使用されているAGC回路が入力AGCであるか,出力AGCであるかはトリマに付いている数字でわかる。およそ90dB以下の数字が書いてあれば入力AGC,100dB以上の数字が付いていれば出力AGCである。AGCは Auto Gain Controlの原語通り,自動的にゲインを調節する回路,つまり自動的にボリュームを上げ下げする装置と考えて良い。しかし,ボリュームの上げ下げには時間がかかる。強大音に対して,ボリュームを下げるのに要する時間をアタックタイム(動作時間),強大音がなくなったときに元のボリュームに戻るまでの時間をリリースタイム(復帰時間)と呼ぶ。アタックタイムは早ければ早い程良いが,リリースタイムは早すぎると音が浮ついたように聞こえてしまい(「ポンピング現象」と呼ぶ),長すぎると,次の聞きたい音に対して適正なゲインを確保できないという問題が生じる。それゆえ,リリースタイムの設定は,かつては難しい調整項目であったが,最近は AdaptiveAGCという回路が登場し,強大音の持続時間によってリリースタイムを調整することができるようになり問題は解決しつつある。
ノンリニア増幅 AGC回路の進化に伴い,強大音抑制のためのAGCではなく,聞き取りの向上や人の持つラウドネス感覚に合わせるためにAGC回路のコンプレッションという考えを取り込んだ回路が出てくる。最初にマーケットに出てきたのは後述のK-Ampであるが,K-Ampでは,高音部について入力音が小さいときにはゲインを大きめに取り,入力音が大きくなるにつれゲインを小さくすると言う処理を加えた。右図の例では,まず入力音のレベルが20dB以下の時はゲインをとらず,入力音が20dBと小さいレベルの時には出力が80dB,つまりゲイン60dBであるが,入力音が80dBの時は出力100dB,つまりゲイン20dBということになる。さらに入力音が100dBを超えると出力は108dB,つまりゲインは8dBで一定となるなど,入力音のレベルによってゲインが変化し,IO特性の線が直線(リニア)ではない,つまり,否定形のNon(ノン)を頭に付けて「ノンリニアな増幅特性」と呼ぶ。その後,さまざまなリニアではない増幅方式が生まれてくる。ニーポイント前後のコンプレッション比を徐々に変えていこうとするカーブリニアコンプレッションなど様々なバリエーションがある。
ダイナミックコンプレッション Dynamic Compression:AGC回路の発展形としてAGC動作開始点をより小さい音圧に移したものを,やかましさ対策のための通常のAGC回路と区別して,ダイナミックコンプレッション回路と呼ぶ。いわゆる正常聴力であれば,0〜100dB程度までの100dBの音圧幅の音を聞くことができる(100dBのダイナミックレンジと呼ぶ)。しかし例えば80dBの感音難聴があるとすると,80〜110dB程度の音しか聞くことができない(一般的に感音難聴のUCLは低く,ダイナミックレンジが狭い。この例ではダイナミックレンジは30dBとなる。リクルートメント現象があることを示している)。つまり,本来的には0dBの音は80dBのゲインを確保し,100dBの音には10dBのゲインを取ることで,100dBのダイナミックレンジの音を30dBの難聴者のダイナミックレンジに収めることができれば理想的なのだ。ダイナミックレンジ全体を対象に 1:1 ではない圧縮(コンプレッション)回路を適用させるという意味で,ダイナミックレンジコンプレッションと呼ぶ。しかし,ハウリングの問題,マイクロホンなどの内部雑音も増幅してしまうなどの問題があり,理想的な曲線を作ることは難しい。また,語音の了解度という点では高周波数帯はリニアの方がよい等々の様々な議論があり,多様なリニアではない増幅方式や,低音部と高音部とで異なる増幅特性などを持たせるなど,様々なバリエーションが生まれることになる。入力音圧 40〜60dBあたりにKnee Pointがある場合には,WDRC:Wide Dynamic Range Compression,さらに小さいレベルにKnee Pointを設定した回路を,EDRC:Extend Dynamic Range Compression と呼んでいる。
Till回路 Treble Increase at Low Level:直訳すると,入力音が小さいときに高音部をより増幅させると言う回路。低音部はリニア増幅をし,高音部にダイナミックレンジコンプレッション回路を持ったアンプ構成を持っている。静かな場所だと,高音部のゲインが大きくなる。このため,日常生活場面ではハウリングしない状態でも,防音室に入るとハウリングが起きることがある。補聴器装用者が「夜になると何だかピーピー言うんです」というような場合は,Till回路のしわざと思えばよい。対策は一にイヤモールドの再作であるが,一時的にはTill回路の動作開始点の調整か,圧縮比の変更によって,入力音が小さいレベルの時のゲインを下げればよい(当然,装用閾値は悪くなる)。Till回路は,高音部を持ち上げることで了解度をあげることができる中等度〜準重度ぐらいが適応範囲になる。K-Ampと呼ばれるアンプは,このTill回路を持っている。K-Ampとは,アンプの開発者 Mead Killionの名前から命名された。また電池が消耗してくるとビービーという音を発することがある。これはオリジナルの回路に含まれている機能である。
Bill回路 Bass Increase at Low Level:直訳すると,入力音が小さいときに低音部をより増幅させると言う回路。低音部にダイナミックレンジコンプレッション回路を,高音部はリニア増幅をするアンプ構成を持っている。Oticon社から出されている MultiFocusシリーズの補聴器は,この構成を持っている。静かな場所だと,低音部のゲインが大きくなり聞き心地が良くなる。逆に騒音の激しい場所=入力音の音圧が高い場所では,低音部のゲインが小さくなり騒音抑制の効果を果たす。高音部を上げても了解度の向上をあまり期待できない準重度〜重度の難聴に良くフィットする。特に高齢者の場合は,音声のシャキシャキとした明瞭性よりも聞いていて楽だという聞き心地を選択することがあり,このような場合は,Bill回路の効果が期待できる。
公開講座開催広 島 ろ う 学 校 公 開 講 座
この度本校小学部では,「聴覚障害」や「聴覚障害児とのコミュニケーション」などについて広く知っていただくため,次のように公開講座を企画いたしました。何かとご多用中とは存じますが,多数ご参加下さいますよう,ご案内申し上げます。
1 日 時 2001年7月25日(水) 9:30〜16:00
2 場 所 広島県立広島ろう学校会議室
3 日 程 9:30 受付,10:00 教頭挨拶,諸連絡
10:10〜12:10 講演「当事者が求めるインテグレーションのあり方について」
講師 堀谷留美先生(大阪市立聾学校教諭)
13:30〜14:30 実践報告「国語科の取り組み」
報告者 広島県立広島ろう学校 小5担任 浜村美香
14:40〜16:00 情報交換会
4 申込方法 申込用紙を照会先までFAXまたは郵送でお送り下さい(7月19日必着)
5 参加費 1000円(当日受付でお支払い下さい。)
6 照会先 〒730-0822 広島市中区吉島東2-10-33 広島ろう学校 高橋美孝
TEL:082(244)-0421,FAX:082(244)-0423
講師紹介: 大阪市立聾学校幼稚部修了後,地域の小学校で学ぶ。府立高校を経て,大阪
大学経済学部。卒業後,新聞社に勤務するが退社し,ギャローデッド大学へ留
学。帰国後,大阪教育大学大学院で聾教育を専攻。2000年4月より現職。
広島県立広島ろう学校公開講座 参加申込書
お名前(複数可) 勤務先 連絡先 〒□□□−□□□□
TEL: FAX:
E-MAIL:情報保障 要・不要(いずれかに○をおつけ下さい)
「要」の場合,その方法( )知りたいこと,得たい情報,気になることがありましたら、ご記入ください。
日本語字幕付き映画2001年夏 東映アニメフェア
デジモンテイマーズ
他,キン肉マンU世,おジャ魔女どれみ
フジテレビ系で放映されている「デジモンティマーズ」の映画化。フジテレビの「デジモンティマーズ」は文字放送に対応しており字幕が出ます。
あらすじ夏休み、沖縄に住む従兄弟のカイの家に遊びに行くことになったタカト。初めての沖縄。会ったこともない親戚たち。最初はあまり乗り気じゃなかったタカトだが、豊かな自然に触れるうちに心を開き、カイとも少しずつ打ち解けていく。だがそんな平和な夏休みを次第に不気味な影がおおい始める。東京のルキの前に現れた凶悪なデジモンたち。沖縄の海にもサメ型のデジモンが出現。そしてデジモンに追われていた少女・美波を助けたタカトは大人気のデジタルペット「Vペット」をめぐる陰謀に巻き込まれていくことに……。次々と起こる異変の謎を解くために沖縄に集結するタカト、リー、ルキ。3人の前に立ちはだかる敵の恐るべき正体とは!? 沖縄の大自然を舞台に、まだ誰も見たことのない壮絶なバトルが始まる……!!
上映劇場 日程 TEL FAX 札幌東映
丸の内東映
横浜伊勢佐木町東映
名古屋東映
京都大宮東映
梅田東映
福岡東映8月4日(土)・5日(日)
7月28日(土)・29日(日)
7月21日(土)・22日(日)
7月21日(土)・22日(日)
7月28日(土)・29日(日)
8月3日(金)・4日(土)
8月8日(水)・9日(木)011(231)2568
03(3535)4741
045(261)3800
052(971)3440
075(841)3714
06(6345)7096
092(281)0757011(231)2569
03(3563)1777
045(253)6838
052(971)4012
075(841)3059
06(6345)7296
092(281)0776
照会先 東映株式会社 映画営業部 TEL:03(3535)7179,FAX:03(3535)7186
日本語字幕付き映画いのちの地球ダイオキシンの夏
☆日本語字幕スーパー上映
8月18日(土)〜31日(金)まで,連日 午前10時より1回上映
劇場= 東京 シネ・リーブル池袋(FAX:03-3590-2127)
映画は1976年北イタリアのセベソ町の化学工場爆発によって実際に起こったダイオキシン汚染の恐怖を描いています。ダイオキシンはセベソ全域に広がり,小動物や大型家畜の脂肪,人間への中毒による皮膚炎,胎児の流産,肝機能の低下等々,大事故になりました。また,被害の拡大を防ぐため,被曝した住民が居住地から強制疎開させられました。そのダイオキシンから,生命の尊厳を学んだ子ども達は,日本人青年ジャーナリストと共に知恵と勇気と行動力でダイオキシン汚染の真実を追究します。同時に映画は,子ども達の成長を通じて限りない地球環境保護への希望を感動的にスケールを大きく描いています。映画のもう一つのメッセージとして,私たち一人一人が自分の権利や生命を自分の手で守り行動する勇気が求められる時代になってきたと思います。この映画は地球環境保護を限りなく主題としつつ,子ども達の命が豊かに育まれる生活と社会の復権としての視点も同時に描く作品として制作いたしました。映画「ダイオキシンの夏」製作委員会 代表/桂 壮三郎
映画についての照会先:〒189-0013 東京都東村山市1-15-62 FAX:042-496-7815(有)ゴーゴービジュアル企画 桂壮三郎
関連領域新刊図書
- ★補聴器Q&A:より良いフィッティングのために
- 神崎仁編集 金原出版 2800円 4-307-37060-0
- ★耳鼻咽喉科診療プラクティス(4)頭頸部腫瘍治療におけるDecision Making
- 池田勝久ほか編 文光堂 13000円 4-8306-3315-8
- ★言語聴覚士のための失語症訓練教材集
- 立石雅子編集 医学書院 4700円 4-260-24393-4
- ★子供はどう言語を獲得するのか
- フォスター・コーエン著 今井邦彦訳 3800円 4-00-022814-5
- ★よくわかる障害者施策:2001年版
- 障害者施策研究会編集 中央法規出版 1800円 4-8058-4346-2
- ★養護と保育の視点から考える子ども家庭福祉のゆくえ
- 柏女霊峰著 中央法規出版 2000円 4-8058-4347-0
- ★視覚障害者のための情報機器&サービス 大活字 1900円 4-925053-83-3
学会・研究会誌 Contents
- ★聴覚言語障害 29(2)2001
- 「聴覚障害の気づきから教育開始までの経過の検討」中瀬浩一,43-52
- 「パラトグラフィによる聴覚障害者の構音訓練」為川雄二,有村唯,53-63
- ★Journal of Communication Disorders 34(3)2001
- 「Relationships among types of speech intelligibility in pediatric users of cochlear implants」187-206
Steven B. Chin,Kevin R. Finnegan,and Brian A. Chung- 「Gender effects in auditory brainstem responses to air-and bone-conducted clilks in neonates」229-240
Andrew Stuart and Edward Y. Yang
- ★THE HEARING JOURNAL 54(5)2001
- 「Hearing aid dispensing: Have we missed the point?」10-19
- John Greer Clark
- 「Dispensers discuss experiences with, views on starter and disposable hearing aids.」21-27
Sara Bloom- 「Survey of AuD students confirms need for counseling as part of audiologist's training」50-61
Melanie Herzfeld and English
研究会開催第39回 東海地区聾教育研究会
1 大会趣旨聴覚に障害のある子どもたち一人一人に、心身の調和のとれた豊かな発達を促し、変化の激しい21世紀の社会をたくましく生きる力をはぐくむための教育の在り方について追究する。
2 期日・日程 10月26日(金)
8:30〜 9:00〜 9:50〜 10:00〜 10:20〜 10:30〜 12:00〜 13:00〜 14:10〜 14:20〜15:50 16:00 受
付
公開授業移
動開
会
式休
憩
講 演昼食
休憩
分科会休
憩
分科会閉
会
3 場 所 愛知県立岡崎聾学校(名鉄本線東岡崎駅下車、バスターミナルDE番線で
「奥殿陣屋」「豊田市」「足助」「東名岩津」行きに乗車。約20分「東蔵前」
で下車。東へ徒歩10分
4 講 演 演 題 「生きる力を育てる これからの聾教育とは」
講 師 独立行政法人 特殊教育総合研究所
聴覚言語障害教育研究部 研究部長 宍戸和成 先生
5 分科会
分科会名 研 究 テ ー マ 幼稚部
(早期教育)自分らしさを発揮しながら伝え合い、 育ち合うための援助の在り方 小 学 部 小学部における国語の指導について 総合的な学習 主体的な学びをどう支援するか 自立活動 自立活動の意義をふまえた実践の在り方 理 科 子どもたちの興味・関心を引き出す理科の授業 算数・数学 学習達成感をもてる算数・数学の実践 保健体育 新学習指導要領の実施に向けての取り組み及び実践
6 参加申込
申し込みの際には、職名、氏名、希望の分科会、昼食、自家用車使用の有無、手話
通訳が必要か否かをご記入の上、FXAにて9月28日(金)までに大会事務局までお申し
込みください。なお,本研究会参加者は、教育関係者に限らせていただきます。
7 参加費 会員外参加者 1200円,昼食代1000円。受付にて当日集金します。
8 照会先 愛知県立岡崎聾学校 東海地区聾教育研究会事務局 教諭 稲吉康弘
住 所 〒444-2111 愛知県岡崎市西阿知和町字御用田1−23
電 話 0564-45-2830 FAX 0564-45-6248
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