1997年4月14日発行(第2・4月曜日発行)


News Source of Educational Audiology

聴能情報誌 みみだより 第3巻 第320号 通巻405号


編集・発行人:みみだより会、立入 哉 〒790−0833 愛媛県松山市祝谷5丁目2−25 FAX:089-946-5211
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【目次】第320号

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福祉法補聴器
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FM補聴器が福祉形補聴器として準認定

 FM補聴器を福祉法による方法で交付を受けようとする場合、今までは「基準外交付」の制度を使っていた。「基準外交付」でもFM補聴器の交付を希望通りうけることができていたが、意見書を書いていただく耳鼻科医が制度をご存じではないために意見書を書いていただけないことがあったり、厚生省に書類が回るために、交付までの時間がかかることなど、問題点も多かった。

 それが、今年度から、福祉形補聴器の基準に加えないものの、条項に追加するという方法で事実上、基準内という扱いになった。このため、従前のように厚生省に基準外交付の書類を回す必要がなくなり、県の判断で交付できることになり、手続きの簡素化がはかられた。福祉の恩恵を受ける側にとっては大きな拍手である。


 追加条項は下記の通り・・・

 「高度難聴用耳掛形でFM型を必要とする場合は、89,000円増しとすることとし、ワイヤレスマイクを必要とする場合は、修理基準の表に掲げる交換の額の範囲内で必要な額を加算すること。」

 つまり、高度難聴用耳掛形の基準交付額 66,700円≠ノ加えて、155,700円が基準交付額となる。また、修理基準の表に掲げられたFMマイク交換の額は 42,300円。 従って、片耳で計算すると、155,700円+42,300円=198,000円。両耳の場合でFMマイク1台の場合は、155,700円×2+42,300円=353,700円の交付額となる。市販されている耳かけ形FM補聴器を購入するには十分な額が交付されることとなり、今後のFM補聴器浸透にさらに拍車がかかるものと期待している。

※)例年通り、交付基準額も変更となり、高度難聴用耳掛形は、66,700円となった。

 また、消費税が5%に増税されたことに伴い、仕入れにかかる消費税分の考慮額は、従来の1.8%から3%に変更された。

 このため、

その他の交付基準額
標準型箱形  JIS C5512-1986による最大出力音圧が140dB以下のもの。出力が125dB以上に及ぶ場合は出力制限装置を付けること。 33,900円









標準型耳掛形 43,500円
高度難聴用箱形  最大出力音圧が140dB以上のもの。その他は標準型箱形及び標準型耳掛形に準ずる。 55,300円
高度難聴用耳掛形 66,700円


レディメイド  標準型箱形及び標準型耳掛け形に準ずる。 87,000円
オ-ダ-メイド 137,900円


箱形  IEC Pub 118-9(1985)による90dB最大フォースレベルの表示値が110dB以上のもの。 66,900円
メガネ形 120,800円
価格は、電池、骨導レシーバー又はヘッドバンドを含むものであること。
身体の障害の状況により、イヤモ−ルドを必要とする場合は、修理基準の表に掲げる交換の額の範囲内で必要な額を加算すること。
ダンパー入りフックとした場合は、240円増しとすること。
平面レンズを必要とする場合は、修理基準の表に掲げる交換の額の範囲内で必要な額を、また、色レンズ、矯正レンズ、又は遮光矯正用レンズを必要とする場合は、眼鏡の修理基準の表に掲げる交換の額の範囲内で必要な額を加算すること。
高度難聴用耳掛形でFM型を必要とする場合は、89,000円増しとすることとし、ワイヤレスマイクを必要とする場合は、修理基準の表に掲げる交換の額の範囲内で必要な額を加算すること。

主な修理基準額
    イヤモ−ルド交換
    FM型ワイヤレスマイク交換
    耳掛形フック交換
    耳掛形フック(ダンパー入り)交換
    空気電池交換
    6,400円
    42,300円
    400円
    640円
    410円


【目次】


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お願い
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【目次】


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News
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字幕放送大きな進歩、放送法 改正に

 「放送法及び有線テレビジョン放送法の一部を改正する法律案」について
平成9年3月 郵政省

 3月11日の閣議において、「放送法及び有線テレビジョン放送法の一部を改定する法律案」の今国会への提出が決定された。今回の改正では、字幕放送関係については、

ことが盛り込まれている。

1.目的  多チャンネル化の進展等に対応し、放送の一層の健全な発達に資するため、

(1)字幕番組・解説番組に関する放送制度の改善
(2)放送番組審議機関に関する制度整備
(3)有線放送の規制緩和等を図る。
2.内容
(1)字幕番組・解説番組に関する放送制度の改善 (2)放送番組審議機関に関する制度整備(略)
(3)有料放送の規制緩和(略)
3.施行期日等  公布の日から6月以内(政令で定める日)。
           上記(1)及び(3)について所要の経過措置等を講じること。

【解説】


【目次】


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講座開催
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筑波大学公開講座
「聴覚障害児の発達と教育を考える両親講座」

開催日 : 4月25日、5月23日、6月20日、9月26日、10月24日、11月21日、1月23日、2月27日の金曜日
時 間 : 午後6時〜8時
会 場 : 筑波大学文科系修士棟8B210
受講資格: 聴覚障害児の両親及びその関係者。
定 員 : 30人
受講料 : 7,400円
照会先 : 筑波大学教育公開係(TEL:0298−53−2216)

【目次】


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学会誌抄録
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★人工内耳を装用した先天性ろう児の聞きとり能力の変化

ろう教育科学38(4),155〜162,1997   
東海大学健康科学部社会福祉学科 北野庸子   
東海大学医学部耳鼻咽喉科 内藤 明   

 人工内耳を装用した先天性ろう児に単感覚聴覚法を用いて聴能訓練をおこない,聞き取り能力の変化を調べた。対象児はろう学校幼稚部,小学部を経て,第3学年時に普通小学校に転入し,その後9歳4ヶ月時に人工内耳(SPECTRA22)の挿入手術を受けた。術後の聴能訓練は毎週1回小児人工内耳外来でおこない,家庭でも母親が毎日実施した。さらに本児の聞こえの変化に即して,マップの変更をおこなった。結果は母音の聞き取りに明らかな改善がみられ,さらに構音様式の異なる子音の弁別も向上しており,このような変化は単語の聞き取りにも役立っている。また本児は人工内耳装用後,日常生活におけるさまざまな環境音に気づくようになったことで,生活における心理的空間が広がり社会関係もスムーズになっている。

 本症例のような高年齢の先天ろうにおける人工内耳の装用に関しては,人工内耳適応外とする見解もある。しかし装用後2年間の本症例の変化は適応基準の再考を示唆している。

ろう教育科学会本部 〒582 柏原市旭が丘4-698-1 大阪教育大学教育学部障害教育講座内


【目次】


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講演会開催
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「子どもの真実に出会うとき」

日時 :5月18日午後
会場 :神奈川県大井町立中央公民館
講師 :竹沢清(千種聾学校)
照会先:軽部様(TEL:045-812-4105)

【目次】


・・・・・・・・・・・ 求む! 開催情報

今年度の学会・研究会日程
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5月30・31日日本聴能言語学会学術講演会(広島市)
6月14・15日九州・山口地区難聴教育担当研究会(福岡市)
6月21・22日愛媛大学公開講座「聴能学基礎セミナー」(松山市)
7月30〜8月1日全国公立学校難聴・言語障害教育研究協議会全国大会(大分市)
8月5・6日/7日ろう教育科学会講習会(つくば市:筑波大学)
8月6〜8日(?)ろう教育の明日を考える集会(福岡市)
8月11〜13日言語・聴能教育実践夏季講座(東京都 国立教育会館)
8月20・21か21・22日愛媛大学公開講座「聴能学セミナー」(松山市)
10月10〜12日日本特殊教育学会(熊本市)
10月15〜17日全日本聾教育研究大会(京都市)
10月15〜17日日本聴覚医学会(東京都)
10月18日第10回フィッティング・フォーラム(京都市)(計画中)
11月20・21日日本音声言語医学会(神戸市)
11月22日電子情報通信学会 教育工学(ET)「障害児・者、特殊教育」
11月29・30日愛媛大学公開講座「聴覚障害児の教育とそのアプローチ」
98年1月24・25日(予定) 愛媛大学公開講座「最重度難聴児の聴覚補償」(松山市)

その他、各地の研究会・研修会などの開催情報をお寄せ願います。
各地方の聾教育研究会などの日程もお教え願います。

→聾学校教員免許状 認定講習会の情報もお寄せ願います。
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【目次】


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研究会開催
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ろう教育科学会第39回大会開催

 第39回大会についての第1号通信(大会の概要・研究発表の募集及び講習会のお知らせ)をいたします。細かな内容や日程につきましては、6月に「大会要項・講習会案内」を発表しますので、そちらをご覧ください。






研究発表申込用紙   (ふりがな)
氏 名
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住所(自宅)
   TEL/FAX
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所属
   TEL/FAX
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演題
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要旨
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視聴覚機器 あり  OHP・ビデオ[VHS・8ミリ]・スライド)
     ( その他[                ])
 なし

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講習会開催
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ろう教育科学会第39回大会 講習会開催

期 日 : 1997年8月7日(木)
会 場 : 筑波大学 大学会館 特別会議室
会 費 : 5,000円
題 目 : 「聴覚障害児の学習指導」
講 師 : 3〜4人の講師を予定しています。
大会・講習会に関する連絡先及び研究発表申込先
〒305 つくば市天王台1−1−1 筑波大学心身障害学系 四日市章宛
                    (TEL/FAX)0298−53−4786

【目次】


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研修会開催
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九州山口地区難聴教育研修会のご案内
〜聴覚活用のために〜

 難聴教育を担当される先生方に基礎的な知識や技能を研修していただくため、この度、下記の研修会を行うこととなりました。つきましては、ご多用のところ、誠に恐縮ですが、職員および関係者の方々にご周知下さいますようお願い申しあげます。

1.目的  難聴教育に必要な知識や技能について実践的に研修する。
2.主催  九州山口地区難聴教育を考える会
(聾学校、難聴学級教員で構成する自主研究会)
3.日程  6月14日 13:00〜13:30 受付
 13:30〜15:30 講義「聴覚学習について」愛媛大学 高橋信雄
 講義「聴覚活用について」愛媛大学 立入 哉
 15:30〜17:00 少人数実習
 終了後 懇親会
  6月15日  9:00〜14:30 少人数実習
 14:45〜15:30 講義「新しい補聴器や人工内耳について」
少人数実習の内容:裸耳聴力検査・音場聴力検査・騒音計の使い方
補聴器特性測定・補聴効果測定
少人数実習の指導:安部淳子(小倉聾学校)・江川良治(大分聾学校)
小宮幸三(福岡・養護学校)・坂口和俊(久留米聾学校)
田村元美(福岡・難聴学級)・中島信之(福岡・難聴学級)
長安康憲(山口・難聴学級)・八田徳高(小倉聾学校)
原田竜子(久留米聾学校)・平島ユイ子(福岡・養護学校)
藤谷朋宏(山口聾学校)
4.対象聴覚障害児・者の教育や療育に携わる者
5.定員25名程度(先着順受付)
6.参加費5,000円(申込時に同封しないこと)
7.会場福岡市立当仁小学校 ことばの教室(福岡市中央区唐人町3-1-45)
地下鉄「唐人町」下車 徒歩3分
8.申込法下記の申込用紙に記入の上、返信用封筒(宛先を記入し、返信用切手80円を貼ったもの)を一人に1通作製し同封の上、下記に郵送して下さい。
申込先:〒810 福岡市中央区唐人町3−1−45
福岡市立当仁小学校 ことばの教室(担当:田村元美)
TEL:092−714−0394
9.申込期限5月20日


申込用紙

自宅住所(〒 )
TEL:
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フリガナ
氏名                   難聴教育担当経験年数   年
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勤務先                          職名
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勤務先住所(〒        )
TEL:
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講義・実習内容について希望がありましたらお書き下さい。






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懇親会  ( 参加 ・ 不参加 )


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研修会開催
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大阪聴覚障害教育研究会のご案内

〜初めて難聴児を担当した先生方のために〜

1.テーマ 「クラスに難聴児がいたら・・・
    −きこえないってどんなこと?
       どんなことにきをつけたらいいの?−」
2.日 時 6月7日(土)14:00〜
3.会 場 大阪市立菅北小学校(大阪市北区菅栄町9−5)
 地下鉄天神橋筋6丁目駅下車すぐ
4.参加費 大阪聴覚障害教育研究会会員は無料、非会員500円
5.内 容 「きこえないってどんなこと?」中瀬浩一(大阪市立聾学校)
 「どんなことに気をつけたらいいの?」吉賀雅子(金塚小学校)
 ・通級指導教室施設見学        田村敏行(菅北小学校)
6.照会先 同研究会事務局代表 中瀬浩一
 連絡先:大阪市立聾学校(TEL:06-761-1419、FAX:06-762-1800)

 ※なお、同研究会では会員(年会費1,000円)を受け付けている。

【目次】


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自費出版物紹介
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ことばをもとめて   原田末子著
−ある聴覚障害者の成長記録−

「ことばをもとめて」

【目次】


「みみだより」10年目に突入!


【目次】



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