1998年9月14日発行(第2・4月曜日発行)


News Source of Educational Audiology

聴能情報誌 みみだより 第3巻 第352号 通巻437号


編集・発行人:みみだより会、立入 哉 〒790−0833 愛媛県松山市祝谷5丁目2−25 FAX:089-946-5211
購読料照会・新規購読申込・記事内容照会などは、郵便かFAXでお問い合わせいただくか、
下記のアドレスへメールをお送り下さい。

立入 哉 :h-tachi@ma4.justnet.ne.jp


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【目次】第352号

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第11回 フィッティング・フォーラム'98 開催案内
開催日: 10月17日(土)9:00開場 9:30〜16:00[全日聾 終了翌日]
機器展示会は、10:00〜12:00、13:00〜15:00の間、一般に公開いたします。
 テーマ: 教育オーディオロジーの今後を考える
  聾学校・難聴学級における補聴・聴能サービスについて討論します
周波数圧縮変換型補聴器臨床検討会
  耳かけ形トランソニック=「インパクト」の参考展示と動作解説
補聴援助システムのすべて
  補聴援助システムの展示・試聴・紹介

会 場: 大手門会館(福岡市中央区大手門3−47)地下鉄 大濠公園駅下車スグ

参加費: 2,000円(日本聴覚障害・教育工学研究会会員は、1,500円)

照会先: 主催「みみだより編集部」〒791-8011 松山市吉藤2-17-39 FAX:089-946-5211
共催「日本聴覚障害・教育工学研究会」
   〒305-0005 茨城県つくば市天久保4-3-15 筑波技術短期大学内

申し込み締切日→9月30日、申込書送信先=FAX:089−946−5211
手話通訳などの情報補償を必要とされる方は、通訳依頼の都合上、9月16日までにお申し込み願います。


フィッティング・フォーラム参加申込書
お名前:                    e-mail                   
情報保障( 不要 ・ 要(手話通訳・ノートテイク・ル−プ・FM・赤外線))
連絡先:(7ケタ郵便番号             )
                                               
連絡先:電話                FAX                   
所属機関名:                                      

周波数圧縮変換型補聴器臨床検討会
  司会: 高橋信雄(愛媛大学教育学部)
  講演: 神田幸彦先生(長崎大学医学部耳鼻咽喉科)
  報告: 八田徳高先生(福岡県立小倉聾学校)
黒川祐美子先生(熊本県難聴幼児通園施設ひばり園)
伊丹永一郎専務(ダナジャパン大和研究所)

 今回、神田先生に周波数圧縮変換型補聴器の適応症例をご紹介いただけることになりました。時間の許す範囲で、FM補聴器の適応症例もご紹介くださいます。ぜひ、お聞き逃しなく。また、八田先生、黒川先生には、トランソニックの使用児、トランソニックから人工内耳に移ったお子さんの事例をご紹介いただく予定です。また、伊丹専務には、耳かけ形トランソニックとも言える「インパクト」デジタル補聴器をご紹介いただく予定です。


教育オーディオロジーの今後を考える
  司会・報告: 立入 哉(愛媛大学教育学部)
  報告:交渉中

 教育オーディオロジーを取り巻いている環境について報告し、聾学校や難聴学級で何をすべきか、何が期待されているのか、私たちはどのようなサービスが提供できるのかについて話し合っていきたいと思っています。そして、教育オーディオロジーをめぐる全国的な動き、関西・九州の動きなどをご紹介したいと思っています。


補聴援助システムのすべて
  司会・報告: 中瀬浩一(大阪市立聾学校)

 FM・赤外線・ループなどのシステムや、字幕・振動式時計・振動式呼出装置など、きこえを補う機器の日本での普及が遅れています。今回、どのような機器があり、どのように使用するのかなどの紹介を行い、また同時に開催される展示会を通して、実際にその便利さを体験していただきたいと思っています。現在、展示を交渉中の機器は、下記の通りです。

 聴覚障害者用電話機、TDD(文字電話)、電話の呼出音の視覚化装置、電話の呼出音の音を可変する装置、電話用カプラ、携帯文字通信装置、振動式時計、振動式時計用の専用振動子、振動式無線呼出装置、聴覚障害者用信号視覚化装置、聴覚障害者用煙探知機、ノックセンサー、赤外線式テレビ補聴システム、FM式テレビ補聴システム、ループ式テレビ補聴システム、マルチ受信システム、緊急自動車サイレン検出装置、文字放送受信アダプタ・・・・・・

【目次】



ニュース
  見えてきた 耳かけ形トランソニック「インパクト」

 イスラエルAVR社製の周波数圧縮変換形補聴器「トランソニック」の耳かけ形補聴器とも位置づけられるデジタル補聴器「インパクト」が開発されつつある。
 「インパクト」は、デジタル化によって音が大幅に良くなっているほか、音響処理回路の追加により低音部の出力が十分にとれるようになった。なお、発売時期・国内販売価格は未定。AVR社からの輸入・国内販売は、(株)ダナジャパンが行う。

インパクト
1.驚きのサイズ
 従来の周波数圧縮変換型補聴器「トランソニック」は、ポケット形補聴器であったために、運動の激しい幼児や見栄えが気になる子どもにとって、つけづらい補聴器であったことは確かだ。
 今回のデジタル補聴器「インパクト」は、完全な耳かけ形補聴器になっている。電池は675(PR44)サイズを使用する。
 Extend-Earより小さく、ちょうど Oticon の Personicシリーズに似た大きさとなってている。

2.プログラミング可能
 「インパクト」には、4つのメモリが内蔵され、それぞれのメモリに異なる周波数特性を記憶させることができる。「インパクト」は設定によっては、まったく周波数圧縮変換を行わない特性に設定することも可能で、例えば、@通常音、Aやや圧縮、Bかなり圧縮、CFMモードなどといった設定にしておき、補聴器本体のスイッチで、自由にプログラムが変更できる。なお、プログラムには、専用のプログラマーが用意されているが、Windowsパソコンでも設定が可能なソフトも用意される見通しだと言われている。プログラム可能な項目は、ToneH・ToneL・AGC-I・AGC-O といった従来の補聴器にある調整装置の上に、かってのトランソニックにあった圧縮変換割合(低/高音域独立:FCV・FCVL)・圧縮対象帯域のゲイン2項目(DCB1・DCB2)など、8項目となっている。

FMユニット
3.FMユニット
 「インパクト」には、専用のFMレシーバを接続することができる。このFMレシーバは、オーディオシューのような形で「インパクト」に接続可能。Extend-Ear用のFMマイクが使用可能となっている。周波数圧縮変換の効果を高めるためには、雑音を減らすことが効果的であり、FMの効果発揮が期待できる。

【目次】



ニュース
  理研産業:ホナック ノボフォルテE4 新発売
                            (一部既報)

 柔らかい音質の補聴器として、評判の高いホナックの補聴器に、さらに高出力の耳かけ形補聴器が新発売となった。器種名は「ノボフォルテ」。この「ノボフォルテ」シリーズは、EP-ROMを内蔵している「デジタル・プログラマブル補聴器」である。補聴器の各調整装置の調整には、コンピュータが必要となる。コンピュータで調整セットした後は、通常の補聴器のように使用でき、調整セットの仕方によって、MTポジションも作ることができる。また、必要に応じて、手元リモコンも併せて利用できる。内蔵できる周波数特性(プログラム)は2通りで、電源オフと合わせて、3ポジションスイッチにより選択する。プログラム2には、T・MTなどの設定も可能。
ホナック ノボフォルテ
 また、ノボフォルテは、デジタル・プログラマブル補聴器の特徴を生かし、多くの調整変更を加えることができる。例えば、増幅方法も3通りから選択可能。  このため、リニアアンプの補聴器からノンリニアの補聴器に器種を買い換えずに変えることも可能になっている。
 調整装置としては、PC/SC/GAIN/LOW/HIGHの5つの調整装置が調整可能で、このために非常に幅広い周波数選択が可能になっている。

 ノボフォルテシリーズとしては、既にE3が販売されている(FOG=70dB SSPL=133dBSPL)。E4は、さらに高出力で、FOG=80dB SSPL=140dBSPLである。(数値は2ccピーク値)。価格は、175,000円。オプションのリモコン(DHC-3)は、29,000円(補聴器とのセット販売の場合、非課税)。

E4の周波数特性 (2cc) FOG50:低音調節機能による変化
E4の周波数特性

【目次】



Q&A
  補聴器特性検査装置について

:私どもの職場で、補聴器特性装置を備品として検討しています。この際、今後の補聴器特性装置の動向はどのようになっていくのかという点が話し合われました。具体的に申し上げますと、現在、使っている特性装置と比較すると、パソコンと接続できてオーディオロジカルデータを蓄積することができるようになってなっている機種であるとか、デジタルプログラマブル補聴器の設定ができるソフト「noah」を起動させる機種であるとか、断片的なのですが、話し合ったりしました。
 私どもの業務や需要によって考えていく必要があるのですが、検討できるような技術的情報をもう少し得たいと思いました。現在までの各メーカーの補聴器特性装置の技術面についての情報(各メーカーの特性装置がどのような仕様になっているか)、また今後の広がりなどについての先生の考えをお聞かせいただければと思います。
 また、「noah」を起動させる動作環境は、Windowsであると聞きました。各メーカーともコンピュータはその動作環境で用意されているのでしょうか? また、「noah」について国内でまだ参加していないメーカーはあるのでしょうか?

A:補聴器特性試験装置ですが、最初に大きく2つの選択(@携帯するか、A主に据え置いて使用するか)をする必要があるかと思います。@携帯するということですと、コルチトーンのFP40、シーメンスのRT750など機種が絞られてきます。この両機種とも、カプラでの周波数特性の他、REM(実耳測定)も可能で、さらにコンピュータとの接続もできます。携帯性ではアタッシュケースに入っているFP40が良く、操作性ではメニュー構造が易しいRT750がお薦めです。ですから、特定の人が使い携帯性重視ならFP40、複数の人が据え置きで使うが時々携帯するという場合はRT750という選択となるでしょう。A据え置きで使用するということであれば、今後は、コンピュータと接続できる機種を選ぶべきだと思います。コンピュータでコントロールする機種の利点@:測定機能をソフトに頼っているため、ソフトのバージョンアップや、測定器内部のファームウェア(測定器内部のプログラム)が書き換えでき、新しい測定機能の追加などが可能。利点A:オーディオメータ機能・REMなどを含んでいるため、例えば、聴力検査の結果を特定の仮選択法に利用するなどデータを相互利用できる。利点B:オーディオメートリックデータや、ラウドネスのデータを活かしながらデジタル補聴器の設定ができる。利点C:すべてのデータ(オージオメータ・REM・補聴器関連データ・ラウドネスデータなど)をnoah上のデータベースで管理できる。なお、該当する器種としては、T:DanavoxのAurical、U:SiemensのUnityの2機種となります。機種選定にあたっては、それぞれのメーカーの研究所(T:大和市、U:相模原市)に出向き、直接、さわってみることが肝要だと思います。11月に愛媛で開催される講習会では、この両機種のデモをする予定です。
 noahの参加企業ですが、国内メーカー(PanasonicやSONY・コルチトーンなど)は参加していません。世界的には、noahに集約されると思いますが、日本国内のみを営業範囲とする国内メーカーはnoahの必要性をそれほど評価していないようです。
 noahは、Windows95上で動作します。日本語版noah Ver.2は、日本語Windows95上で動作します。なお、いわゆるNECのPC98シリーズには対応していません。NECのnxシリーズ(DOS/V)では動作します。各補聴器メーカーのデジタル補聴器設定用モジュールを複数インストールすると、ハングアップしてしまうという状況があるようですが、noahを統括するHIMSAでは、ハングアップすることがないよう、各メーカーのモジュールにHIMSAの認定を与えるシステムを作りつつあります。今後、認定モジュールであれば、こうした障害はなくなると期待されています。

【目次】



プラネタリウム番組
  「グッドリック物語」

 351号でご紹介したプラネタリウム番組「グッドリック物語」の上映が、下記でも行われることになりました。番組内容は、351号で紹介した「ジョンと不思議な星」と同じです。残念ながら、字幕等、聴覚障害児者に内容がわかるようなものが付いていません。
 番組の内容が秋の星座に関するものですので、地元のプラネタリウムと相談すれば、来年の秋、地元のプラネタリウムで上映/鑑賞することが可能になることもあるそうです。

  上 映 館: 岡山天文博物館文化会館 岡山県浅口郡鴨方町大字本庄3037
TEL:0865-44-2465(FAX兼用)
   交通案内: JR山陽本線 鴨方駅前から遙照山行きバス(井笠バス)天文台下車
             駅前よりタクシーも利用できます。
山陽自動車道鴨方ICより北へ約6km・国道2号線より北へ約9km
案内図は、ホームページ:http://www.rweb.ne.jp/astro/index.html
  上映日程: 9月12日(土)〜12月8日(火)
休館日:9月14・16・21・24・28・30日、10月5・12・13・19・26日
    11月2・4・9・16・24・25・30日、12月7日
  上映開始時間: 全日とも 10:30、13:30、15:00
(都合により第3回目は時間を変更することがあります)
  入 館 料: 小学生100円、中・高校生200円、大人300円(団体 20名以上 2割引)
(65歳以上・身体障害者の方は無料、証明となる手帳等提示が必要)

   番組に関する照会先=ミノルタ プラネタリウム(株)開発部 ソフト制作課
        〒442−0067 豊川市金屋西町1−8 FAX:0533−89−3578

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新刊図書紹介
  美しい声・美しい歌声 −音声の生理学−

美しい声・美しい歌声 −音声の生理学−
 本書は、主に音楽・声楽に係わる学生を対象にした「音声生理学」のテキストとして書かれている。章としては、「狼少女の場合」「聞こえるということ」「声が出るということ」「話し声と歌声」「声と音の響き」「聞き取りやすい発音」「美しい声を保つために」との各章が用意され、音波・スペクトル・フォルマントなどの説明にもページが割かれている。音声学に関するテキストは少ない。入門用としては、最適のテキストとなろう。
 梅田紘子・梅田悦生著、裳華房、1,400円、
 ISBN4-7853-8687-8

【目次】



セミナー開催
 東京都障害者福祉会館福祉講座 98年度
    「障害学」へのお誘い

 現在、アメリカ等の諸外国で障害者自身が中心になって、障害を福祉・医学のみにとどまらず、広く芸術・文学・生活など社会と文化の視点からとらえ直していこうとする「障害学」(Disability Studies) の運動が起きており、日本でも活動が始まっています。
 今年度の福祉講座には、この「障害学」が既に確立されている米国、英国の研究者の参加も得られました。ふるってご参加下さい。

(1)9月11日(金)午後2時ー4時
    「障害学・導入」長瀬修(障害・コミュニケーション研究所)
    「障害者とアイデンティティ」石川准(静岡県立大)
(2)10月31日午後2時ー4時
    「米国の障害学」アドリアン・アッシュ(ウェズレー大学/前障害学会会長)
(3)11月5日午後2時ー4時半
    「英国の障害学」ヴィク・フィンケルシュタイン(オープン大学)
    「障害学・文化の視点から」倉本智明(大阪府大博士課程)
(4)11月14日(土)午後2時ー4時
    「ろう文化とろう者コミュニティ」木村晴美(国立身体障害者リハビリテーションセンター)
(5)1月17日(日)午後2時ー4時
    「障害学・運動と研究」立岩真也(信州大)

*全回、音声・手話通訳、要約筆記
*英語での講演(アッシュ、フィンケルシュタイン両氏)には英日通訳
*参加自由・予約不要(当日先着順)
*会場:東京都障害者福祉会館 港区芝5ー18ー2(最寄駅:JR田町駅か地下鉄三田駅)
 TEL:03ー3455ー6321/3 FAX:03ー3454ー8166 e-mail:to-syoukan@mti.biglobe.ne.jp
*なお、障害学については、下記のHPでも紹介されている。
     http://itass01.shinsyu-u.ac.jp:76/TETEIWA/1.HTM

【目次】



新刊図書速報
 :読破しましたら「新刊図書紹介」で中身を紹介します。

★バリアフリーをつくる(岩波新書 新赤版572 )
  光野有次著、岩波書店刊、660円、ISBN:4-00-430572-1
★いっしょにあるこう:ノーマライゼーションをめざして
  監修:厚生省大臣官房障害保健福祉部企画課、厚有出版、1600円、ISBN:4-906618-11-1
★人にやさしいクルマカタログ:高齢者・障害をもつ人のための快適カーライフBOOK
  スコラ刊、1500円、ISBN:4-7962-0503-9
★回想(大家善一郎)全日本ろうあ連盟刊、1500円
  故全日本ろうあ連盟名誉会長の氏の生い立ちや想い出、ろう運動についての回想記
★ろう学校の窓から(うつくしく生きた人たち)、伊東雋祐著、文理閣刊、1700円、
  ISBN:4-89259-310-9。ろう者の平等な社会参加が未だ閉ざされていた時代、ろう者の
  暮らしに起こる不都合を社会問題として科学の視点で捉えた発言集。
★聞こえないってどんなこと:聴覚障害者25人.それぞれの生き方
  高島敦子他著、一橋出版刊、1200円、ISBN:4-8348-0099-7
  教師、理容師、デザイナー、写真家、ペンション経営、歯科技工士、ホームヘルパーなど
  各分野で活躍、また戦争・阪神大震災を体験した聴覚障害者25人の手記をまとめた。
★山崎和子物語、ひらのりょうこ著、文理閣刊、1500円、ISBN:4-89259-311-7
  富山の松葉杖の手話通訳者・山崎清之。彼を育んだ人たちの輪と、母・利子の姿を綴る。
★音のない世界から:遥かなるゴールへ!
  高島良宏著、ダイナミックセラーズ出版刊、1200円、ISBN:4-88493-276-5
  「聞こえない」世界で、精一杯生きることを楽しむろう者たちの思いを、正直に、素直に
  書き綴り、「音のない世界」で生きている人々のことを多くの人に伝えるエッセイ。
★普通学級での障害児教育
  藤田 修編著、明石書店刊、2000円、ISBN:4-7503-1052-2
  普通学級で共に学んでいる障害児の地道な実践の模索・蓄積の報告書。
★能力という謎(シリーズ/発達と障害を探る 第3巻 )
  長崎 勤・本郷一夫編、ミネルヴァ書房刊、2400円、ISBN:4-623-02893-3
  個別能力論への問題提起を整理し、「新たな能力観」を考察する
★全包括(インクルーシブ)教育の思想:社会的不利をなくす道
  伊藤隆二著、明石書店刊、2800円、ISBN:4-7503-1055-7
  「障害児教育の思想」(ミネルヴァ書房 1973年刊)の改題改訂
★あんたがいたから
  西脇美代子著、かもがわ出版刊、1800円、ISBN:4-87699-407-2
  大阪での障害児教育・障害者の権利保障に関する運動を進めてきた氏の回想録
★社会福祉施設の新しい雇用管理
  酒井 充著、厚有出版刊、2000円、ISBN:4-906618-10-3
  社会福祉施設における職員の採用から退職までの雇用管理について具体的に解説
★SSTコミュニケーショントレーニング:ヒューマンな治療をめざして
  Takata Yamamoto著、福間病院山本SST研究会訳、星和書店刊、1900円、ISBN:4-7911-0372-6
  分裂病患者への療法であるHTA(人間的治療接近)の実践に関する報告書
★協同の仕事おこしで福祉を拓く:生協と共同作業所
  鈴木勉他編著、かもがわ出版刊、2000円、ISBN:4-87699-406-4
  生協と共同作業所の提携(新たな仕事づくりやまち・地域づくり)の実践事例を紹介
★ユニバーサルデザインとはなにか:バリアフリーを超えて(都市・土木建築)
  古瀬敏編著、都市文化社刊、2000円、ISBN:4-88714-185-8
  あらゆる人が利用可能な暮らしやすい生活環境をつくるデザインの必要性を訴える

【目次】



交流会開催
  第7回 全国聴覚障害者公務員交流会

日時:11月21日(土)13:00〜22日(日)15:00 1泊2日
会場: 横浜ラボール(横浜市港北区鳥山町1752 FAX:045-475-2056、TEL:045-475-2055)
JR・市営地下鉄新横浜駅下車徒歩10分(送迎バスあり)
参加対象者: 国家公務員・地方公務員として働く聴覚障害を持つ職員と、
この交流会の目的に賛同する者
主催:聴覚障害者公務員交流会(略称:聴公会)
内容: ・全体会 講演A テーマ『聴覚障害公務員の過去・現在・未来』
     講師:聴覚障害者公務員交流会会長 野沢克哉氏
講演B テーマ『聴覚障害職員の上司として(案)』(予定)
     講師:東京都福祉局障害福祉部在宅福祉課長 伊丹宏人氏
・グループ討論: 参加者による自分の体験や問題や意見などのグループ討論。
・親睦交流会: 11月21日(土)19:00〜21:30

事前に参加申込書等の提出が必要なので、参加希望者は要項を下記に請求のこと。
照会先:〒221-0015 横浜市神奈川区神ノ木町8-23-103 田中映穂 FAX:045-430-1671

【目次】


学会誌・研究会誌 Contents

「ISDN 64Kbit/s テレビ電話機を用いた手話会話特性に関する基礎検討」
 鎌田一雄・山下真希・平間淳子:電子情報通信学会 J81-A(8),1181-1188,1998
「人工内耳と聾学校の役割」大沼直紀、聴覚障害、53(8)2-3,1998
「聴力検査の基礎と重複障害児への適用」鷲尾純一、聴覚障害、53(8)22-27,1998
「音声雑音下でのマルチマイクロホンシステムによる指向性と周波数帯域制限のS/N比
変化時における検討」吉川智子・中川辰雄、ろう教育科学、40(2)57-67,1998
「外耳道型補聴器(CIC)の臨床的検討一DeepCanal型補聴器について一」
猿谷昌司他、Audiology Japan 41(4)255-260,1998
「67−S語表に対する広帯域雑音のマスキング効果」松平登志正他、
Audiology Japan 41(4)277-282,1998
「三歳児聴覚検診の実態と評価 第一報:検診実施検査項目の有効性について」
森田訓子他、Audiology Japan 41(4)283-286,1998
「周波数割り振り変更による語音聴取能の検討」
吉川智子、Audiology Japan 41(4)287-295,1998
「高周波数域オージオメータの臨床応用:シスプラチン投与時の聴覚障害の評価」
花栗 誠、Audiology Japan 41(4)304-308,1998
「重度聴覚障害児に対する電話コミュニケーション指導(1)
−指導に影響を与える要因の検討−」佐藤紀代子他、Audiology Japan 41(4)314-322
「乳幼児聴力検査の適応年齢」、福田章一郎、Audiology Japan 41(4)323-333,1998

【目次】



番組紹介
  『君の声が見える〜字幕にこめた音の世界』

 兵庫県伊丹市に、聴覚障害者のためにテレビ文字放送用の字幕を制作している会社がある。社名は「ルルベ文字システム」。聴覚障害児を持つ3人の母親によって運営されている。番組中の会話をすべて字幕にすると、文字が多すぎて読み切れない。出演者の会話の雰囲気を大切にしながら、会話を要約しなくてはならない。30分番組で字幕制作時間はおよそ2日。最近では民法テレビ局での仕事の評判から、吉本の漫才や新喜劇の字幕ビデオ制作など新しい仕事も増えつつあるという。そんな彼女たちの子どもも思春期を向かえ、母親として様々な思いが交錯している。高校受験や友達関係のこと。会社がそのまま悩みの相談会になることもある。番組では、その日常生活、聴覚障害者の現状、字幕放送の現実、そして力強く生きる母親たちの姿を描く。
君の声が見える〜字幕にこめた音の世界
 内容・編集ともに、抜群で、ぜひご覧頂きたい番組だが、関西テレビで放映されたのみで、全国放映されていない。各地での放映に関しては、下記に交渉をお願いしてみては・・・。
放送日時 8月12日深夜 24:20
制作:
 〒530-8840 大阪市北区扇町2-1-7
 関西テレビ報道制作部 矢野様
 http://www.ktv.co.jp/bangumi/do.html

【目次】



新刊図書紹介
  障害者関係施策ハンドブック

障害者関係施策ハンドブック
 福祉関係の制度は、実に広く、様々。そのすべてを記憶することなどできません。また、子どもに関する施策も、厚生省・文部省、その他各省や、民間のものまで、多岐にわたっています。本書は、追録形式のものなので、年に3回の更新が受けられるのが特徴。各種の手当の他、就学奨励費までカバーしている。高速道路以外の自動車専用道路の一部にも障害者割引があった!などということもわかった。
 中央法規出版刊、12,000円。
 なお、追録を受け取るには、3,000円/回が必要。

【目次】



研究会開催
  関東地区聾教育研究会

研究テーマ「幼児・児童・生徒の実態に即し、
          一人ひとりがより豊かに育つための指導はどうあったらよいか」

1.期 日   11月27日〔金〕
2.会 場   長野県立長野ろう学校(長野市三輪1−4−9)
3.日 程   10:20〜11:00 受付・校舎・寄宿舎公開/幼・小・中・高 自由参観授業
 11:10〜11:35 全体会
 12:20〜13:10 幼・小・中・高 指定参観授業
 13:10〜15:30 幼・小・中・高・舎 分科会
4.参加費: 非会員のみ1000円(資料代:一律2000円)
5. 参加申し込み方法(申込期限:10月中旬)
下記を記入の上、FAX等で下記までお申し込みください。
・氏名   ・手話通訳希望の有無  ・昼食の希望(1000円)の有無
・所属機関/所属部 ・所属機関所在地  ・電話番号/FAX番号
・希望分科会     ・分科会で話題にして欲しいこと
6. 照会先 長野ろう学校 関地研定例研担当 岩月二郎先生(FAX:026-244-9217)
7. 交通案内(※車はできるだけご遠慮ください)
長野駅より長野電鉄に乗り、本郷駅下車(所要約6分)、駅より学校まで徒歩10分
長野電鉄長野駅出発時間 9:14 9:32 9:47 10:03

【目次】



セミナー開催
  JANNET 設立5周年記念セミナー

 1993年に日本の民間団体によって設立されたJANNET(障害分野NGO連絡協議会)では、アジア太平洋地域を中心に、障害分野での国際協力・交流事業の推進をはかって参りました。今回、CBR(地域に根ざしたリハビリテ−ション)活動を行っている、デビット・ワーナー氏を招き、セミナーを開催します。

 日 時: 1998年11月17日(火)9:45〜16:30
 場 所: 戸山サンライズ大研修室 TEL:03−3204−3611
 内 容: 「講演:21世紀におけるCBRと国際協力(デビット・ワーナー氏)」など
 定 員: 150名、申込方法:下記にご照会下さい、申込期限:10月10日
 参加費: 3,000円(昼食・資料代込み)参加費は当日支払う、手話通訳付き
 照会先: JANNET事務局(担当:上野、椎野)
TEL:03-5273-0601、FAX:03-5273-1523、e-mail:jsrd@mxg.meshnet.or.jp

【目次】



番組紹介
  『心のバリアフリーを求めて』

心のバリアフリーを求めて
 今年3月15日、テレビ金沢で、金沢市の広報番組として『心のバリアフリーを求めて』が放映された。この番組には、映画「PiPi」に字幕を入れて欲しいと監督にお願いした金沢市在住の佐原郁代さんが登場する。佐原さんは双子の聴覚障害児を育てているお母さん。このお母さんが、「PiPi」の監督に字幕のことを話し、字幕付きの映画となって全国に広がっていった経緯や、字幕を通して障害を感じて欲しいとの思いなどが取り上げられている。
 30分番組という短い時間の中で、聴覚障害のことや、難聴学級での様子などを織り込んでおり、単純に字幕のことだけではなく、教育の現場での情報補償についても考え直させられる。全国放映されておらず、また市の広報番組という性格上、各地での放映は難しいかも知れない。

【目次】



  映画「パーフェクト・サークル」のご紹介
パーフェクト・サークル
 あらすじ
 1991年に始まったユーゴ紛争は、翌年4月、ボスニアに飛び火し、首都サラエボはセルピアの勢力に包囲された。詩人・ハムザの妻と娘は街を脱出し、ハムザは孤独な日々を送っていた。
 激しい銃撃と冷たい雪に閉ぎされたその年の冬、ハムザの家に幼い戦争孤児の兄弟が迷い込んで来た。兄のケリムは耳が聞こえない。そして、弟のアーディスと懸命に助け合い生きている。二人の無垢な心と接するうちに、ハムザの心の闇も薄れ、やがて三人の間には家族のような交流が生まれはじめた。

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日本聴覚障害・教育工学研究会 秋季講習会

   教 育 オ ー デ ィ オ ロ ジ ー 実 習

日 時: 11月27日(金)〜11月29日(日)
内 容: 補聴器フィッティング・人工内耳の理論とその応用について実習を通して学び、聴覚障害児(者)に対して適切な補聴機器を適切に選択・調整し、効果的に活用させるための知識と技能を身につける。
 なお、今回の講習は、熟達した者がより力を付けるための上級講座と位置づけているため、受講者は、過去に同様の講座等を受講した者が望ましい。
日 程:
27日 13:00〜13:20 オリエンテーション
13:30〜15:30 講義:教育オーディオロジーの指向
15:45〜17:00 中人数講義と実演
28日  9:00〜17:00 終日、実習と少人数講義T〜V、中人数講義と実演 
29日  9:00〜12:40 実習と少人数講義W、討議
12:40〜13:00 総括(高橋信雄)
会 場: 愛媛大学教育学部(〒790-8577 愛媛県松山市文京町3)TEL&FAX:089-927-9513
松山空港よりJR松山駅乗換、松山駅より市内電車環状線「日赤前」電停下車
受講者: 聾学校・難聴学級・難聴幼児通園施設等職員および補聴器関係者
聴力測定・補聴器の調整の技術を身に付けている経験3年以上の者が望ましい
定 員: 60名(同一機関からの参加者を1名に制限することがあります)
受講料: 13,000円(日本聴覚障害・教育工学研究会会員は10,000円)
申込方法: 必要事項を記入した右下申込書をFAXか速達郵便で下記にご送信願います。受講可能な方には、9月下旬、受講許可証をFAXで返信しますので、所定の手続きで受講料の前納をお願いします。
 前納された受講料はお返しできません(代理参加は認めます)。
申込締切日:9月25日必着(定員に満たなかった場合、追加募集をすることがあります)
申込書送付先:〒790-8577 (住所不要) 愛媛大学教育学部 立入 哉 FAX : 089-927-9513

講 師: 大沼直紀(筑波技術短期大学) 
中瀬浩一(大阪市立聾学校)
Barak Dar(AVR社社長)
近藤 浩(松下通信工業)
加藤大典(日本聾話学校)
田中英雄(長崎県立ろう学校)
高橋信雄(愛媛大学教育学部)
中井弘征(奈良県立ろう学校)
伊丹永一郎(ダナジャパン大和研究所)
未 定(日本補聴器販売株式会社)
橋本晃雄(シーメンス・ヒヤリング・インスツルメンツ
渡辺太志(愛媛大学医学部耳鼻咽喉科)
本庄良一(京都府立山城高等学校)
立入 哉(愛媛大学教育学部)

少人数・中人数講義・実習・実演で取り扱う項目:(予定)
補聴援助システム ・ 幼児に対する人工内耳の調整とリハビリ
明瞭度指数 ・ 幼児への補聴器フィッティング手法 ・ 幼児の補聴状態の評価法
ABRの原理と幼児への適用 ・ noahシステムと複合検査装置
耳かけ形トランソニック=「インパクト」の動作と適合
高度難聴用デジタル補聴器「センソ」の動作と適合
デジタル補聴器「プリズマ」の動作と適合
日本の電波法行政とFM補聴器の設計 ・ FM補聴器のフィッティングと評価
赤外線補聴システムの動作と活用 ・ 補聴器の仕組みとその修理
耳型の採型&イヤモ−ルドの製造と評価
      ※講師都合・受講生の要望等により、削除・追加することがあります

持ち物: 耳かけ形補聴器1台(できるだけ調整器が多く付いているもの)
補聴器調整用ミニドライバー、ステゾスコープまたは試聴用ロングチューブ
補聴器のフィッティングについて相談したいケースの資料概要



 日本聴覚障害・教育工学研究会 秋季講習会「教育オーディオロジー」受講申込書 

お名前:                    e-mail                       

情報保障( 不要 ・ 要(手話通訳・ノートテイク・ル−プ・FM・赤外線))

連絡先:(7ケタ郵便番号              )

                                                    

連絡先:電話                    FAX                    

所属機関名:                                              

過去に受講した同様の講座があれば、その講座名:                        
 ※同様の講座とは、「少人数形式で実習を通して補聴に関して学べる講座」を指します。

実習の内容編成の参考にしますので、自分にあう項目に○をおつけ願います(複数可)

  • 補聴器のフィッティングを日常業務としている/していたことがある
  • 語音を用いた検査で、子どもの聴能の評価をしている/したことがある
  • 実耳挿入利得で、子どもの補聴状態を評価している/したことがある
  • 耳型の採型を業務としている/していたことがある
  • 補聴器の修理を業務としている/していたことがある
  • (ピュア)デジタル補聴器の装用指導をしている/したことがある
  • 人工内耳装用児のハビリテーションを担当している/したことがある
  • 相談したい子どものケ−スを持ってきたい


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お知らせ
  インパクト・ワークショップ
           +トランソニック臨床検討会

                      愛媛大学教育学部  高橋信雄

 周波数圧縮変換型補聴器「トランソニック」を日本に導入してから早3年が経とうとしています。この間、聾学校や難聴幼児通園施設等の子ども達への適用も一層進みつつあり、人工内耳への橋渡しの機器として、あるいは代替の機器としても利用されています。
 昨年は、トランソニックをどう適用したらいいのか。あるいは、どこまでどのような子ども達に効果が期待できるのかに付いて参加された皆様と一緒に検討致しました。今回は、昨年同様トランソニックの適用上の問題や現在かかえている問題などの経験交流とトランソニックを最新のデジタル技術により耳かけ形補聴器としたImpaCt(インパクト)のワークショップとを併せて行いたいと思います。なお、インパクトのワークショップは、AVRコミュニケーション社からBarak Dar氏を招いて行う予定です。

日 時: 11月23日(月・休日)9:00〜15:30
場 所: 大阪市中央区神崎町4-12 味覚糖UHA館(TEL:06-767-6040)
内 容: インパクトワークショップ
トランソニックの適用の実情
トランソニック,インパクト,人工内耳の適用について症例を中心に論議
定 員: 80名
照会先: インパクトワークショップ+トランソニック臨床検討会事務局
ダナジャパン大和研究所・技術部 深見千穂 Fax:0462-60-3310


                申込書送信先=FAX:0462−60−3310


 インパクトワークショップ+トランソニック臨床検討会出席希望

お名前:                    e-mail                       

連絡先:(7ケタ郵便番号              )

                                                    

連絡先:電話                    FAX                    


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