1998年8月24日発行(第2・4月曜日発行)


News Source of Educational Audiology

聴能情報誌 みみだより 第3巻 第351号 通巻436号


編集・発行人:みみだより会、立入 哉 〒790−0833 愛媛県松山市祝谷5丁目2−25 FAX:089-946-5211
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【目次】第351号

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言語聴覚士法制化の中で、何が話し合われているのか・・・・

 言語聴覚士の資格について、ご存じのように法制化が進み、細かい部分の検討がなされていた。「みみだより」でも、その詳細を報じたかったのだが、委員会の審議経過に対して、積極的に公表をしない意向もあり(そもそも、このこともおかしい・・・)、取り上げられずに来てしまった。

 検討された内容は、合意や立法の精神にも係わらず、ふたを開けてみたら、その養成課程の多くが、医療に関するものであったり、試験内容も医療の事項が圧倒的に多い。さらに言語聴覚という名称でありながら、専門科目945時間の内、補聴器・人工内耳が30時間、3%に過ぎないなど、疑問が残るものであった。

 この検討会の中に、診療補助行為作業部会というのが設けられた。言語聴覚士法では定義に医師の指示規定を盛り込まず、法42条に「嚥下訓練、人工内耳の調整その他厚生省令で定める行為」を医師の指示の下で行う診療補助行為と定めている。診療補助行為作業部会では、この条文の内、「その他厚生省令で定める行為」に該当する内容が検討された。この結果、下記が厚生省令で診療補助行為として定めることが適当であると考えられるものとの結論が出された。

  @機器を用いる聴力検査(別表に定める気導による定性的なものを除く)
  A聴性脳幹反応検査
  B音声機能に係る検査及び訓練
  (他動運動若しくは抵抗運動を伴うもの又は薬剤若しくは器具を使用するものに限る)
  C言語機能に係る検査及び訓練
  (他動運動若しくは抵抗運動を伴うもの又は薬剤若しくは器具を使用するものに限る)
  D耳型の採型
  E補聴器装用訓練

 この結論を読まれた読者の多くは、首を傾げることだろう。Aは現状でも、ほとんどが医療機関で行われている。@DEは何だ?と。例えば、ある子どもの教育的配慮を考えるためにオージオメータで聴力検査をしたとする。これは診療補助行為か? あるいは聾学校や難聴学級で補聴器装用下で養護・訓練的扱いの内容を行ったら、これは診療補助行為か?という疑問である。

 診療の補助行為と決められた内容は言語聴覚士の独占業務となり、医師、看護婦、言語聴覚士以外の者が行えなくなるという意味がある。もし、このまま省令が出たとするならば、聾学校や養護学校、難聴学級、通園施設等で行っている聴覚管理や補聴器フィッティングなどが行えなくなってしまい、現場に混乱をもたらす。

 現に、文部省からは、上記の行為が「かねてより教育的見地から広く行われてきたものであり、特に事故などは報告されていない」との説明があったにも係わらず、ブースターを用いる聴力検査、耳型の採型、補聴器フィッティングが、人体に危害を及ぼしうる行為であるとの意見が、教育の立場で意見をいうべき委員からも支持されてしまった。

 そこで、おかしなことに、診療補助行為作業部会では、「教育や福祉の現場で現在行われている行為については、文部省や厚生省内の福祉担当部局とも協議し、別途通達あるいは通知などによって、特に支障がでないような形にもっていくつもり」との話がでた。

 教育や福祉機関で行っている行為がそのまま行われることは当然、必要なことなのであるが、そもそも、オーディオロジーという領域は、耳鼻科の診療補助行為に含まれる内容なのかどうか。戦後のオーディオロジーの歴史の中で、教育の立場からオーディオロジーを進めてきた大先輩がいる。あるいは、耳鼻科学の中にもオーディオロジーに理解を示すドクターも多い。この歴史の中で、耳鼻科とオーディオロジーは良き関係でつながれてきたのではないだろうか?

 6月に元日聾校校長の大嶋先生がお亡くなりになったが、戦後、累々と築かれてきたオーディオロジーが、先生のお亡くなりと同時に、診療補助行為という形で医療の指示のもとにおかれてしまったという深い悲しみを感じている。欧米で、特にアメリカでは Au.D.(オーディオロジー博士)との資格が生まれ始め、医療とオーディオロジーとは、はっきりと分限されていく方向にある。診断する医療、診断された子どもと親を医療とは違う視点で救っていこうという教育の役割。この過去の良きバランスにヒビを入れ、時代に逆行する今回の診療補助行為の省令には、疑問を呈さざるを得ない。

 そして、こうなった原因は、我々にもあることを強調したい。少なくとも、教育オーディオロジーだけでも、その領域を確立化し、内容を洗練し、高い専門性により磨きをかけ、社会に認知される学問領域にしなくてはならない。職員をたびたび異動させ学校の専門性を低下させる人事や、特殊学校においてその特殊性が曖昧になっている学校を許してはならない。医師が信頼できない検討がなされてないデータを外に出したり、人工内耳などの正確な情報を知らずに感情的に物事を言ってはならない。我々の目の前にいる子どもたちに、最高のサービスを、安定して提供できるシステムを、構築していかなくてはならない。


 現在、主に現場で「教育オーディオロジー」を実践しておられる先生方を中心に教育オーディオロジーを旗印に、研究・活動や意見の集約をしていけないかと検討を進めています。その結果については、逐次、報告していきますので、ぜひ、ご参集くださいますよう、お願い申し上げます。
 なお、10月17日に福岡で開催される「第11回 フィッティング・フォーラム」の際にも、公開の場で、皆様からの声をお聞きする時間を設けたく予定しています。こちらにもぜひご参加下さい。

【目次】



第11回 フィッティング・フォーラム'98 開催予告

 「フィッティング・フォ−ラム」は、1988年から始まった補聴にまつわる諸問題を毎年1回研究会型式で討論し合う自主的な集まりです。今までに、徳島・神戸・仙台・札幌・横浜・金沢・鳥取・岐阜・京都などで開催し、今年で11回目を迎えます。関心をお持ちの方であればどなたでも参加できます。御参加をお待ち申し上げております。


開催日:10月17日(土)9:00開場〜16:00[全日聾研 終了翌日]
 テーマ: 教育オーディオロジーの今後を考える
   聾学校・難聴学級における補聴・聴能サービスについて討論します
周波数圧縮変換型補聴器臨床検討会
   耳かけ形トランソニック=「インパクト」の参考展示と動作解説
補聴援助システムのすべて
   補聴援助システムの展示・試聴・紹介
会場: 大手門会館(福岡市中央区大手門3−47)地下鉄 大濠公園駅下車スグ
★補聴援助システムの展示会場は、研究会の会場の隣に設けています。
             研究会に参加しない方も展示をご覧いただけます。
内容: 周波数圧縮変換型補聴器「トランソニック」が日本で市販されてから3年が経ちます。この間、人工内耳への橋渡しの機器として、あるいは最重度難聴の機器として利用されています。しかし、適用や調整の方法、効果の実態について十分に解明されていません。今回の臨床検討会は、トランソニックを実際に使ってみた経験や適用上の問題などを交流する機会としたいと思います。また、耳かけ形トランソニック=「インパクト」の商品化が進んでいます。今回は、「インパクト」の参考展示や信号処理の方法、聴覚障害児への適用方法について、解説していただきます。  ループ・FM・赤外線システムのほか、振動式時計、振動式呼出装置、聴覚障害者用煙探知機、パトカーサイレン視覚化装置など世界の補聴援助システムを、アメリカの補聴援助システム通信販売業者である HARC Mercantile社の協力を得て、お借りすることができました。実際に試用できる展示会場を設けます。

参加費: 2,000円(日本聴覚障害・教育工学研究会会員は、1,500円)
照会先: 主催「みみだより編集部」〒791-8011 松山市吉藤2-17-39 FAX:089-946-5211
共催「日本聴覚障害・教育工学研究会」
    〒305-0005 茨城県つくば市天久保4-3-15 筑波技術短期大学内
 申し込み締切日→9月30日、申込書送信先=FAX:089−946−5211

フィッティング・フォーラム参加申込書

お名前:                  e-mail                 

情報保障( 不要 ・ 要(手話通訳・ノートテイク・ル−プ・FM・赤外線))

連絡先:(7ケタ郵便番号          

連絡先:電話                 FAX                 

所属機関名:                                    


【目次】



衛星劇場
  聴覚障害者向け字幕入り放送

9月   喜びも悲しみも幾歳月 ・・・・・・・  6日(日)・26日(土)ともに9時から
二十四の瞳 ・・・・・・・・・・・・  13日(日)9時から
釣りバカ日誌5 ・・・・・・・・・・  20日(日)9時から

 字幕入り放送へのご意見/リクエスト等は 衛星劇場編成部まで FAX:03-5250-2324
 受信に関する照会は、パーフェクTV FAX:03-5802-8438か、上記衛星劇場まで。
 詳しくは、〒104-0045 中央区築地4-1-1 東劇ビル5F 衛星劇場まで。

【目次】


SMR−200
ミニ・ニュース

ソニーが新しく集音器を発売開始。
ヘッドホン形状にマイクが付いている。
SMR−200、価格 11,000円。
 アメリカでは、このような集音器が数器種販売されている。FOG=30dB、SSPL=115dB(1kHz)なので、軽中等度難聴まではこれでそれなりに補聴できるだろう。
 照会先= TEL:03-5448-3311

【目次】



 プラネタリウム番組 
   「ジョンと不思議な星」

 プラネタリウムに「番組」というものがあるのをご存じでしたか?。通常のプラネタリウムの説明に加えて、特集的にあるトピックスを取り上げて説明する時間を設け、それを「番組」と呼んでいます。この番組に、「ジョンと不思議な星」があります。この内容は、右記のようなものです。残念ながら、字幕等、聴覚障害児者に内容がわかるようなものが付いていません。そこで、内容の紹介を兼ねて下記にあらすじを掲載いたします。今秋は下記のプラネタリウムで鑑賞可能です。

 番組の内容が秋の星座に関するものですので、地元のプラネタリウムと相談すれば、来年の秋、地元のプラネタリウムで上映/鑑賞することが可能になることもあるそうです。


上 映 館: 大牟田文化会館 福岡県大牟田市不知火町2−10−2
TEL:0944-55-3131 FAX:0944-52-8651
上映日程: 9月6日(日)〜11月29日(日)
月曜日休館(月曜が休日の場合は、翌日が休刊)
上映時間: 平 日  15:30〜の1回のみ
土曜日  14:00〜、15:30〜
日曜日  11:00〜、14:00〜、15:30〜
(変更になる場合もありますので、事前にご確認願います)
入 場 料: 4歳〜中学生 100円、高校生 210円、一般 310円
30名以上の団体には割引制度があります。

照会先= ミノルタ プラネタリウム(株)開発部 ソフト制作課
〒442 豊川市金屋西町1−8 FAX:0533−89−3578

大牟田文化会館


「ジョンと不思議な星」 上映時間 星座解説含み約40分
グッドリック物語

 夜空の星の中には、明るさを変える星「変光星」があることは昔から知られていました。しかし、本格的な研究はなされていませんでした。

 1764年、イギリス・ヨークの地方貴族の家に、ジョン・グッドリックは生まれました。グッドリックは、生後間もなくの病気で、聞くことができなくなりました。グッドリックは8歳の時、聾学校に入学し、14歳で普通校へ進学します。グッドリックは、気晴らしに星空をながめる、星好きの青年に成長しました。17歳の頃、学校を卒業し両親の元へ戻ったグッドリックは、エドワード・ピゴットに出会いました。ピゴットの家には、当時としては珍しくアマチュア天文台があったのです。

 ピゴットはペルセウス座のアルゴルという星がときどき暗く見えることに気づいていました。グッドリックはピゴットにすすめられて、アルゴルの観測を始めることにしました。1782年11月12日の晩、グッドリックは、ピゴットの言う通り、アルゴルが1時間ほどで2等星から4等星へとぐっと暗くなる現象を観測しました。それまでに見つかっていた変光星は、何か月もかけて明るさが変化するものだけでしたから、それを知っていたグッドリックは、アルゴルのこの急激な明るさの変化に驚きました。それからグッドリックはアルゴルの観測を続け、アルゴルが非常に規則正しく暗くなることを発見しました。さらにグッドリックはそれがどうして起こるのかを、次のように説明づけたのです。

 アルゴルは、望遠鏡では1つの星にしか見えないが、実はそのまわりを地球からは暗くて見えないもう1つの星が回っている。そして、地球から見るとその見えない星がちょうどアルゴルの前を通過し、アルゴルの光をかくしてしまうので、アルゴルが暗くなったように見える。この暗い星はいつもアルゴルの回りを規則正しく回っているので、アルゴルが規則正しく暗くなるように見えるのだ。

 この観測結果を1783年5月にイギリスの王立学会に第1回目の報告をします。その後もさらに細かく分析し、同年12月には「アルゴルは、2日20時間49分3秒±15秒の間隔で、繰り返し明るさが2等星から4等星に変わる」と報告しました。当時は、グッドリックの理由づけに反対する学者もいましたが、グッドリックの研究は高く評価され、19歳にして、王立学会から年間の最優秀賞「コプレー・メダル」を授与されました。その後も、グッドリックは研究を続け、いくつかの変光星を発見しました。特に1784年の秋に発見したケフェウス座のδ(デルタ)星の不思議な特徴を報告し、グッドリックはまた注目を浴びました。そして1786年、21歳の若さで王立学会のメンバーに選ばれたのです。しかし、グッドリックは観測中にひいたかぜが長引き、肺炎になり、王立学会の会員となった2週間後の4月20日、亡くなりました。

【目次】



 映画紹介 
   「ビヨンド・サイレンス」上映日程

 ★は新情報
 
 地域    映画館   上映日程   TEL   FAX 

 函館   シネマアイリス   9/5〜11   0138-31-6761   0138-31-6761 
 宮城   仙台市青年文化センター   12/5   022-264-4519   022-264-4519 
★新潟   新潟シネウィンド   9/12〜25   025-243-5530   025-243-5603 
 長野   松本中劇シネサロン   9/15〜19     0263-98-3900 
★東京   下高井戸シネマ   9/19〜10/2   03-3328-1008   03-3328-5441 
★東京   早稲田松竹   9/22〜28   03-3200-8968    
 横浜   横浜ラポール   12/12   045-475-2057   045-475-2059 
★横浜   横浜女性フォーラム   来年3/27   045-862-5056   045-865-4671 
★名古屋   国際女性映画祭   9/14   052-962-2568   052-962-2479 
★京都   京都朝日シネマ   10/10〜23   075-255-6760   075-252-3583 
 大阪   高槻松竹   11/21〜27   0726-83-1081    
 兵庫   宝塚   10/17・18       
 山口   山口市内   10/3       
 高松   ホールソレイユ   9/14・17   087-861-3366   087-861-3433 
 徳島   徳島四国電力ホール   9/18・19     
 熊本   熊本電気館   9/12〜25   096-352-2121    
 大分   中津銀映   11/21〜27   0979-22-0631    

※ただし日程の変更もありますので、こ注意<ださい。
  上映に関しての照会先 潟pンドラ TEL:03-3555-3987 FAX:03-3555-8709
      〒104−0041 東京都中央区新富2−5−11 正福寺ビル2F


★あらすじ
 両親の深い愛に包まれて、幸せに暮らす少女ララ。幼いときから手話を覚え、ろうの両親の通訳を務めていた彼女が夢中になったのはクラリネット。やがて、彼女は音楽家を目指すが、父は反対し、ふたりの間に深い亀裂を生むことになってしまう・・・。実話にヒントを得て女性の自立と家族を描いている。監督は新鋭カロリーヌ・リンク。
 この作品でララの両親を演じるのは、実際にろうの俳優として有名な2人の実力派スターたち。母役エマニュエル・ラボリは、その自伝「かもめの叫び」もベストセラーとなった、フランスで最高の人気を誇る舞台女優。父を演じるハウィー・シーゴは、アメリカで活躍中の演技派俳優。このふたりの素晴らしいコンビネーションが、映画の感動をよりリアルに盛り上げる。


【目次】



新刊図書紹介
   パソコン要約筆記入門

パソコン要約筆記入門

 まず、「要約筆記」という語をご存じだろうか。講演会などの時、舞台袖にOHPを置き、講演者の講演や、様々な音情報を文字で投射する情報保障手段である。手話通訳と同じく情報保障という観点から、「筆記通訳」とも呼ばれるようになった。

 近年のパソコンの浸透を受け、OHPに手で書いた文字を投射するのではなく、パソコンの画面に大きな文字で文字を打ち込み、これをスクリーンに投射する方法がとられるようになった。この利点は、文字が読みやすく、またオペレータによっては、要約することなく、ほとんどそのままを投射できたり、講演者は、講演原稿をフロッピィで渡せるなど前ロールの手間が省けるという利点もあげられる。このパソコンを使った要約筆記について、システムや方法、要約練習、活動のノウハウなどを紹介した書。要約筆記全般についても多くのページが割かれているので、パソコンを用いない要約筆記にも参考になる部分が多い。

 太田晴康著、人間★社、1,500円。ISBN 4-931388-10-8 C0036。


【目次】



雑誌紹介
 毎日ライフ「耳鼻咽喉科の病気を治す」

耳鼻咽喉科の病気を治す

 関連する記事としては、 【耳疾患】ウイルス性難聴(福田 諭)/遺伝子異常と難聴(喜多村 健)/突発性難聴(小田 恂)/音響外傷(加藤寿彦)/人工内耳(宇良政治)/薬剤による難聴(大谷 巖)/補聴器の使い方(小寺一興)/滲出性中耳炎(高山幹子)/真珠腫性中耳炎(小宗静男)/聴力改善手術(新川 敦)/耳鳴り(村井和夫)など。

 「毎日ライフ 7月号 通巻366号」
毎日新聞社刊、550円。


【目次】



新刊図書紹介
 耳の不自由な子どもたち

耳の不自由な子どもたち

 「障害を知る本」全11巻のうちの1巻。他に、「障害のと私たちの社会」などが刊行されている。

 本書の副題が「子どもたちのためのバリアフリーブック」となっているように対象は、小学生3年生以上ぐらいからと考えられよう。

 全ページとも、カラーのイラストや写真が豊富で、見やすく、わかりやすい。教育の実態や、補聴・手話のコミュニケーションの紹介など、内容にばらつきがなく、包括的に扱われていることに本書の編集のていねいさを感じることができる。

 通常学校に通っている子どもを持つ家庭から、学校へ「ぜひ」と渡せる本であることに間違いないと言えるほど、類書の中でも、優れている。

 藤井克美編集、大月書店、1,800円。ISBN 4-272-40285-4 C8337。


【目次】



ビデオ紹介
 障害のある人とともに生きる

障害のある人とともに生きる

 おおよそ中学校の生徒を対象に制作されたビデオ。視覚障害・聴覚障害・肢体障害について触れている。

 聴覚障害に関しては、見えない障害としての聴覚障害を紹介し、読話の限界や可能性、街で電話を依頼されたときの対応、ジェスチャーや手話、筆談などを取り上げている。全体的に街で出会うという場面を想定しており、そうした意味では、具体的で中学生向きにできている。

 全体で約30分で聴覚障害に関する部分は約9分。全編日本語字幕入り。

 東京書籍発売、NHKソフトウェア制作、19,000円。


【目次】



機器展示会
 第22回 文化祭のお知らせ

日時: 98年10月10日(土)9:00〜15:00
会場: 愛知県立岡崎聾学校(岡崎市西阿知和町字御用田1−23)
連絡先: TEL:0564-45-2830、FAX:0564-45-6248(筒井秀俊先生)
内容: 発表会・機器展示・模擬店・バザー等

    聴覚障害者の生活に役立つ機器の展示会を開催します。

   機器展示

1.日常生活に役立つもの
 (1)多機能的機器
 (2)起床に役立つ機器(振動式時計等)
 (3)来客を告げる機器
 (4)難聴者用電話機・電話補助機器
 (5)音を楽しむ(聞く)のに役立つ機器
 (6)携帯型情報端末機
 (7)その他の機器
2.補聴器他

岡崎聾学校:交通手段

岡崎聾学校:交通手段

  名鉄電車「東岡崎駅」下車
  駅前バスターミナルDE番より、
   「豊田市」「足助」
   「奥殿陣屋」
   「東名岩津」行きに乗車、
   「東蔵前」にて下車
   (所用約20分)
    バス停より徒歩約10分

【目次】



新刊冊子紹介
 教育オーディオロジー実習テキスト

教育オーディオロジスト実習テキスト

 愛媛大学などで開講されている「聴能学セミナー」などの少人数実習を中心とした講座で使用されていたテキストを暫定的に合本した冊子。あくまでも暫定版であって、収録されている項目・内容では、「教育オーディオロジー」全体をフォーローできないし、未完成・内容の未整理が目に付く箇所も多い。

 しかし、全体を完成させるまでには、それなりの時間が必要であろうし、また使っていって頂く中で、修正点も見えてくるだろうとの思いで、このたびの冊子出版となった。

 含まれている項目は下記の通り。
 音場聴力測定/幼児聴力測定/補聴器の特性/補聴器の選択と調整/イヤモールドの選択と調整/実耳測定/AI(明瞭度指数)/集団補聴器/FM補聴システム/赤外線補聴システム/音素材の音響分析/noahとAurical/児童福祉法入門

 希望者は、残部限りで入手可能。1冊 1,000円、送料1冊あたり240円が別途必要。10月20日までの入手申込先=FAX:089−946−5211。


  教育オーディオロジー実習テキスト(暫定版)申込書

お 名 前:                 
送 付 先: (〒 □□□−□□□□)←必ず7桁郵便番号をお書き願います。
                                      
電話番号:                 FAX番号:               
希望冊数:           (職場などでとりまとめると送料が安くなります)


【目次】



新刊冊子紹介
 チンパンジーが話せたら

チンパンジーが話せたら

 家庭的な環境の中で訓練を受けたチンパンジーが、語彙の数は限られているものの、手話を使って話すことができたという。この獲得過程について、ある実験施設では訓練的手法を用いたために獲得できなかったものの、本書で紹介されている例は、生活の中で学習できる環境を整えることで、獲得に成功したのだというような紹介がされている。言語指導の観点から見て、この対比がおもしろい。また、幼児期の大半を言語社会から隔絶されて過ごした人間は、どんなに訓練してもほとんど話せるようにはならなかったなどの例をチンパンジーの言語獲得とからめるなど、視点がユニークである。

 ジェリー・H・ギル著、翔泳社、2,000円 ISBN 4-88135-610-0。


【目次】



新刊冊子紹介
 子どもたちの言語獲得

子どもたちの言語獲得

 「ことばの獲得」「ことばをささえるもの」といった大きな枠組みの中で、ことばの獲得を易しく解説している。言語獲得理論では、最近の言語獲得に関する研究を紹介しているが、ピンカーに関する諸説などおもしろく読むことができた。また、言語的音声の獲得、身振りとことばなど、聴覚障害児の教育の中で欠かせない知識を身に付けることもできる。「ことばをささえるもの」との章では、養育放棄事例、障害児のことばの発達、手話の獲得といった項もあり、幅広く言語獲得をみることができる。各章の最後には、読書案内のページもあり、「はじめに」にもあるが、学習に適した一冊であると納得できる。

 小林春美・佐々木正人編、大修館書店刊、
2,300円、ISBN4-469-21212-1。



※ 新刊図書などの図書には ISBNのナンバーを付けています。これは、各書籍に付けられたID番号のようなものです。書店に注文の際、書き添えれば、間違いがなくなる、すべてを書かなくても(本の題名だけでも)注文が可能です。


【目次】


日本特殊教育学会 (9月13〜15日、於:文教大学)
補聴・聴能関連話題

13日(日)14:40−16:40
2−8  難聴者のloudness growthの測定に関する研究 戸谷 誠(東京学芸大学)
2−9  FM補聴器調整時の利得設定について 佐伯智子(愛媛大学教育学部)
2−10  楽曲の音響物理学的諸相 須藤貢明(東京学芸大学)
2−11  和太鼓の演奏による楽曲の識別実験 杵鞭広美(東京学芸大学)
2−12  触覚による楽曲の識別 林田真志(東京学芸大学)
2−13  聴覚障害学生の環境音認知 中川辰雄(横浜国立大学教育人間科学部)

14日(月)15:10−17:10
2−24  補聴器に関する教員研修プログラム(その2) 立入 哉(愛媛大学)
2−25  聾学校小学部児童による補聴器活用の意識 加藤哲則(上越教育大学大学院)

14日(月)15:20−17:00 3401教室
[教育講演4]人工内耳と聾教育 講演者:永渕正昭(東北福祉大学)

【目次】


学会誌 Contents   音声言語医学 39(3),1998

  「マクガーク効果における個人差」重野 純 267-273
  「ろう者の音声と感性情報に関する音響分析的検討」織田千尋 279-285
  特集<聴覚の可塑性の臨床とその基礎>
  「司会の言葉」 加我君孝 303-304
  「人工内耳手術後の成人・小児における聴覚の再学習と可塑性
                   −言語臨床の観点から−」城間将江 305-314
  「コルチ器レベルにおける情報処理 −その可塑性一」菅澤 正 315-322
  「脳幹レベルにおける聴覚路の再生と可塑性」工藤 基 323-328
  「内耳電気刺激に対する聴覚の可塑性」久保 武 329-333

【目次】


99年度 AAAは、4月29日から5月2日:マイアミにて開催される。

 AAA(American Academy of Audiology)は、世界でも有数なオーディオロジーに関する学会です。例年、多くの日本人参加者があり、昨年は、一部のセッションで日本語の同時通訳も提供されました。航空運賃が高い時期ですが、ぜひご参加を。

 詳しくは、http://www.audiology.org/convention/miami99/summary.htmをご参照あれ。


【目次】



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